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カワラタケ(瓦茸)Trametes versicolor


時期

一年をとおしてその姿を観察することができます。

発生環境

白色腐朽菌で、材を白く腐らせます。広葉樹・針葉樹・ベニヤ板など様々な場所で見ることができる身近なきのこのひとつです。全世界に分布しています。

枯木があるとだいたい見ることができるきのこ。わりと日の光が当たる場所で見かけることが多いです。
案内看板(べニヤ板)に発生していたカワラタケ

特徴

傘は半円型、強靭な革質で多数重なり合って生えています。その姿が瓦屋根にそっくりなので「カワラタケ」と名前が付きました。ちなみに、種小名(しゅしょうめい)のversicolorは「さまざまな色の」という意味です。そのため、生育する環境によって色の違いを観察することができます。傘の表面は短い毛で覆われていて、乾燥しているときは光が反射して光沢があるように見えます。

幼菌の時は縁が白っぽくなっています
傘の表面が緑っぽくなっているのは、藻類が発生しているから

裏側は管孔(かんこう)になっていて、未熟なものでは白色をしていますが成長すると次第にクリーム色、褐色へと変化していきます。

成長中の未熟なもの
成熟すると褐色を帯びます

「カワラタケ」の常連さん

カワラタケを観察していると、高確率で「きのこむし」も一緒に観察することができます。前回紹介したヒトクチタケでもそうですが、きのこを食べている昆虫の中には、必ず訪れる常連さんがいるのです。

カワラタケを利用している常連さんの多くは「アカハバビロオオキノコ」と呼ばれる昆虫で、カワラタケを観察していると高頻度で観察することができます。

アカハバビロオオキノコの幼虫

ただし、アカハバビロオオキノコは「カワラタケ」で最も多く観察できるという昆虫であって、「カワラタケ」だけを食べている昆虫ではありません。その他にもアミスギタケやクジラタケなど、その他のサルノコシカケの仲間でも観察されることもあります。

【参考書】
山渓カラー名鑑 増補改訂新版 日本のきのこ(山と渓谷)
北陸のきのこ図鑑(橋本確文堂)

注)きのこ豆知識は毎月2回更新をします。(第1、第2金曜日に更新を予定していますが、臨時休載、更新の変更などもあるかもしれないので、その際はご了承ください)


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