【読書録】本田静六 著「私の財産告白」だれでも億万長者になれるかもしれない方法。大事なのは「欲望との距離感」そして「貯蓄する意思」。

本田静六は、江戸時代末期に生まれ、戦後の昭和27年に亡くなった方で、東京大学の教授になり、明治神宮の設営にたずさわったといわれる。こうした経歴をきくと、「その人だからできた」「頭が良かったから」という方もいますが、かれが蓄財の神ともいわれるのは、有名な「月給4分の1天引き貯蓄法」を実践して世に知らしめたから。

給与の4分の1を貯蓄することは難しいことです。ですが金額の大小はともかく貯蓄を行うこと。実際のところ「まず貯蓄」がなければ何も始まらないということにつきます。貯蓄の力を見誤ると、「少しの貯蓄では意味がない」などと自暴自棄になったりしてしまうものです。

そのあと本田静六自身は、自身の専門知識・専門分野に投資して成功をおさめることになるのですが、初めてこのことを聞くと多くの人は「そんなのできないよ」「夢物語だ」などと怖気づいてしまう。必要なのは恐れおののくことではなく着実に実践していくこと。ただこれだけが、普遍的な蓄財方法なんだと。

昭和初期の戦時期日本軍では、徴用兵に「給金の3分割して、3分の1を生活費に、3分の1を家族への仕送りに、3分の1を貯蓄(戦時国債を買うように)」すすめていたようでもありますが、「月給4分の1天引き貯蓄法」の考え方が色濃く出ているのではないでしょうか。

お金は何のためにあるのか、私たちはどうして働くのかを考えた時に、蓄財は避けては通れません。自分自身の希望を捨てずに、自分から目をそらさないで向き合っていくことが幸せの第一歩といえるでしょう。
希望を旨に日々生活を楽しみましょう。

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