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厭らしい風が強い。
GWの、前半と後半に分けた天気予報が嫌いで、
これを言われると、GWで晴れの日が少ないと損する気持ちが強くなる。
みんな一斉に同じ時期に休むので、この休みの貴重さを世間全体で共有している気分になり、それが悪天候で塗りつぶされる惨さを、強く感じてしまう。

昨日デタラメに寝たので、少ない睡眠時間でも二度寝せずに本などを読む。ブコウスキーの『郵便局』を読み終える。こんなに真面目な小説はなかなか無い。日本の出版社の、ブコウスキーの無頼漢的な売り出し方が俗で不真面目で厭らしい。この売り出し方のせいで今まで読んでこなかった。

午後まで特に何もせず、蕎麦屋でとろろせいろと焼き魚と麦飯を食べる。一時的に風が収まっていて気持ちがよかった。だけどすぐに風が再開して、こんどは雨を孕んでいそうな雲が遠くから運ばれてきていた。

夜に池袋で芝居をみる。題材を人生から採ることの加害性をテーマにしていたが、ギミックが単純で意外とストレートにドラマで、物足りなかった。不遜だが、自分でやった『叫び声』の方がこのテーマに切迫していたように思う。というか、あれはかなり面白かったのではないか。
劇場を出ると予想通り雨が降っていた。
埼京線の、埼玉方面は通勤ラッシュのように混んでいた。りんかい線方面は空いていて、座ることができた。

寮暮らしのせいで神経質になっていて、風がやたらと気になる。たくさん観劇の予定を入れてしまったことを後悔している。そんなに焦らなくてもいい。たかがGWじゃないか。

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