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僕たちの酒vol.IMADEYA GINZA

直近で発売をしたこのお酒。僕たちの酒というお酒を当蔵は造っています。
蔵人の1年間の振り返って造るいわばその年の卒業制作のような作品です。

そのシリーズでつい先日発売したのがこちらのお酒

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▲僕たちの酒vol.IMADEYA GINZA

商品企画編

お世話になっているいまでや様から昨年末に相談をいただきました。
銀座SIXにあります銀座店の3周年を迎えるに当たってオリジナルのお酒を造れないかという内容が、造りの真っ只に来ました(笑)

造り中ほぼ電話に出ず籠もって酒を造っていますが、この日電話に出てよかった(笑)(取引酒屋さんは知っていますが、僕ほとんど造りの時期は電話に出ません。イライラしているのでw本当に出てよかった。)

オリジナルのお酒を造って欲しいとのことでしたが、製造期のど真ん中で製造スケジュールを変えることができず、こちらから当蔵が行いたかったことを提案させてもらい、今回の3周年記念酒の誕生が実現しました。
行いたかったこと、、

それは、ブレンディング!!


酒造用語でいうと、"調合"(注1)です。
日本酒の味わいはなかなか原材料に由来するものが少なく、"造り手の技術"が各蔵の個性に繋がっているケースが多いです。
つまり造り手の技術力とは再現性、つまり毎年同じ味/クオリティーを実現できるかそして、毎年同じ味を造り出すことが良い造り手とされています。

注1)調合とは...
同じ原料米とレシピ、醸造方法で製造したとしても、できた酒の味や香りが微妙に異なる。上記の通り、安定した品質で年間を通じて供給することが求められることが酒蔵は多いため、できた酒同士を混ぜ合わせることによって品質の向上や調整を行う作業のことを調合と言います。つまり製品の均一化作業です。

今までは製造数量が少なくなかなかチャレンジできない領域でした。
しかも、当蔵は仕込1本1本毎年レシピが変わるので、毎タンク毎タンク全く異なった酒質の酒が生まれています。酒の均一化の必要性が多くはありませんでした。それくらい当社のお酒はそれぞれ味が違う方向性にあります。

ですが、いろんな酒を造って思うわけです。
それぞれ個性が光るものをブレンディングすることでより複雑味が増し、新しい味の酒が生まれるのではないか!?と。

製品の均一化、高品質化ではなく、ブレンディングによる"新しい味の実現”を行いたい、そう思っていました。でもなかなかそんなタイミングがない。そんな時にいまでや様からのお話。これは提案するしかないと、オリジナル酒はブレンディングはどうですか?という提案に至りました。

大川さんブレンディングの現場

2月某日いまでや銀座店の大川店長が柏崎にいらっしゃいました。
大川さんとは大川さんの前職であった飲食店時代からのお付き合いなので、かれこれ5-6年?のお付き合い。うちのあべブランドのスタート直後も知っているので、大川さんに聞いたらきっとあべブランドの遍歴をたくさんお話してくれると思います。なのでとても感慨深いものづくりになりました。
(大川さん、阿部酒造は少しは酒蔵らしくなりましたかね??)

蔵にいらしてからも僕たちは造りがあったため、大川さんにお相手する時間がなかなか作れず。。リストを渡してブレンドをしてもらってました。

リストの中身はこんな感じ
ホボホボゼンコウジキモト 2019(未発売)
小清水2018(生) 2018年の阿部酒造クラウドファンド 限定商品
あべ たかね錦純米吟醸(ピンク)
あべ 純米吟醸(シルバー)vol.2
安田鳥越 2019(未発売)

▲見ての通り限定酒祭りwしかも未発売商品多数。

気づけば大川さんブレンディング没頭して何パターンか出してくれてました。そして、一緒にテイスティング。これが予想以上に面白い。
このお酒がきっかけでやっぱりブレンディングも商品化していこうと強く僕は思いました。やってる側が最高に面白いだけかもしれませんが(笑)

またブレンダーはブレンドするお酒の特徴をものすごく細かく知らなくては個性や特徴が消える可能性があります。つまり酒一つ一つとしっかりと向き合わなければいけません。酒販店様とこれを一緒にやると、当蔵のお酒をかなり深掘りしてもらえるので酒蔵としてはいい機会をいただいたなと思いました。今の大川さんはこのブレンドしたお酒の説明もピカイチなはずです!

こういった機会を作れたこともブレンディングをまたやろうと思った理由の一つです。

ブレンド酒の完成!!

そしてついにブレンディングの完成です!!

比率はこんな感じです。

ホボホボゼンコウジキモト 2019 44.52%
小清水2018(生) 13.75%
たかね純吟 13.75%
純吟 vol.2 13.75%
安田鳥越2019 14.23%

<味の解説>
各お酒のブレンディングや味/香りの解説ですが、書き始めると全てのお酒の説明が必要になるので、このnoteで全てのお酒の解説が終わったら再編集します(笑)今回は簡単に。
○ホボホボゼンコウジキモト2019
 →今回のお酒の軸となるお酒です。"ホボホボゼンコウジキモト2019"というお酒が基準になっています。
このお酒の解説はまた書きますが、このお酒とにかく濃醇!!そして麹の香りや味が強いので単体だと個性が物凄いんです。
この個性をのいいところを使ってしまおうと考えて大川さんはブレンディング。
○小清水2018(生)
 →コイン精米92%の生酛のお酒です。これを生のまま約1年熟成させたものを使いました。生熟らしい丸みのある旨味全開なお酒です。
○あべ たかね錦純米吟醸(ピンク)
 →当蔵の中でも珍しい香り華やかな香りを出す(青りんごやパイナップルのような香り)カプロン酸エチルをたくさん出す酵母を使用したフルーティーなお酒。今回は香り付けに近いイメージでの使用です。
○あべ 純米吟醸vol.2(シルバー)
 
→この中ではかなり優等生なすっきりとした味わい且つ爽やかな酸を感じるお酒。この酸を大川さんは生かそうとしてました。
○安田鳥越 2019
 
→このお酒はこれから発売をするお酒で詳細は内緒です。ただ、このお酒の良いとところを大川さんは引出そうとされました。


最後に

このようなブレンディングの経験をさせていただいたいまでや様に感謝ですし、僕は本当に最後の味見を一緒にしただけですが、阿部酒造として今後ブレンディングの酒をどんどん出したいなと感じさせてくれる体験でした。
本当は銀座店で一緒に乾杯したかった。悔しい。コロナのバカヤロー!!!

このお酒はすでに発売されていて、本当はいまでやGINZA店様のみで購入予定でしたが、銀座SIXが閉館していることもあり、いまでや様と協議し、いまでや様のオンラインストアで購入が可能です。ぜひ。


おまけ(4/29追記)

実は大川さんから全てのテイスティングサンプルについての細かなコメントやこのサンプルはこういう意図でブレンディングしたなどなど詳細部分もいただいているのでここでお伝えしようかと思いましたが、大川さんとこれをどこかで公開/お伝えできたらいいね!という話をしていたので、ここでは記載は控えます。

銀座店がOPENしたら、大川さんに聞いてみてください。ちなみに大川さんとはどんな人かというと、こんな人です

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飲食店検索サイト運営会社法人営業 新潟担当→会社設立→H26BY(2014-2015BY)から実家の阿部酒造にて酒造り。H27BY(2015-2016BY)から製造責任者。ブランド:あべシリーズ、★(スター)シリーズ代々続く銘柄は越乃男山。年間16500本製造の小さな酒蔵。

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  • 3本

『僕たちの酒』の詳細な説明や造りまでのストーリーを記載

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