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ブダペスト(展) 2020年2月21日

#日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念
#ブダペスト国立西洋美術館 #ハンガリー・ナショナル・ギャラリー
#ブダペスト #ヨーロッパとハンガリーの美術400年
#国立新美術館 #2020年2月21日

PRに力入れてるな、とは思っていたけど、ということは集客が大変なんだろうな、と想像がつく展覧会。
果たして金曜夜とはいえ空いていた。ゆっくり観ることができて良かった。
欧州の美術史の一側面を勉強するには格好の場なんだろうな、というのが素人(私)の感想。

そうそう、会場の冒頭に掲げられているルカス・クラーナハ(父)の「不釣り合いなカップル 老人と若い女」は実物を観て欲しい。テレビで紹介されても若い女の手の先がよく分からなかったけれど、実際の作品を観ると「こう描かれているのか」というのがよく分かります。絵画は須らくそうですけれどもね。実物を観てこそ。
(2016年にクラーナハ展が国立西洋美術館であったけど私は行かなかった。何かね、触手が伸びなかった。)

気に入った作品を2点。
「漁師たち」 マルコー・カーロイ(父) 1851年 油彩/カンヴァス
自分が画の中にそのまま入り込んでしまっても違和感なく溶け込んでいけるような、そんな画です。意地悪な見方をしたら、実際にはない創り上げた風景だと思います。それは分かっていても、桃源郷のような空間が待っているように感じます。(そもそも桃源郷を知りませんが。)
自分の家のリビングに飾りたい画か?と聞かれてもそうではないです。別の空間に置きたい、そう、美術館なり画を置く専用の部屋(空間)が必要と思います。その部屋で妄想に浸る・・・てな感じですかね。
下記特設サイトに画の解説が載っています。

「ヒバリ」 シニェイ・メルシェ・パール 1882年 油彩/カンヴァス
描かれた当時は全く評価されなかった画だそうです。女性の裸体を描くならば意味が無いとダメ、という理由。意味・・・、神話とか宗教とか、それらに関連した表現。
意味が無いとナンセンス(nonsense)、・・・これじゃ直訳か。
草原に寝そべった裸体の若い女性が空を舞うヒバリを見上げている。ただそれだけの画です。画の大半は広大な青空です。
敢えて言うなら「無」です。
それでいいじゃない。
草原に裸で寝そべる、
・・・五感が研ぎ澄まされて、
・・・生きてる実感を無意識に味わう、
ああっ、それでいいじゃない。

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展示されている作品(130点)は1500年代から1900年代までに創作されており400年以上に渡ります。その変遷を見るだけでも面白いです。
図録は大変分厚くて・・・、買いませんでした。その代わりに上記のお気に入りの2作品のポストカードを買いました。