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伐倒のお助けアイテム「フェリングレバー」

皆さんどうもこんにちは、阿武町地域おこし協力隊の古金です。

今回は木を伐倒する際に便利なアイテム「フェリングレバー」について紹介したいとおもいます。

項目

1.フェリングレバーって?

2.フェリングレバーの使い方。

3.フェリングレバーを使う際の注意点。


1.フェリングレバーって?

見た目はフックのついた、バールみたいな道具。
これが木を倒す時には欠かせない重要アイテム!
先端は薄平たくなっていて、追い口部分に突っ込み、テコの原理で使います。
フックの部分については木に引っ掛けて、回して使います。

2.フェリングレバーの使い方

では詳しく使い方を紹介したいと思います。

・先端の薄平たくなっている部分の使い方について。

伐倒の際、受け口と追い口を作り、追い口にクサビを打ちこみ木を倒していきますが、現場によっては、クサビを打っただけでは倒れない!ってことがほとんどだと思います。
そんな時にこの先端部分を使います。
追い口にバックアップでクザビを打ち込んでおき、先端部分を追い口に突っ込んでテコの原理で持ち上げて倒していきます。
小径木や枝が少ない木なら大抵これで倒れます。
ただ、大きい木程体力を消費するので倒れるか倒れないかの判断は早めがいいです笑

ではそれでも倒れなかった時は???


・フックを使って木を回そう

ヒノキ林の間伐がされていなくて木が多い山などはクサビや、先端部分のテコの原理伐倒ではとてもじゃないけど倒す事が出来ません。

ロープで牽引伐倒っていうのもありますが、毎回ロープを使ってると時間がかかってしまいます。

そんな時にこのフックを追い口の1m上くらいにかけて回して周りの木や枝をかわして倒す事が出来ます。


僕が林業をはじめた頃、フェリングレバーを紹介されて、この道具で回して倒すと聞いた時、立ってる木を回すなんて出来るの!?と疑いと驚きを隠せませんでした。

しかし、今では回して倒す事がほとんどです。


その方法は

まず、ツルの真ん中を残すようにしてツルを弱めます。

↓伐倒木を上から見て茶色部分のみ繋がってる感じ

重要なポイントは回したい方向側から切り込みを入れることです。

例えば、↓のような状況の場合左に回して倒したいですよね。

この状況の場合、左側のツルから切ってその後右側のツルを切り真ん中を残すようにします。

左側を最初に切ることによって、切った分だけ左側にスペースがうまれるので、うまくいけば回さなくても木が勝手に左に回り、倒れる事もあるからです!

倒れなかった場合は、先程の図のように真ん中のツルのみを残して、受け口の大体1mくらい上(自分が回しやすい位置)にフックをかけ、外れないようにトビ等でフックを木に打ち込みます。そしてグリップ部分を左に引き回していきます。

わかりやすい写真を撮り忘れた為図で失礼します。
↓わかりにくいですが、左に回したい時の図(右に回したい時は反転します。)

ニュアンスは伝わりましたかね?💦

また↓のような状況の場合



伐倒方向に枝振りのいい木が生えてたり、倒せる隙間がない場合は、あえて左右どちらかの木に掛けて、回して倒すって事も少なくはありません。(自分はまだそこまでの精密な技術はありませんが、、、)

また、フックを使わずに回す方法もあります。

このような感じで追い口の上、回しやすい位置あたりにチェンソーで突っ込み切りをして、フェリングレバーの先端を突っ込み、回す方法です。
※突っ込み切りをした位置は用材として使えないので、元曲がりがひどい木や根元が膨れている木等でこの方法を使ったりします。
フックを使うより、手っ取り早いです。

上記がフェリングレバーの伐倒の際の使い方です。


3.フェリングレバーを使う際の注意点

こんな便利な道具ですが、いくつか注意点があります。

・受け口、追い口を作る高さに注意。

この受け口、追い口を作る高さがあまりにも高すぎると、その分フェリングレバーで回す位置やテコの原理で起こす位置が高くなるので作業がしにくくなります。
なるべく低めで受け口、追い口を作る事が重要です。

・回して倒す際は、足元の確保を充分に。

回して倒す際は、体全体を使って引いたり押したりするので、フェリングレバーが木から外れてしまった際に、反動で転ぶ事があります、その為足場を充分に確保し、もしフェリングレバーが外れても転ばないようして作業を行いましょう。(フェリングレバーが外れないようにセッティングする事も重要です)

・かかり木が外れて木が倒れ出したら直ぐに退避

かかり木が外れて木が倒れ出したら、直ぐに退避しましょう。
フェリングレバーのフックが木に引っ掛かりすぐに抜けず退避が遅れる場合あるので、フェリングレバーは気にせず動き出したら安全の為に直ぐに退避する事が重要です。


・フェリングレバーに執着しない

フェリングレバーがいくら便利だからといって執着しない事が重要です。
木を回したり、おこしたりするのは、案外体力を使うので、おこしても、回しても倒れないと思ったら他の伐倒方法を考えるのが妥当です。
早めの適切な判断が必要となります。



フェリングレバーを上手に使えるようになれば、作業効率がグーンと上がりますね!!

以上フェリングレバーの紹介でした。

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