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アベノミクスの失敗と今後の日本の凋落

アベノミクスに関しては、2021年の衆院選でも話題になりましたが、与野党問わず、論点がズレています。

アベノミクスとは何か?

アベノミクスとは、2013年6月14日発表の日本再興戦略で全体像が明らかにされた、経済政策である。三本の矢と呼ばれる1,大胆な金融政策、2,機動的な財政政策、3,成長戦略を中心とする。

1,大胆な金融政策(金融緩和で流通する金の量を増やしてデフレから脱却)

2%のインフレ目標

無制限の量的緩和

円高の是正と円流動化

日銀法改正

2,機動的な財政政策(経済対策予算により、政府主導による人工的な好景気を作る)

大規模な公共投資(国土強靭化)

日銀による建設国債の借り入れ、長期保有

3,成長戦略(規制緩和等により民間投資を喚起)

イノベーション政策

全員参加の成長戦略

世界に勝てる若者

女性が輝く日本

小額投資非課税制度(NISA)

2015年から、第二ステージが始まり、「一億総活躍社会」を目指すと宣言、新「三本の矢」を開始する。

1,希望を生み出す強い経済

2,夢を紡ぐ子育て支援

3,安心につながる社会保障

アベノミクスで本来論ずるべき重要なテーマ

テーマは、3点あります

1,近年の日本や日本企業の国際的な存在感の低下の原因の特定とその解決

2,30年近くにわたって経済成長ができなかった原因の特定とその解決

3,新たな産業創出や産業の発展と、それを発生させる政策

結局、何がダメだったのか?

アベノミクスは、疲弊して、閉塞感のあった日本経済に、一時的に好景気を現出させ、停滞する元凶を取り除き、再び成長するような状態に持っていくことが本来の目的である。例えるならば、進むべき道を誤っている疲労困憊の人間に覚せい剤を投与し、一時的に元気にして正しい道まで戻すというものである。そのため、ラリっている期間に正しい道に戻れなければ、体内にダメージが蓄積して、さらに道を踏み外して野垂れ死ぬことになる。いわば、最後の賭けである。さらに、意図的に作られた元気な状態から抜け出せすことは容易ではなく、その依存性は極めて高い。アベノミクス最大の失敗は、成長できるような経済に転換するための、具体的なビジョンや政策、戦略が最悪だったからである。そのため、漫然と金を使って好景気を意図的に作り上げ、その間に借金が増え続けている状態になってしまっていた。このままでは日本の国家財政と日本経済は破滅するのは目に見えているが、政治家や財界に危機感が無い。これでは大惨事は避けられない。そして、この失敗を契機に、日本は大きく転落するだろう。また、野党もこの現実を国会と民衆に突き付け、現実と向き合わせる努力をしなかった。これこそが野党最大の罪であり、存在価値無しと言っても過言ではない理由である。

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