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採用定例Agendaに魂を込めましょう/1人noteリレー #StayHome

はじめまして。Azitで人事責任者兼事業開発をしています油谷と申します。
副業でいくつかのスタートアップの採用及び組織づくりのお手伝いもさせていただいています。

コロナで自粛が続く日々ですが、この機会に少しでも有益な情報をアウトプットできればと思い、自分にアウトプットノルマを課して、1人noteリレーをはじめました。1人でやっている企画ですので、もちろん次のバトンも自分です。自分にバトンを回し続けます。

主に事業に資する組織づくりについて採用・組織づくりの側面から書いていければと思います。経営者/人事の方/組織づくりの興味のあるすべての方に読んでもらえたらと思っています。

本記事では、第一弾「採用定例Agenda」という科学されてそうで、科学されていない内容について、徹底的に科学していこうと思います。

採用に関わる人事は採用定例のオーナーシップを持つはずですが、この採用定例のAgendaに魂を込めるべきという思想です。

それでは、Superflyの名曲「愛を込めて花束を」を聞きながら、「魂を込めてAgendaを」と繰り返し唱えつつ、読んでもらえたら最高です。

目次
- 本記事執筆の背景
- 採用定例Agendaの失敗例
- そもそも採用定例の目的って何よ
- 良い採用定例Agendaとは
- 終わりに

本記事執筆の背景

採用のPDCAを回すために、採用定例というMTGをオーナーとして持っている人事の方はどのくらいいるでしょうか。感覚的には採用を本格的に実施している企業の8割ほどは採用にフォーカスした会議体を持っているのではないでしょうか。

その中でもAgendaが明確になっていないMTGになっているケースも多いかなと思っています。

採用チームを作り、採用のPDCAを回していくにはこの採用定例でのAgendaをしっかり作り込むことが何よりも重要だと考えてます。
本記事では採用定例のAgendaに魂を込めることで飛躍的に採用チームの成果を高めるTipsを書いていきます。

採用定例Agendaの失敗例

現状もし以下のような採用定例の状況になっていたら、要注意です。

## 要注意採用定例の状況(一例)
- そもそもAgendaがない(それはないでしょうと思いたいが、わりとある)
- 「最近どう?」「うまくいってます!」みたいな定性的な会話になってる
- 求職者一人の進捗の話が大半になっている
- うまくいっていることの共有ばかりになっている。

採用定例は「あの人面接したけどすごいよかった」とか「昨日の〇〇さん内定出しますか?」みたいな定性的な個人ステータスの情報が増えまくります。ともすると井戸端会議の様相を呈してくる魔の会議とも言えます。

人に関わる仕事なので仕方ないのですが、そればっかり話しても採用は前に進みません。
「最近応募増えたな〜」とか「エージェントの〇〇さん最近連絡ないなー」という会話で採用が前に進んでいるかどうかのものさしがなく、雰囲気で進んでしまうこともしばしばあります。このような状況を改善していくことで採用が前に進む手応えを感じることができるように、

採用定例Agendaに魂を込めましょう。(これ大事なんで何度も言います。)

そもそも採用定例の目的って何よ

急にオカマみたいな見出しになってしまったことはさておいて。
採用定例の目的をちゃんと定義できているかというポイントをまずは抑えましょう。目的によって参加メンバー・Agenda・適切な曜日・時間・ツールも全部変わってきます。まずは目的から明確にしていきましょう。

そもそも採用は「事業戦略」に伴う「人員計画」があって、発生します。
なので、「事業戦略に伴う人員計画を確実に満たすためのプロジェクト進捗の確認・アクションの変更」がまずは目的であると言えます。
そのアクションの中に細かいPDCAがぶら下がっていくということをお忘れなきように。この本質からずれなければ、自ずと良い定例になっていくはずです。

良い採用定例Agendaとは

先に、私が考える魂を込めたAgendaの例を記載します。
(架空の企業ですが、妄想で書いてます。)

# 魂を込めた採用定例Agenda例(月初ver)

## 中期事業戦略
- 大手企業の開拓にフォーカスし、顧客あたり単価の向上を図る
- カスタマーサクセスの組織の立ち上げに伴うチャーンの低下
- 開発ラインの増加による将来の機能開発投資
## 人員計画
- 2021年4月時点での想定組織図参照(ここは組織図を貼る)
## 採用計画
- 2021年3月末までに内定承諾ベースで27名の採用
  - ポジション別:Sales10名、CS10名、Engineer5名、Corporate2名
  - 6月末までの採用計画: Sales3名、CS2名、Engineer2名
## 定量目標
KGI:月次4名の採用
KPI:応募数月次200名・応募からの決定率20%
##  今Qの採用戦略のポイント
- 母集団の向上のため、採用チャネルのマネジメントを強化。
## 4月実績の共有
- KGI:6月末までの採用計画目標7名に対して、4月2名内定承諾 ▲
- KPI:4月母集団数140名☓・応募からの決定率20% ◯
## 採用チャンネルマネジメント強化の状況について
### ダイレクト・ソーシング
- 月次応募数目標:120(4月実績 60)☓
 - 応募数120に対して2分の1の結果となった。
 - ビハインド要因:スカウト通数日次目標20件に対して、10件 
 - 打てなかった要因:スカウトプールの枯渇 
### リファラル
- 月次応募数目標:10(4月実績  20)◎
  - 応募目標10に対して20件と大きく達成
  - 成功要因: リファラル強化施策のオンラインセミナー経由の応募が増加
### エージェント
- エージェント月次応募数目標:70(4月実績 70)◯
  - 目標数値70に対してオントレンド。
  - 成功要因:エージェントへの定期メールマガジンで認知が向上。
## 本日議論したい項目について
1.ダイレクト・ソーシングの応募数の向上のため、スカウトプールの追加について合意。
2.ツールの比較をし、どのツールを追加するか意思決定したい。  
## ネクストアクション
✓新ツールの導入意思決定(リーダー〇〇)
✓スカウト文面の新ツールへの移植(〇〇さん)

※もしやるぞって方はコピペして一旦上記に沿って整理してみてください!

Agendaで抑えるべき項目のポイントについて説明していきます。
正直もっと細かく書けますが、今回は上記のような整理にしました。
母集団だけでなく、選考フローの改善、採用広報など認知に特化した施策なども当然SCOPEに入りますが割愛します。

上記を元にまずはAgendaを作る上で、これだけは抑えておこうという4要素について説明します。

## 採用定例の中に含めるべき項目の4要素
①経営へのaccountability
②定量化したファクトの記載
③採用戦略のポイントの記載
④ネクストアクションの高速回転

①経営へのaccountability

前述の通り、採用とは事業戦略に資するものです。
事業を前に進めるために採用すべきという判断をし、人員計画策定され、採用戦略に落ち、採用PJTを進めるという流れになりますので、当然、採用進捗が前に進んでいるかどうかが経営レイヤーで重要な話の一つです。事業状況によっては採用is事業戦略になるフェーズもあるので、完全に経営マターです。なので、株主・CEOなど誰が見ても一発で進捗がわかるようにするべきです。これがないと以下のようなホラーストーリーが発生します。

## ホラーストーリーの会話
経営者:「最近いい人来てないけど採用ちゃんとうまくいってんの」
人事:「(ひぃ)・・エージェントの〇〇さんが頑張るって言ってます」
## Agendaでaccountabilityができていれば・・
経営者:「最近いい人来てないけど採用ちゃんとうまくいってんの」
人事:「Agendaの冒頭で進捗記載しているのでご確認ください。人員計画に対して70%でオントレンドです。(どや)」
経営者:「エクセレンツ!」

というハッピーな会話になるはずです。
そのため採用定例のAgendaは以下の流れでスタートし、そのまま経営会議で扱えるレベルにしておきましょう。

## 中期事業戦略
## 人員計画
## 採用計画
## 定量目標
##  今Qの採用戦略のポイント
## 4月実績の共有

また本題から逸れますが、人事が事業計画から採用計画を考えるトレーニングにもなるのでおすすめです。

②定量化したファクトの記載

採用における数字というものはめちゃくちゃたくさんあって、細かく見たらきりがないのですが、

- どれくらいの応募数が必要なのか
- 応募からの採用決定率はどれくらいを想定しているか

をまずは最低限描きましょう。正直だいたいの採用において「母集団が足りない」か、「決定率が低い」「もしくはその両方」かという話なので、大きなPDCAでいうとこの2つの目標数値とそれに対する進捗が分かれば良いです。
細かくやっていく場合は、書類通過率や内定承諾率などの数値ももちろん見る必要があります。

③採用戦略のポイントの記載

続いて重要な要素なのは、採用戦略におけるポイントの記載です。
採用という仕事は結局、人と人が出会って意気投合して一緒になるって話なので、正直なにやっても成果がでないこともあれば、採用広報を徹底するだけで成果が出たりすることもあります。なので、やることとやらないことを絞る意味でも、今Qの採用戦略のポイントを明確に記載しておくべきです。
ここでのポイントの記載は一番レバレッジが効くポイントを1つか2つくらいに絞って記載しましょう。

今回のAgendaでは

母集団の向上のため、採用チャネルのマネジメントを強化

を注力ポイントにしました。もっとパターンが見えてきたら、リファラルの強化とかSCOPEを絞っても良いかもしれません。

④ネクストアクションの高速回転

ここまでAgendaを作り込むと、アクションは最終的にかなりシャープになっていきます。あとはそのアクションを実施するのみになるのですが、ここまで整理すると、ネクストアクションのPDCAスピードが早まってきます。

やってみるとわかるのがだいたい決めたアクションを実施するのに二営業日〜五営業日はかかるので、以下のようなリズムがPDCAを回す上では良いかなという所感です。

- 会議のオーナーが月曜日の午前中にAgenda設計し、事前に参加者に送付
- 毎週月曜日の午後にMTGを開催。
- その週でアクションを実行し、翌週の月曜日に振り返りを実施

終わりに

さて、1人noteリレーの第一弾は「採用定例のAgenda」について長々と記載しました。もちろんいろんな人事の方が採用定例のAgendaを作ってきたと思います。この記事を元にこれが良いとかこのポイントはこうがよいかもなどの議論ができれば幸いです!では次のリレーは油谷さんです。

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