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Day 25

午前

ラボのデスクが辛くなり、敷地内の散歩をした。
意識的にセルフケアをするのは大事なことです。一つの場所にずっといると僕は集中力が落ちる。言い訳みたいだが、ダラダラするのではなく一度リフレッシュする事で論文も集中して読めるし、何より自分の感覚に誠実になれる。もちろん、家でダラダラすることもあるけれど、それとリフレッシュは僕の中では意味合いが違うのだ。

ラボに帰ってきたら建物の下で日本人の事務の方に会った。この方と日本語で話すのは初めてだった。短い時間だが悩みというか愚痴を自然とこぼすことができた。あえて無意味に思える時間を作りだす勇気を持つことで人とで偶然が生まれ気持ちは軽くなった。

午後

COHで活躍しておられる研究者を祝うミニセレモニーがあった。
彼の分野の研究の話(RNA干渉)の話から始まり、後半は旧友(元同僚)や妻が昔の思い出など語った。研究については理解できない部分も多く、まだまだリスニングは慣れない場面がある。その人のストーリーは比較的内容が入ってきた。こうした語り継がれる様子はどこかの映画で観たような”古き良きアメリカ”の雰囲気が会場を支配していた。ちなみにこの方は何百本と論文を出しているらしく恐ろしい。セレモニーの後には簡単な食事とお酒で挨拶などをした。日系の方と話たり、中国からの留学生と知り合いになれたのはよかった。間違えたり言い直しながらもコミュニケーションを取りに行かないと何も前に進まないなと改めて思う。

帰りはお腹も満たされ、気分も良かったので少し冒険に出かけた。
Duarte駅からCOHを見るとたくさんの石が積まれた丘がある。時折、自転車や車が走っているのでおそらく道があるのだろうとは思っていた。

丘の上には一体何があるのだろうか。山がないそちら側には多分、面白く素晴らしい景色が待ってるのだろう。そんなワクワクした心持ちで僕は無秩序に敷かれた石を登って行った。そして待っていたのは、、、

とても平凡なありふれた景色であった。ただ乾いた空間が広がっているだけだった。目の前には大きな2つの貯水池と幹線道路。そして干からびたミミズが道路の脇に転がっている。あまりに味気のない空間に僕は愕然としてしまった。閾値が高かったのだ。

僕たちはよく幻想を抱いて、その先を見つめてしまう。それに駆動されて体や頭が動く。あまりに想像と違ったその景色に逆に感動した。人間の想像力の強さと当たり前のような構図に。

今日は上下の激しい1日であったが、今週を総合したような出来栄えだった。

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