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防水靴購入

「冬の間って靴はどうされているんですか」11月のケアマネージャ定期来訪の折、ふと聞かれました。私は「靴下と靴のあいだにビニール袋を入れるなど毎回工夫してますが、うまくいった試しがありません。去年は雪が少なくて助かりましたが、今年もそうあるといいなと祈っています。というか、祈るしかありません。」と笑って答えました。
それを聞いたケアマネが動いてくれました。自分ではすっかり諦めて長い間対策しようとも思っていなかっただけに、ありがたいことです。

私は主に左半身不自由の障害者です。前に少し書きましたが、倒れた三年前の半年後(2021.4月)に、病院に出張所がある㈱富山県義肢製作所で装具を作ってもらいました。石膏で型取りした私だけに合った装具です。ぬるぬるした型取りから納品までは1週間くらいだったかな。

私の装具

身体に合わせて歩行できるようになったのでありがたいし、二年半経った今もずっと使い続けていますが、惜しむらくはまさにオリジナルということです。つまり合った靴がありません。
右足は通常の靴でOKですが左足は違います。当然ですが靴は左右同じサイズが揃って一足です。左右別々に買うとなると途端に購入困難になってしまいます。
外出用の普段靴は同じく富山県義肢製作所で購入しました。製造元・徳武産業㈱、販売・パシフィックサプライ㈱で、右足が「こみち」24cm、左足が「オルトα」25cmです。税抜で右足4,600円、左足5,300円なので高いですが、私は50近い男性でおしゃれにも全く関心がないので、同じものを使い続けています。

右足が「こみち」、左足が「オルトα」

「こみち」「オルトα」は、通気性はよいもののすぐ擦り減り、去年はたしか両足共に二足は買い替えたのかな。しかも雨はおろか雪にはすごく脆弱で、ビニール袋と一緒に履いたりするなどの工夫はすれど、うまくいった試しはなく、雪が積もらないのを祈るだけだったのです。

とやまの冬靴といえば長靴で、雪が積もっても長靴ならたいてい大丈夫と思います。そこで去年、冬が訪れる前に長靴の購入を検討したのですが、装具で足の関節を固定しているため左足はどうやっても入らず、断念しました。今年はかなり改善しているから、もしかすると装具なしでも大丈夫かも、と思いましたが、実際歩いてみると全然ダメでした。
ケアマネの話の後、福祉用具のカタログを見てみるといろいろな靴がすごくたくさんあるのに驚きました。こんなにあるなら大丈夫かも、とも思ったのも束の間、福祉用具業者にきてもらってみてもらうと、水に強く私でも履ける靴は2~3種類しかなく、目眩を覚えながらもまあそんなもんだよねとも思いました。

狙うは防水靴。できればくるぶしのあたりまで覆うものをとも思いましたが、やはり装具で関節を固定しているために入らず断念。
問題となったのは靴の縦幅ではなく横幅です。靴のサイズといえば一般に縦幅を指し、例えばスケートやボウリングで靴をレンタルするにも25.0cmとか縦幅を選んで借りる、これが一般の靴のサイズです。靴のサイズ(縦幅)によって多少横幅も変わるそうですが、装具と一体化した私の足は、底がそれなりに厚いので必然的に横幅が大きくなってしまう。きついとかゆったりとか以前に単純に入りません。福祉用具の靴は横幅のサイズがあり、3E・5E・7E・11Eと、奇数で分類されているようです。

いくつか試しに履いてみた結果、どれがいいかななんて選ぶことはできず、合う靴はこれ以外にない、となりました。
なおふつう靴というと靴ひもやファスナーのついたものが多いと思いますが、福祉用具の靴はマジックテープのベルトで固定するシンプルなものが一般的のようです。
購入したのは、製造元・徳武産業㈱で、右足が「ダブルマジックⅢ」合皮5E24cm、左足も同じく「ダブルマジックⅢ」合皮9E27cm、です。左右で横幅は2サイズ、縦幅は3cmも違ったのですね。
右足が税抜4,220円、左足4,400円。普段靴に比べると何気に安かったです。

ダブルマジックⅢ

選びようのない買い物ではありましたが、辛うじて、オーダーメイドではない市販の靴を買うことができてよかったです。

先日積雪があり、満を持して新しい合皮靴で外出しました。部屋の中では滑りにくくて歩きにくいなと思っていた「ダブルマジックⅢ」ですが、雪の上では滑る滑る、しかも帰宅後は両足とも靴下が濡れていました(^^; 
まあ新しい靴での初めての雪道で慣れていなかったからと思いますが、今後慣れていきたいですね。

私は障害者とはいえかなり軽い方だろうと思っていますが、靴に限るとこんなにも選択肢がなく、特に雪の日は「障害者は外出しなきゃいい」と言われているようで、少し残念にも思いました。

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