日記 2023.3.20

この日から二泊三日の旅行だった。行き先は神奈川県の真鶴。滞在中には書く時間がなかったので、帰宅してから書いている。

朝7時に起きて出発。昨日までの過密スケジュールの疲れが全然取れていない。普通の平日なので、朝の地下鉄はいつも通りの満員電車だった。そういえば副都心線は相鉄線との乗り入れが始まったはずだけど、朝の時間帯の電光掲示板には変化がなかった。
昨日までに終えたかった原稿が一件終わらず、車内でやりたかったけれど満員電車ではなにもできない。横浜で東海道線に乗り換えたら座れたけど、最近Macbookの調子が悪く復旧オプションをつかわないと起動ができない。その工程を踏めば起動はできるのだが、復旧のためには固定のネット回線が必要だという画面に飛ばされることが多く、テザリングやフリーWifiではエラーが出る。つまり電車内でその画面にいくとパソコンを起動させることができない。それでも数回繰り返すうちに、その画面が出なくなって起動してくれていたのだが、この日はもうネットワークがないと先に進まなくなってしまった。こうして残念ながら旅行中のどこかで原稿を書かなければいけなくなった。おまけに電車は遅延していた。
ぐったりした状態でパートナーと合流。海が見えてくると、少しずつ元気になっていった。

真鶴は初上陸だったので、地図だけでは地域内の距離感や高低差がよくわからかった。なので電動のレンタサイクルを借りて、まずは半島を一周することにした。
港で煮魚と焼き魚を食べる。とてもおいしかった。
そのまま海沿いを進んで、琴ヶ浜と呼ばれる磯だまりや「お林」と呼ばれる江戸時代に植林されてつくられた巨木の森を抜け、半島の先端まで行く。とても小さな半島なので、右にも左にも海が見える。天気もよく、気持ちが良かった。

山側を通って駅前に帰り、自転車を返したら街を歩いて宿泊先に向かう。宿泊先は、真鶴で出版と宿泊をいとなむ真鶴出版さん。その途中には、美容室と本屋を掛け合わせた「本と美容室」さんにも立ち寄る。徐々にわかってきたことだが、真鶴は背戸道と呼ばれるとても細い路地が張り巡らされていて、背戸道にしか接していない建物も多いため新築をするハードルが高い。だからリノベーション物件が多い。本と美容室さんも、真鶴出版さんも古民家をリノベーションした建物だった。元々の建材と新しい建材のバランスや、光の取り入れ方がすてきだった。
本と美容室さんでは、リトルプレスの冊子を2冊購入した。

先がどこに続いているのか見えず(グーグルマップにも表示されない)ドキドキしながら背戸道を歩き、チェックインする。最初は緊張感のあった背戸道だが、三日間のあいだに徐々に慣れていく。
もろもろの説明を受けて荷物を置いたら、本と美容室でチラシを手に入れた展示を見にいく。聞くと、真鶴出版さんのスタッフの方が最近たちあげたギャラリーだということだった。
再び駅前を経由してギャラリーへ。映像作品の展示が行われていた。ギャラリーを立ち上げた方と、作家本人も在廊されていて、パートナーといっしょにあれこれ話す。作品の鑑賞以上に、この自然発生的なコミュニケーションが楽しかった。それはギャラリーでのことだけでなく、三日間ずっとそういう感覚だった。

港のほうに歩いていき、地中海料理?のお店に行く。お客さんが多くコースのようなかたちでもいいかということだったので、それでお願いをした。パテも、スープも、お肉もとてもおいしかった。
港から真鶴出版までは歩いて20分くらいか。三日間でこの動線を何度も行き来することになる。

戻ると、前日までの疲れもあいまってクタクタに。やり残してしまった仕事は明朝早起きしてやることにする。建物中の本が気になりつつも、気を失うようにして眠る。

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