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Day 10

久しぶりにこどもと買い物に行ったりして、計画していた映画には行けなかった。

車の中でこどもに聞かれた。

「今のパパと、●●さん(私の好きな芸能人)だったら、どっちと結婚したい?」
今のパパというのは、ママを裏切って反省しているパパという意味だろう。

「●●さんだね」

素直に選択した。
今のパパを私は愛することができない。

「じゃあ、ママに今の記憶があるとして、前のパパと●●さんだったら?」

「前のパパだろうね」

これも素直な選択。

「前のパパを選んだら、また同じことをするけどいいの?」

険しい表情で見られた。

「阻止するからいいよ」

知っていたら、100%阻止できたことだから。

「そっか」

そういう手があったか!って表情でこどもは運転中の私を見た。

「ママは覚えてるからもう無理なんだね」

ママの記憶は消えないから今のパパとはもう無理だねって、こどもなりに納得したんだと思う。
パパがどんなに忙しくても、家に帰ってこなくても、今までパパとママがこんなふうにならなかったのは、私が旦那を信頼していたからで、私が旦那を信じられなくなれば、今までの関係を保てないってことを。

私たち夫婦は『好き』とか『愛してる』ではなく、信頼で成り立っていたんだと思う。
平日はお互い会えない距離で過ごし、土日だって仕事で会えないことも多かった。
それでも夫婦という関係を続けてこれたのは、お互いに夫婦でいることに2人なりの努力をしてきたから。

どっちかが信頼を失うようなことをすれば即終了。

前のパパとの思い出を、私はこれから花束にしていくことにする。
少しずつ、泣きながら、落ち込みながら、不安になりながら、自分を責めながら、相手を責めながら。