コストコ出店問題 群馬のコストコはなぜニュースになったのか?

何カ月か前に、群馬県に2店舗目のコストコがオープンしオープンに際して時給1500円が改めてニュースなどで繰り返しクローズアップされたのは記憶にあたらしいところです。実際に群馬県にはかなり前に前橋に1店舗目ができていますし、日本全国としてもすでに40店舗程度オープンされているため、今さらニュースになることもないと思いましたが、そのあたりの気が付いたことや感想をこの記事では書いていきます。

群馬県の最低時給は関東地方最低額

群馬県の最低賃金は、関東地方においては最低額に設定されています。令和5年10月においても935円で、同じ北関東の栃木県 951円、茨城県953円とくらべても今までと同じです。翻ってコストコは日本全国で同一の時給額を提示しています。令和5年10月時点では、1500円なっていました。この賃金差では、より高賃金のほうへ移動するのは当然のように思えます。コストコにとっては、地価が高くて人件費が比較的高い道路事情が悪い都市部に出店するより、地価が安く最低賃金が比較的低く、生活者の自動車所持が必須で土地も安い地方部へ出店するのは当然のことといえるでしょう。

くちばしの位置…「鶴舞う形の群馬県」

これまでコストコの出店に関して、ネガティブな論調でニュースなどで語られることは、あまりなかったのではないかと思います。
今回、群馬県に出店した2店舗目は、群馬県のくちばしの位置にあたります。このエリアは、大きな工場が集約されているエリアで外国人の工場労働者も数多く働いています。もちろん下請けなどの小さな工場も集約されているため最低賃金の動向に非常に敏感なのでしょう。地域的にも群馬県の中でも首都圏に近く、そうした部分に魅力を感じる企業が集まりやすい性質を持っています。だからこそ
コストコ出店、時給1500円がネガティブなニュースになりえるのではないでしょうか。


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