椋鳥のラブレター

「ムクドリの雛がかえって賑やからしいよ」

　実家の二階の窓の戸袋にムクドリが巣を作って雛を育てています。「其のうちの何羽かは死んでしまったみたいだよ」とか、「ムクドリの巣が出来てからなんだか実家が平和な雰囲気なんだよね」だとかを話しながら、僕とアナタは、新茶を飲みながら船橋屋のあんみつに舌鼓を打っています。

　子供のころ苦手だった「豆」が今は美味しく感じるねと言ったら、「いや、今もなんですけど」ってアナタが言ったので少し笑いました。

「ムクドリって、椋鳩十を思い出すね」

「大造じいさんとガンは国語の教科書に載っていたよね」

　とりとめのない会話。のんびりした時間が、久しぶりに流れた一日でした。

　今日も大好きです。