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戦術よりも選手の紹介がメイン。気になったチームがあれば取り上げます。

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たとえエンバペを獲得したとしても、ユーヴェのメルカートは失敗だ。

 記事タイトルのこの台詞、誰が言ったと思います?カッサーノだと思った貴方、立派なカルチョファンです。タッキナルディと思った方、貴方は普通に老害です。今すぐXをアンインストールしてください。正解は私です。  著名人でもない一般人の言葉の価値なんてたかが知れていますが、これには根拠があります。リッカルド・カラフィオーリの獲得に失敗したからです。カラフィオーリは移籍金4500万ユーロ、年俸350万ポンドでアーセナルへ移籍しました。  正直に言うと、現時点でジュントリ(ユヴェント

    • 23-24前半戦のユヴェントスを振り返ろう

       2024年あけましておめでとうございます。以前にPSMの振り返りから今季の展望をしたきり、ユヴェントス関連の文章を全く書かなくなったのですが、半年ぶりに更新させていただきます。  何故こんなにも間隔が空いたのかと言うと、ひとつはアメリカツアーと開幕のウディネーゼ戦で見せた攻撃的なスタイルを一旦封印したことにより、戦術的特徴が見られなかったこと。もうひとつはポグバのドーピング疑惑とファジョーリのギャンブル依存により、(2年連続で)ピッチ外のゴタゴタに不快感を憶えたため、一旦

      • ワールドクラス候補生/Riccardo Calafiori

        プロフィール 名前:リッカルド・カラフィオーリ 所属:ボローニャ 国籍:イタリア🇮🇹 ポジション:CB、LSB 生年月日:2002年5月19日 身長:188cm プレースタイル  主戦場は最終ライン。今までは左SBでプレーしていたが、今季のボローニャではCBを務めている。SBにしては守備的で、CBとしては攻撃的な印象を受ける。何度もサイドをオーバーラップすることはないが、前方にいる味方に対して常にパスコースに立てるように深さを取る動きを作る。  ボローニャのビルドアッ

        • ワールドクラス候補生/Alberto Gudmundson

          プロフィール 名前:アルベルト・グズムンドソン 所属:ジェノア 国籍:アイスランド🇮🇸 生年月日:1997年6月15日 身長:178cm ポジション:OMF プレースタイル  ドリブラーだがサイドをブチ抜くタイプではなく、中央から運んでゴール前に侵入するような選手。自らドリブルで仕掛ける他に、味方とのワンツーでブロック突破を試みることが多い。足はそこまで速くない。  相手の守備網を崩す時にヒールやフリックを好んで選択する。サイドに大きく展開するパスの精度は高いが、前方

        たとえエンバペを獲得したとしても、ユーヴェのメルカートは失敗だ。

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          ワールドクラス候補生/Daniel Boloca

          プロフィール 名前:ダニエル・ボロカ 所属:サッスオーロ 国籍:ルーマニア🇷🇴 ポジション:DMF、CMF 生年月日:1998年12月22日 身長:185cm プレースタイル  昨季もといフロジノーネではインサイドハーフで起用され、ゾーン2→ゾーン3に移行する段階の潤滑油として機能。アンカーから前線までの中継地点となっていた。  今季のサッスオーロではチーム事情も相まってダブルボランチの一角を務めている。マキシム・ロペスの退団前はやや前目の位置でプレーしていたが、ロペ

          ワールドクラス候補生/Daniel Boloca

          コラム:23-24 PSM振り返り

           直近2年間のユヴェントスを表現するなら何だろうか? 「虚無」?「失望」?貴方が思い付く言葉はきっとどれも正しい。第二次アッレグリ政権下のユーヴェは内容・結果共に不甲斐ない試合を繰り返した。まるで自らがユーヴェであることを忘れているかのように。しかし、例年の如く参加したアメリカツアー、イタリアに戻ってからのユヴェントスNext Generationとの“紅白戦”を見ると今季のユーヴェは一味違うと期待しないわけにはいかない。この2年でピッチ内外合わせてもポジティブな要素がほとん

          コラム:23-24 PSM振り返り

          セリエAへの推薦状/Walid Cheddira

           セリエAからカタールW杯に参加した選手は68人に及ぶと言います(本当は80数人参加するはずでしたが…?) 。セリエBからもポーランド代表としてグリク(ベネヴェント)、オーストラリア代表としてカラチッチ(ブレシア)が選ばれました。カタールW杯のサプライズ国となったモロッコ代表にもセリエB戦士が存在するのをご存知でしょうか? 現在マッテオ・ブルノーリと共に得点ランキングのトップを争っているワリド・ケッディーラです。今回はこのモロッコ人ストライカーの解説をしようと思います。 経

          セリエAへの推薦状/Walid Cheddira

          セリエAへの推薦状/Giorgio Cittadini

           15-16以来のセリエB挑戦となったモデナFC。 前半戦を終えて10位と昇格組にしては上々の成績を送っていると言っていいのではないでしょうか。そんなモデナFCのチーム内MVP、リーグ全体で見てもトップクラスの実力を持つCBがいます。それがジョルジョ・チッタディーニです。昨シーズンはオコリとガッティがリーグベスト11に入りましたが、もしかするとポテンシャルはそれ以上かもしれません。今回は今季のセリエB最強のCBについて解説していこうと思います。 経歴 イタリアでゾーンディフ

          セリエAへの推薦状/Giorgio Cittadini

          ワールドクラス候補生/Jakub Kiwior

           ポーランド代表としてW杯に出場して1/21にアーセナルへの移籍が決まったヤクブ・キヴィオル。スペツィアでの活躍が評価された訳ですが、半年前までは何者でもありませんでした。半年前の私にキヴィオルがアーセナルに移籍していると言っても恐らく信じていないでしょう。では、何がキヴィオルの価値を高めた原因になったのでしょうか?昨季と今季で異なる起用法と彼のプレースタイルについて説明できたらなと思います。 経歴  キヴィオルを語る上で、欠かせないのが、守備的MFからCBへのコンバート

          ワールドクラス候補生/Jakub Kiwior

          コラム:3バックとカルチョの関連性

           ツイッターID:【@Ryu87249996】さんに『イタリアに3バックを採用してるクラブが多い理由や考察をしてくれ』と依頼があったので私なりの意見を述べたいと思う。RyuさんはAS ローマに関するブログを執筆しているので興味がある方は下のリンクへどうぞ。  日頃からセリエAを見ている人なら、3バックを採用するチームの多さに薄々感じていたであろう。しかしあくまで直感であって、データとして確実なモノがある訳ではないので、リーガとプレミア、ブンデスに3バック採用チームがどのくら

          コラム:3バックとカルチョの関連性

          コラム:9番について考える

           現代フットボールにおいて、各選手が求められるタスクは年々多くなっている。ポゼッションを主体とするチームのSBは内側でゲームメイクをしたり、WGの突破力を活かすために、WG以外の選手が中央に密集するアイソレーション戦術というのもトレンドの一種になっていたりする。今やGKですらビルドアップに積極的に関わらなければ、トップオブトップでは評価されない時代だ。しかし、ピッチに立つ11人のうちのひとりだけ、戦術的な縛りから開放されるべきポジションがあると私は考えている。GKはNOだ。上

          コラム:9番について考える

          コラム:Gleison Bremer獲得に拘る理由

           10年以上もクラブを支えたジョルジョ・キエッリーニと、突如として移籍志願したマタイス・デリフトの退団によりCBの後釜探しを余儀なくされたユヴェントス。この2人の後継者はトリノFC所属しているグレイソン・ブレーメル以外に有り得ないと思っています。  退団がキエッリーニだけならボローニャのアルトゥール・テアテで事足りたでしょうが、デリフトも抜けるならば、このブラジル人CBの獲得は必須目標ということになります。他にも優秀なCBは数多くいる中、何故私がブレーメル獲得に拘るのか、ユ

          コラム:Gleison Bremer獲得に拘る理由

          セリエAへの推薦状/Morten Hjulmand

           皆さんは「ミスターパーフェクト」と言われて誰を思い浮かべますか?ダニエレ・デ・ロッシ?セルヒオ・ブスケツ?ルカ・モドリッチ?  イタリアのつま先部分にあるサンタ・クローチェ聖堂で有名な小さな街にそんな彼らの片鱗が見える大器が存在します。レッチェのデンマーク人MF・モルテン・ヒュルマンドです。 経歴 プレースタイル  私はダニエレ・デ・ロッシを20年前の段階でレジスタとインコントリスタの両立が出来た特別なジョカトーレだと思っています。ヒュルマンドもレジスタとインコント

          セリエAへの推薦状/Morten Hjulmand

          セリエAへの推薦状/Alessio Zerbin

           ロベルト・マンチーニがアッズーリの監督に就任して以降、A代表デビューを果たした選手は45人にも及ぶそうで。フロジノーネのアレッシオ・ゼルビンもネーションズリーグのハンガリー戦でデビューを果たしました。まさかセリエAデビューよりアッズーリデビューが先になるとは思いませんでした。そんなアッズーリ期待のホープについて解説していきたいと思います。 経歴  最近まで知らなかったのですが、ナポリのプリマヴェーラにいたそうで、18-19から下部リーグに毎年チームを変えて武者修行を続け

          セリエAへの推薦状/Alessio Zerbin

          セリエAへの推薦状/Luca Zanimacchia

           21-22シーズンのセリエBで望外の首位を走っているクレモネーゼについては以前話した通り。よろしければ下の記事をご覧になって頂けたら幸いです。  本項では、そのクレモネーゼでブレイク中のルカ・ザニマッキアについて紹介したいと思います。 ・プロフィール 名前:ルカ・ザニマッキア 所属:クレモネーゼ 国籍:イタリア🇮🇹 生年月日:1998年7月19日 ポジション:WG ・経歴  ユヴェントスを応援している方なら一度は聞いたことのある名前だと思います。私も彼がユヴェント

          セリエAへの推薦状/Luca Zanimacchia

          ワールドクラス候補生/Andrea Cambiaso

           現代サッカーに置いて世界的に人材難と言われるサイドバックのポジションですが、その風潮に反してセリエAはサイドバックの宝物庫になっています。ウィルフィード・シンゴ(トリノ)、デスティニー・ウドジェ(ウディネーゼ)のようなワールドクラス候補生がうじゃうじゃいる中で一際輝いている選手がいます。それがアンドレア・カンビアーソです。  まず最初に名前に付いてですが、結構な頻度で読み間違えている人がいるので指摘させていただきます。Cambiasoの読み方は「カンビアーソ」もしくは「カ

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