菊池ビエンナーレ展

週末、虎ノ門の菊池寛実記念 智美術館に行ってきました。古巣であるギャラリーたち花時代からお付き合いのある陶芸家、若林和恵さんが第10回菊池ビエンナーレ展 現代陶芸の《今》で大賞を受賞され、そのアーティストトークを聴きに行ったのです。

聞き手は、国立近代工芸館館長の唐澤昌宏さん。スライドを見ながら、若林さんの制作の全貌が私たち聴衆にわかりやすいように、イタリア時代のこと、手法のこと、近作についての考えなどなどを質問しながら、若林さんとの対話が繰り広げられました。
若林さんは、質問にひとつずつきちんと答えながら、ところどころに若林さんらしい自然体の表現を使って説明してくださって、堅苦しくなく楽しい雰囲気のアーティストトークでした。

受賞作はこちら。

色絵銀彩陶筥「さやけし」
半分は余白を残して描いています

器は、うつわ。中は空っぽで満たすためのカタチ。
蓋のあるこの筥は、空が満ちて膨らんで外に向かうをカタチ。
もともと絵を描くのが好きで描くことが原点とも言える若林さんの《今》は、この「線」の表現なのですね。
これからも長く見ていきたい陶芸家です。

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