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VintageのEsper Tinkerのおはなし。(22/08/21)

1.はじめに

皆様お久しぶりです。abrです。
なんか前回記事書いてから2年経ってたらしくて非常にびっくりしています。サボりすぎですね。

ということで今回久々に書く記事は最近自分がチャレンジでいい感じの結果を残せたEsper Tinkerというデッキについての話です。

2.デッキリスト

↑の画像をクリックするとMTGGoldfishに飛んでリストのダウンロードが可能です

土地:16
1 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1 《汚染された三角州/Polluted Delta》
1 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1 《島/Island》
3 《Tundra》
2 《Underground Sea》
1 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》
4 《ウルザの物語/Urza's Saga》
クリーチャー:4
2 《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》
1 《僧院の導師/Monastery Mentor》
1 《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind》
プレインズウォーカー:1
1 《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
インスタント・ソーサリー:25
4 《意志の力/Force of Will》
1 《否定の力/Force of Negation》
1 《精神的つまづき/Mental Misstep》
3 《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1 《Ancestral Recall》
1 《渦まく知識/Brainstorm》
1 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
1 《思案/Ponder》
2 《定業/Preordain》
1 《時を越えた探索/Dig Through Time》
1 《Time Walk》
1 《神秘の教示者/Mystical Tutor》
1 《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
1 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
1 《商人の巻物/Merchant Scroll》
1 《虹色の終焉/Prismatic Ending》
1 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1 《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》
1 《修繕/Tinker》
アーティファクト:14
1 《Black Lotus》
1 《Mox Emerald》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Sapphire》
1 《魔力の墓所/Mana Crypt》
1 《太陽の指輪/Sol Ring》
1 《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
1 《Time Vault》
1 《多用途の鍵/Manifold Key》
1 《真髄の針/Pithing Needle》
1 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
1 《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》

サイドボード:15
1 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2 《虹色の終焉/Prismatic Ending》
1 《狼狽の嵐/Flusterstorm》
2 《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》
1 《否定の力/Force of Negation》
1 《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
1 《敵対工作員/Opposition Agent》
3 《虚空の力線/Leyline of the Void》
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
1 《真髄の針/Pithing Needle》

3.どんなデッキなの?

3マナ + アーティファクト = Win

《修繕/Tinker》という通れば99%勝つMTG史上最狂の壊れカードがなんと1枚もデッキに積めてしまうことの恩恵を最大限に受けた、エスパーカラーのコンボ+コントロール系デッキです。
Tinkerデッキは自分が使っているエスパーの他にもグリクシスカラーのものも環境に存在しますが、《虹色の終焉/Prismatic Ending》や《剣を鍬に/Swords to Plowshares》によって対戦相手の妨害札への対処がしやすいこと、そして《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》によって対戦相手のMox等や《意志の力/Force of Will》などのピッチスペルを抑えることが可能となるためこちらのほうが強いのではと考えています。

4.デッキの中身+αの解説

デッキに採用してる75枚+採用してないカードについて適当に。
中身が薄い割に無駄に長いので適当に流し読みしてください。

土地

  • 青いフェッチ5枚+《島》1枚+《Tundra》3枚+《Underground Sea》2枚
    マナベースの根幹を支えるフェッチ+デュアランセット。《不毛の大地/Wasteland》ケアで島を1枚入れているせいでここから白or黒マナが出なくてキレることもしばしば。
    《ラヴィニア》を2ターン目には投げ込みたいため、《Tundra》が多めです。

  • 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》1枚
    いっぱい青マナが出てくるおかげで当然のごとく制限カードの土地。アーティファクトがないと一切マナが出ないため、たまにタップ出来るだけのゴミになることも。

  • 《ウルザの物語/Urza's Saga》4枚
    各フォーマットで恨まれ続けるモダンホライゾン2最強のカード。ヴィンテージでも早く制限しろという声を各所から聞いたり聞かなかったり。
    2章の効果で構築物トークンを2体生成しつつ、3章の効果でライブラリから色々な置物を引っ張ってくることが出来るのはMoxやLotusがはびこるこのフォーマットでは当然のようにクソ強い。
    持ってくるアーティファクトについては各カードの解説で。

クリーチャー

  • 《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》2枚
    エスパーカラーを選ぶ理由その1。
    対戦相手のMoxやピッチを潰し、《宝船の巡航》や《時を越えた探索》といった探査スペルも実質プレイ不可能にしてくれる凄いお姉さん。
    コンボの妨害にもこちらがコンボを通しに行くときの妨害対策にもなるので、出せそうなタイミングがあったらさっさと出しに行きましょう。

  • 《僧院の導師/Monastery Mentor》1枚
    エスパーカラーを選ぶ理由その2。
    デッキに大量に入っている0マナ、1マナスペルを適当に3枚くらい唱えるだけで致死量のダメージが叩き込める凄い人。たまに《ボーラスの城塞》の隠された能力を起動するためのコストとして大量のトークンをサクったり。
    残念ながら制限カードなので1枚しか積めません。

  • 《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind》1枚
    《修繕》から引っ張ってくるアーティファクトその1。
    主にスゥルタイやティムールなどのPWコンおよびホガークといった、プロテクション(赤)と(緑)が強烈に働くデッキ相手に呼び出します。
    これら相手に出すとほぼ無敵ですが、《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》はプロテクションを貫通してくることには注意しましょう。

プレインズウォーカー

  • 《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》1枚
    安心と信頼の灯争大戦産プレインズウォーカー。
    常在型能力で相手のドローを制限しつつ、マイナス能力でアドが取れるおかしな性能のお姉さん。
    《ウルザの物語》が機能し始めるまで盤面に壁を用意しづらいデッキのためすぐに落とされることも多いですが、1回起動出来ていればアド損はしていないため十分です。

インスタント・ソーサリー

  • 《意志の力/Force of Will》4枚

  • 《否定の力/Force of Negation》1枚

  • 《精神的つまづき/Mental Misstep》1枚

  • 《狼狽の嵐/Flusterstorm》3枚
    メインデッキ内の打ち消しはこの9枚。
    最近の環境からは茶色いデッキが減り、青いデッキが溢れているため《狼狽の嵐》はサイド込みで4枚投入となります。

  • 《Ancestral Recall》1枚

  • 《渦まく知識/Brainstorm》1枚

  • 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》1枚

  • 《思案/Ponder》1枚

  • 《定業/Preordain》2枚

  • 《時を越えた探索/Dig Through Time》1枚

  • 《Time Walk》1枚
    いつもの青い人たちです。他に言うことが特に浮かびませんでした。

  • 《神秘の教示者/Mystical Tutor》1枚

  • 《吸血の教示者/Vampiric Tutor》1枚

  • 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》1枚

  • 《商人の巻物/Merchant Scroll》1枚
    チューター軍団。主に《Ancestral Recall》とか《修繕》とかボルトキーのどっちかを引っ張ります。
    《神秘の教示者》と《吸血の教示者》はそのままだとアド損になるので青い相手にはサイド後抜いたりするケースが多めです。

  • 《虹色の終焉/Prismatic Ending》1枚

  • 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》1枚
    エスパーカラーを選択する理由その3。
    メインデッキから積めて基本的に腐らない万能除去。サイド後増量オプションあり。

  • 《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》1枚
    墓地が肥えたあとに適当に打つだけで馬鹿みたいなアドが増えます。
    《時を越えた探索》を打つときはこれをどこかで引くことを考えて墓地を追放しましょう。

  • 《修繕/Tinker》1枚
    環境の癌。軽いアーティファクトを1つ生贄にすると重いアーティファクトがデッキからタダで出てくるって書いてあります。おかしいですね。
    現在のヴィンテージではこの史上最狂のカードが制限カードに指定されておりデッキに1枚も積めてしまうため、各種チューター類と合わせて実質4積み出来ているものと同義です。
    サーチしてくるカードとしては主に《ボーラスの城塞》、《鋼の風のスフィンクス》、ボルトキーの足りない片割れのいずれかが候補。
    ライフが十分にあるのなら《城塞》、プロテクションが刺さりそうなら《スフィンクス》、無限ターンに突入できそうならボルトキーと状況に応じていくつかの選択肢が取れ、その大半が即死に繋がるため実質勝利条件カードとなります。さっさと禁止しろ。
    もちろん対戦相手に唱えられた時は全力で止めに行きましょう。通ったら負けます。

アーティファクト


  • 《Black Lotus》1枚

  • 《Mox》5枚

  • 《魔力の墓所/Mana Crypt》1枚

  • 《太陽の指輪/Sol Ring》1枚
    アーティファクトを並べて《修繕》の餌にしたり《ウルザの物語》のトークンを大きくするデッキのため、当然《Mox》は色の合わないものまでフル投入。
    全てマナコストが0もしくは1のため、《物語》からサーチして一時的なマナ加速としての役目も。

  • 《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》1枚
    《修繕》から持ってくるアーティファクトの代表。
    マナコストを代わりにライフで払えるという馬鹿みたいなテキストが書かれているため、着地した瞬間楽しい坊主めくりが始まります。
    土地が複数枚めくれるかカウンターがめくれると止まってしまいますが、《師範の占い独楽》のタップ能力と組み合わせることでトップを強制的に変更して更に継続出来ます。
    忘れがちな存在ですが土地以外のパーマネントを10個生贄に捧げると相手のライフを10点削れるという能力があるため、盤面に大量にばらまいた《Mox》や《僧院の導師》のトークンをコストにすることでたまに起動できたりします。

  • 《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》1枚
    前述の《城塞》とのコンボの他にも単体でのトップ確認、そしてタップ能力の起動→《多用途の鍵》でこれをアンタップ→もう一度タップ能力の起動と動くことで手札を増やすなどの小技もあり。
    1マナのカードのためもちろん《物語》からサーチをすることも可能です。

  • 《Time Vault》1枚

  • 《多用途の鍵/Manifold Key》1枚
    2枚揃うと無限ターン、《多用途の鍵》は単体でも《独楽》を起こしたりアンブロ付与したりと細かい仕事が出来る便利なカード。
    《多用途の鍵》は1マナのカードのため、もちろん《物語》からサーチをすることも可能です。

  • 《真髄の針/Pithing Needle》1枚

  • 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》1枚
    基本的には《物語》から引っ張ってくるためだけにメインデッキに入れてあるカードたちです。
    3章の誘発を解決してから《真髄の針》が戦場に出るまでの間にスタックは発生しないため、対戦相手が誘発解決前のスタックで起動し忘れたまま盤面に残したフェッチランドや《ウルザの物語》などは積極的に刺しに行きましょう。
    《ランタン》は最低限のドローが付いた墓地対策。《虚無の呪文爆弾》とは異なりドローするのに色マナが必要ないため、素引きしてしまったときも他のカードに変換しやすいのがメリットです。

サイドボード

  • 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》1枚

  • 《虹色の終焉/Prismatic Ending》2枚
    サイドボードの追加の除去枠。メインボードの《狼狽の嵐》が腐る茶単とかヘイトベアとかをしばきましょう。
    《虹色の終焉》3枚目は過剰ではないか疑惑をたまに抱くので削って適当なカードにしてもいいかもしれません。

  • 《狼狽の嵐/Flusterstorm》1枚

  • 《否定の力/Force of Negation》1枚

  • 《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》1枚
    追加のカウンター。対戦相手のデッキの雰囲気に合わせて適当に足しましょう。

  • 《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》2枚
    対戦相手の邪悪な茶単が使う邪悪なコスト増加アーティファクトとか邪悪な《ウルザの物語》のトークンとかをしばき倒す正義のカード。
    ティンカー系のミラーでは別に入れても入れなくてもいいんじゃないでしょうかくらいの存在。

  • 《敵対工作員/Opposition Agent》1枚
    対戦相手がサーチしたかったものを奪い取る楽しいカード。《物語》3章をこれで潰せると脳汁が溢れます。
    最近流行りのエスパーのリストだとメインに投入されてたりするケースもそこそこ。
    フェッチランドとか相手の教示者に合わせようとか考えると一生出せないので適当に出してあげましょう。

  • 《虚空の力線/Leyline of the Void》3枚

  • 《The Tabernacle at Pendrell Vale》1枚

  • 《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》1枚

  • 《真髄の針/Pithing Needle》1枚
    追加の墓地対策一覧。
    最近のMOではOops!!とかの最速1キルしてくる墓地利用コンボが流行っているとかとか聞いたので《力線》を増やしたのですがなかなか当たることがなくて完全に腐ってます。

その他採用していないカード

  • 《船殻破り/Hullbreacher》
    書いてあることは強いのですが3マナのカードをこれ以上増やしたくないという問題により不採用。あと微妙に高いし。
    《物語》をありとあらゆるデッキから見かける現環境においてはドロー阻害よりもサーチ阻害のほうが有用ではないかと思います。

  • 《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》
    なんか流行りのエスパーのリストにはサイドに1枚入ってるらしいです。なんのために入ってるのか分かりません。
    多分常在型能力が目当てなんだと思うんですがこんなもん出す暇あるんでしょうか。本当に分かりません。

  • 《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
    なんかこれも流行りのエスパーのリストにはサイドに1枚入ってるらしいです。破壊不能だから《母聖樹》には強いらしいです。自分も一時期なんとなく採用していました。
    とはいえ相手のデッキにサーチの難しい《母聖樹》が何枚入っているのかということを考えるとわざわざ《修繕》からこれをサーチしたいと思うことも少なく、《スフィンクス》だけで十分なのではないかということで抜けています。

5.おまけの小テク

ということで先程後回しにした《Time Vault》に関するしょうもない小テクです。
覚えておくとたまに役に立ちますが基本的にあまり役立つ機会はありません。

Vintage Challengeでの一幕

現在対戦相手のエンドステップ。対戦相手の盤面にはアンタップ状態で2章まで進んだ《ウルザの物語》が存在し、こちらの盤面にはタップ状態の《Time Vault》が存在しています。

おそらく《Time Vault》が戦場にあるときにしか存在しない謎のステップ

対戦相手がターン終了を宣言すると、自分のターンが始まる前に《Time Vault》をアンタップするかどうかを選択するステップに入ります。
もちろんこのままターンを貰ってもいいのですが、これをアンタップすることによって次の自分のターンを飛ばすことが可能です。

自分のターンを飛ばして《Time Vault》を起こすことを選択

するともちろんそのまま対戦相手のターンが再び開始するため、対戦相手の《ウルザの物語》の2章の能力を起動される機会が一つ消し飛びます
これにより、放置しておくと非常に厄介なサイズとなる構築物トークンを実質1体除去するとともに後で追加ターンを獲得することが可能となります。
当然ながら先に対戦相手が追加ターン分動いてくる非常にリスクの高い行動となるため、使用タイミングには十分お気をつけください。

6.おわりに

ここまで駄文を読んでいただきありがとうございました。
ご意見ご感想等何かありましたらコメントもしくはTwitter (@abr012)に適当に投げていただければ幸いです。


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