ホラーにならない半生のホラー⁉️体験をまとめてみた

人一倍怖がりなくせに、怖い話が好きだ。怪談や心霊特集、稲川淳二の恐怖の現場や北野誠のお前ら行くな、新耳袋等々、ついつい見てしまう。
お化け屋敷では、怖くてずっと目を閉じていた。夏休みにあるあなたの知らない世界は、薄目を開けながら見ていた。お風呂場で髪を洗う時、後ろに誰かいるんじゃないかと目を閉じるのが怖かった。霊感らしきものはないと思う。

そんな私でも、これ心霊現象・・・?と思われることが人生の中で何度かあった。ホラーにならない、私の半生のホラー⁉️体験を振り返ってみる。

心霊現象というには薄い話で、誰かが死んだり行方不明になるでもなく、何か理論的に説明をつけようと思えばつけられるレベルな出来事ばかりだ。

一つめ

小学生の頃、夏休みに祖父母の家に遊びに行った。祖父母の家は築50年ほどの古い家で、当時妖怪大百科が好きだった私は、ひょっこり窓から妖怪が覗いていそうな雰囲気のその家がちょっと怖かった。丁度その日はお盆で親戚か集まっていた。途中、私はトイレに席を立った。中でトイレを終えた時、トントンとノックの音。終わって立ち上がりかけたところだったので、すぐにドアを開けてみたが誰もいない。暗い廊下にも誰もいない。皆は離れたリビングで談笑中。

ただそれだけの話だが、ノックの音がはっきりしていたのと、リビングの位置とドアを開けたタイミングからして、誰もいなかったのがあまりに不思議だったので、覚えている出来事。

二つめ

ラジカセで某歌番組を録音していた。テレビの横に置いて録音ボタンを押すという、今の世の中から考えたら、かなりアナログな方法である。再生してちゃんと録れているか、確認していた。最後の箇所で、女性司会者の声が急にスローになる。テープが伸びたような感じ。声の調子もダミ声というか、低い声に声変わりしている。
だれかけたすけ~
けたすけ⁉️
もう一回聞いてみよう。巻き戻して再生する。
だれかたすけて~
怖‼️
誰か助けてって言ってる‼️
怖くなった私はテープを捨てた。
怖くて、誰にも言わなかった。
認めてしまうのが怖くて、なかったことにするタイプなのだ。気のせい、気のせい。自分に言い聞かせる。

三つめ

進学の為、1人暮らしを始めた。地方都市の新築のアパートは家賃4万2千円。八畳1DKロフト付き。ロフトとは名ばかりで、広さはシングル布団一枚分、寝て上体を起こせば天井まで10センチ程度の穴蔵だ。
それでもロフトで寝たら部屋は広く使えるので、試しにしばらくそこに寝てみることにした。
・・・数日後、人生初の金縛りにあう。寝たまま、何ともしれない嫌な感じがして動けない。似たような感じにはその後も何度かあったが、人の気配を感じたのはこの時だけである。うわ~、誰かいるよ。何かされるわけでもなく、声が聞こえるわけでもなく、ただただ横に人の気配があるだけなのだけれど、めちゃめちゃ怖い。
翌日からロフトに寝るのはやめた。やっぱり怖くて誰にも言わなかった。これから四年間住む予定なのだ。認めてしまうと、怖すぎる。
気のせい、気のせい。

四つめ

介護施設で働いていた頃、Sさんという
おばあさん入所していた。いつもしかめ面(奈良那智さんの描く子供に似ている)なので、一見取っつきにくい雰囲気である。が、生姜せんべいが大好物のSさん。一緒に売店にせんべいを買いに行ったりすると、実は優しい人なので、スタッフにもせんべいを買ってくれようとする。そんな時、ニカッと笑うのだ。そのしかめ面が笑顔になる瞬間が何とも素敵な方だった。
そんなSさんが、肺炎にかかり亡くなった。亡くなった後、ベッド周りの荷物、
布団は片付けられガランとしていた。
平日の昼間、皆が働くステーションで、ナースコールが鳴った。誰もいないSさんをのベッドから。
誤作動かも、いやSさんが鳴らしたのよ、と皆で軽く笑いあって、不思議ではあったが怖くはなかった。

それよりその当時同じフロアで働いていた看護師Gさんは霊感があるらしく、『リネン庫の前にいつも車椅子のおじいさんがいるよ』といらん情報を教えてくれたお陰で、夜勤の度にそのことを思い出してしまいその方がかなり怖かった。

五つめ

母と一緒に大分の宇佐神宮に行ったことがある。宇佐は亡くなった祖父の故郷で、一度行ってみたかった場所だった。車で高速に乗ったところ、濃霧にあい先が全く見えなくて、これも恐怖だった。
神宮に着き、お参りする前に外にあったトイレに入る。なんの変哲もない、ごく普通の公衆トイレだ。入ったのは私と母の2人だけ。トイレを終えて手を洗っていると、母が首をかしげている。
人の話し声がしていたと言う。私は聞こえなかった。おかしかね~と、母はケロっとしている。この人は心霊など微塵も信じていない類いの人なのだ。多少不思議なことがあっても、=心霊とはならないのだ。怖‼️と思った私だが、また気のせい、気のせい。となかったことにするのであった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?