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[恋愛小説]1992年のクロスロード.../16.トラブル発生(R-15)

登場人物
福山雅弥 : 設計事務所 勤務、36歳
高峰由佳 : システムキッチン会社 コーディネート28歳
山崎直子 : CADオペレーター 24歳
清田徹  :TX大学 芸術学群建築コース 助手 高校の同級生
愛田久美子 :設計補助 雅弥のスタッフ26歳

[注意:この回の最後には過激な性的表現があるので、気分を害する恐れがあります。ご心配な方は、ここで他のページへ移動することを、お薦めします。]

着工前から、気になっていた事が、次々と発生した。

その度に、久美子は施主から電話で報告を受け、現場へ行っていた。

つくばから旭市まで約70km、高速で1時間20分、下道で2時間掛かる。

施工上のトラブルは、大体施工者の不注意や、未熟さから発生する場合が、多い。

施主が、浅野大工にと言った時に、その可能性について、もっと忠告しておけば、良かったと後悔した。安価という魔力で、そういう選択をするとリスクが高まるが、それを事前に予想し施主に忠告するのも、設計監理者の仕事であると、この時に学習した。

まず、基礎工事でコンクリート打設後の養生が不十分で、クラックが発生した。

コンクリートは、水和反応で硬化し強度が増加していくが、水分が不足すると乾燥収縮しクラックが発生する。

打設した6月は梅雨だが、時折快晴で日射も多く気温も上がる。

そういった条件では、散水や急激な乾燥を予防するシートなどの処置が必要だが、怠るとクラックは発生し、後の修復は難しい。

基礎の施工を浅野大工が自ら行うと言われた時、嫌な予感がしたが…。久美子が慌てて、現場に行ったが、遅かった。その報告を雅弥にする。

久美子「基礎の立ち上がり部分に、横方向にクラックが数カ所あります。」と現場で撮影した写真を見せる。

雅弥、写真を見て「ああ、このクラックは乾燥で収縮した奴だね。」

久美子「修復できませんか?」

雅弥「こうなってしまうと、難しい。」

久美子「どうしかしょうか?」

雅弥「平田氏には、私から話します。」

久美子「すいません。」

雅弥「大丈夫だよ。これは、久美ちゃんのせいじゃないから。」

久美子「…。」

平田氏には、現場で雅弥と久美子で出向き、現状と補修方法について説明し、強度的には、問題が無いというが、カーボンシートで補強するという雅弥の説明で納得した。

だが、更にトラブルは発生した。

雅弥の木造住宅では、柱・梁・小屋組は、木肌を現しで見せるデザインだ。

だから木部の仕上げはしないか、手垢が付くところだけ木用のワックスを使う。

ところが、浅野大工は、その加工の際に、彼が何時もしている、砥(とのこ)の粉をたっぷりと付けてしまった。これも平田氏から慌てて連絡があった。

また久美子が慌てて、加工場へ飛んで行った。

前回と同じように、雅弥が平田氏に状況説明をしたが、いまさらどうしようもない。

平田氏も、後悔していた。が、浅野大工に頼みたいと言ったのが、自分だから雅弥を責める訳にもいかず、困った顔をしていた。

正直、あと1割高くても良いと言っていれば、こんな問題を起こさない工務店を薦めていたのだが、後の祭りである。

これ以降、久美子に現場の監理を緻密にするように指示した。

久美子にとって初めての住宅の現場の監理で、これだけ色々なトラブル発生で気苦労も大変だろうと、思う。

雅弥「久美ちゃん、大丈夫ですか?」

久美子「すいません。何度も」

雅弥「浅野大工も悪気があってやっている訳ではなく。今までと同じようにやっているんですよ。そこに問題点があるんでが、彼には分からない。今後も詳細にチェックと報告お願いします」

久美子「はい。報告まめにします」

現場に行くようになり、Gパンに化粧も薄めで、髪も短くしている。

久美子は良くやっていると雅弥も思う。施主指定の大工が問題なのであって、彼女に問題は無い。

その晩、由佳が段段大きくなってきたお腹を摩りながら、聞いてきた。













由佳「久美ちゃん、どうなの?トラブっているらしいけど?」

雅弥「ああ、大工がね、いらないことしてね。久美ちゃん、のせいじゃないから」

由佳「ふーん、そうなんだ。久美ちゃん、お気に入りね」

雅弥「何言ってんだよ。馬鹿だな」

由佳「ねっ、溜まっているでしょ?」

雅弥「はー?まー…」

由佳「ヘルプしてあげる」

雅弥の股間に触り、刺激する。段段大きくなる。ジッパーを下ろし、取り出し、舌で刺激する。雅弥、声を漏らす…由佳、口に含み、上下する。

執拗に刺激を続ける..、やがて行く…雅弥。由佳、口を押さえながら、サニタリーへ行く。

戻ってきて、由佳「駄目よ、私以外に、手を出しちゃ」

雅弥「当たり前だろう」

由佳「溜まったら、言いなさいよ。してあげるから」

雅弥「はい....」

完全に尻に敷かれている雅弥。

それが、1997年7月の出来事だった。

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