死の翼アルバトロス (ルパン三世)

「神回」と言われる宮崎駿氏が監督した1980年に初放送されたルパン三世第二シリーズ第145話を初めて見ました。

通常の3倍の作画枚数で一見カリオストロの城と変わらない滑らかな映像。アルバトロスの鼻先が格納庫に収まりきらない表現に加え、数々の飛行機や飛行艇、特徴を良く捉えた自動車や、原爆や手榴弾など大塚氏の仕事も冴え渡っています。宮崎駿氏が監督した第二シリーズの2話、145話「死の翼アルバトロス」と155話「さらば愛しきルパン」のたった2話だけですが、背景には公開当時東宝始まって依頼の大赤字作と言われた「ルパン三世カリオストロの城」の経験や、プロダクション契約の縛りなどが影響していたことをこちらの岡田斗司夫さんのブログで知りました。

宮崎駿氏は第二シリーズは本物のルパンじゃないニセモノがやっていたなど155話で描くなど、かなり挑戦的な設定を立てたりしていたようだとも初めて知りました。

そう言えば146話「さらば愛しきルパン」9:35秒前後、新宿の街を飛び回る小山田マキが搭乗するロボット兵ラムダを撃ち落とそうと自衛隊の自走砲が発射した砲弾が外れてビル屋上の「Toko」という看板が落下するのですが、どこかの会社名に似ていなくもないですな。


宮崎駿氏の中でのルパン年表があると言うのも面白いですね。

バブリーな時を経て、145話ではメルセデスSSKでキャンピングカーを引き、カリオストロの城では、庶民の生活を楽しんでいる姿をFiat nuova500に乗ることで表現している。

また、死の翼アルバトロスの頃は、峰不二子のほっぺにチューをするなど、惹かれていたことを表現している。

しかし、146話「ルパン華麗なる敗北」で、峰不二子は「私はお金持ちと強い人が好きなの。敗北者のルパンに興味は無いわ」と言い放つ。

カリオストロの城では「時には敵、時には味方、恋人だった時もあるかな」な一線を引いたような関係になっている。

岡田氏が教えてくださったロンバッハ航空博物館のお手本になったとされるカプローニ航空博物館にいつか行ってみたいものです。

ただいまルパン三世第二シーズンはAmazonPrimeVideoでPrime特典で閲覧可能です。


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