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ラジオ体操の思い出

あまりにも暑くて、子どもたちの夏休みももう1ヶ月以上経ったのでは?と思いきやまだ夏休みは10日ほどしか経っていないようだ…

7月に入った辺りからあちこちでラジオ体操のお知らせを見かける。今の子どもたちはみんなラジオ体操に参加しているのだろうか?

小学生になって最初の夏休み、ラジオ体操に参加してみよう!となったが、どこで行われているのか分からず、担任の先生が言った「ここの校庭でもやってるよ」の言葉を信じ、家からちょっと離れているが律儀に学校の校庭に通った。最終日、子どもたちには労いの品として、画用紙、缶ジュース、ポテトチップス一袋、蛍光ペンとボールペンが渡された。何故かバラで。ビニール袋などに纏められていなかった。非常にバランスの悪い品々。お盆のように画用紙を持ち、その上にポテトチップスと缶ジュース、ペン2本を乗せた。転がるペンと缶ジュースを支えようとバランスを崩し、雨上がりの道で何度も転び、どろどろになり半泣きで帰宅。初めてのラジオ体操はほろ苦い思い出に

翌年、もっと近くの公園でラジオ体操が行われていることを知り、そちらに通うように。労いの品もこちらではちゃんとビニール袋に纏められていて快適で、皆勤賞を続けていた

高学年になると友達とお泊り会をして夜ふかししたりで、ラジオ体操をサボりがちに。起きれる時は行きなさい、と諭され、寝不足で向かったある日、いつものように体操を終え帰ろうとすると、町内会のおじさんたちが「今から集合写真を撮るのでみんなこのまま残ってください!」と呼び掛けてきた。寝起きのボサボサの髪にヘアバンドをして、ヨレヨレの服で一刻も早く帰りたいのに、何故…今まで一度も撮影なんかしなかったじゃないか。極力写りたくなくて、最後列に並ぶとそこには私と同じ思いを抱えた近所に住む同学年の友人たちが。言いだしっぺのおじさんたちはノリノリで最前列でポーズを決めていた。嗚呼、何故…何の時間なんだ…数日後、異様に不機嫌な表情の少年少女が後列に揃った集合写真が我が家にも届いた。いつもは明るく面白いAちゃんも、カッコよくて爽やかなサッカー少年H君も、みんな浮腫んだ不機嫌フェイスだった。この日を機に私はラジオ体操に別れを告げた

と、ラジオ体操め!という思い出ばかり残っているが、ラジオ体操の案内を見かけるとあー夏が来るんだな、と感じてしまう。音質が異様に悪いラジカセ、歌詞が聴き取れないラジオ体操の歌、首から下げる出席カード。何十年も参加してないのに鮮明に思い出せるのが不思議である

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