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早稲田MBA - シンガポール開講講座を受けてみて

海外開講講座

早稲田ビジネススクールは海外提携校とのダブルディグリー・プログラムや、交換留学制度で一定の試験をパスすれば、最短3ヶ月から海外有名MBA校へ行ける制度がある。しかし、これらは仕事を含めて色々決心しないと応募できないハードルがある。

今回私が参加した海外開講講座は、約1週間という短期間でナンヤン大学の生徒と一緒に学べ、履修単位ももらえるクラスだ。普通の授業の延長で参加できるというのが魅力だ。

応募するまで知らなかったが、ナンヤン大学はアジアの名門大学で世界大学ランキングでも10何位とかのトップ校である。

ナンヤン大学ビジネススクール

受講のきっかけ

入学前のプレ講義でWBS卒業生がゲストスピーカーでいらっしゃっていて、色々とお話を聞きたくて個別でアポイントを取ったのがきっかけになっている。
在学中にやって良かったことを教えてもらった時に、開口一番に「海外開講講座があれば絶対に行ったほうが良い」「仕事を休むので躊躇すると思うけど、休む価値はある」と言っていた。その言葉が強く印象に残っていた。

海外開講講座は春学期の中では8月のシンガポールのクラスだけだった。コロナ禍ということもあり過去3年ほどこの講座は開講されていなかった。つまり、1年か2年制のプログラムしかないWBSには、在校生でこのシンガポール開講のクラスを取った生徒は居ない。身近でヒアリングができる人がいなかったので、卒業生に再度連絡をし、本クラスを取っていた卒業生を紹介してもらった。

英語が喋れない不安、人材系授業ということもありどんな内容か想像ができないことをヒアリングしてみると、多くを学べたことや、WBS在学中TOP10に入る良い授業だったと教えてくれた。ヒアリングしていくと、面白そうだと思い志望度が高まった。彼に質問をしなかったらきっとシンガポールには行っていなかったと思う。卒業生でもこうやって助けてくれる人がいる、このWBSという環境は素晴らしいコミュニティーだと思った。そして丁寧に教えてくださって感謝している。

私は国内でしか働いたことがない。だからこそ、海外の企業訪問や提携校のナンヤン大学(NTU)の生徒と一緒に学ぶ経験は貴重だと考え、応募を決めた。

応募プロセスはもちろん英語

授業のタイトルは「Organizational Strategies of Japanese Companies in Asia」ということで、人材系の授業内容だった。海外開講講座に参加するには他の授業と履修申請が異なり、特別な応募プロセスがあった。
必要な書類は3点で、特にTOEICスコアには不安が残っていた。なぜなら直近のTOEICスコアは600点台だったからだ。しかし、過去860点を取っていたスコアが残っていたので、それを使って応募することにした。

  • 職務経歴書(英語)

  • 志望理由(英語500words)

  • TOEIC 715点以上

志望理由500wordsはタフだった。本来的には自分で全てきちんと英作文をするのが求められているのだろうが、到底英語力が及ばないので、日本語を書いてGoogle翻訳とDeepLで翻訳して、正しそうな英語に修正するという作業をした。最後はWBSの同級生で帰国子女の子に英語をチェックしてもらい提出した。無事に合格の通知が来て、会社に夏休みを取らせてもらい行ける事になった。

宿泊はコワーキングスペースがあるホテル

Funan mall内のLyfホテル

ホテルは共用のキッチン、会議室、コワーキングスペースが併設されているリモートワーカーとかが、長期滞在できる設備が豊富だった。宿泊した部屋は、広いキッチンとリビングに加えて、個室がついていて、毎晩リビングで飲んで喋ったりすることができたので、プライバシーが保護されつつ共同生活をしている感じだった。

異なるバックグラウンドの学友が授業を振り返ってどう考えるか、色々なテーマでディスカッションできたのは貴重な機会だった。授業と同じくらい、ここでの議論は充実していたと思う。

授業の内容

授業は5日間で、ざっくり分類すると4つあった。

  • 企業訪問×2回

  • 講義

  • グループワーク

  • 最終プレゼン

特に最終プレゼンに向けたグループワークでは、テーマも自分たちで決めて良いということだったので、その自由度に驚いたが、テーマを決めることからすでにグループワークは始まっていた。テーマ決めの時点で既に白熱した議論が巻き起こっていて、私は参加できずに取り残されていた。

グループメンバーは7名で、同じWBSから来ている生徒が6名、ナンヤン大学の生徒が1名だった。国籍は中国が4名で、日本が3名という構成だった。

  • WBSグローバルプログラム:3名

  • WBS全日/夜間プログラム:3名

  • ナンヤン大学ダブルディグリー:1名

初日に全員約30人の前で各自短い自己紹介をすることになった。ふと「英語で自己紹介したこと無いかも、、、」と気づき、咄嗟に出た単語を並べて、なんとなく文章風にした自己紹介だった。合格発表から1ヶ月間はあったのだから、英会話の勉強をすればよかった。

喋らないと始まらない

これまで英語にふれる機会はほとんど「英語のお勉強」という枠組みの中でだった。「英語を使って何かをする」という経験は殆どない。

それが理由で参加しないというのはダメだ!と思い、少しでもグループディスカッションに参加するように頑張った。私が喋っている時だけ会話のテンポが遅くなるのを感じながらも、なんとか発言を心がけた。滞在から3日くらい経った頃から、耳も口も英語漬けのお陰で、ちょっと口が動くぞと言う感覚を得た。

その日夜はクラスメイトとBoat Quayという居酒屋街で鉢合わせし、お酒の力を借りながらもずっと英語で喋っていた。そこから、下手な英語で話すことの恥じらいを捨てられ、積極的に英語で話すようになった。たった数日で語学力が上達したかは分からないけれども、気持ちは切り替えられていたと思う。

WBSから来ている外国籍の生徒は、日本語の授業を受けていることもあり日本語がそこそこ話せる。その助けもあって、つたない英語でもなんとかやれたのかもしれない。

上手く行かないグループワーク

最終プレゼンに向けたグループワークが始まった。時間は限られていて、たった半日で最終プレゼンに向けて準備をしなければならなかった。
プレゼンのストーリーを作り、調査し、スライドに落とし込む。私たちのグループのテーマは企業訪問した2社のCross Cultural Managementの比較と提言だった。

グループワークはなかなかまとまらず、簡単ではなかったが何とか仕上げた。分担をして各パートを作り上げ、まとめてみると、なんか違うぞとなり、ディスカッションする。そんなことを何往復かして、スライドを仕上げた。プレゼン制限時間は15分。練習時は時間内に収まったが、いざ本番でプレゼンをすると、皆のコンセンサスが取れていないことが露呈して時間超過してしまった。

このグループワークは日本語だったとしても、難しかったんじゃないか、そんなことを思いながら、テーマにしていたクロスカルチャーそのものを実際に体感している気がした。

WBSの輪がもう一つ広がる経験

WBSには全日制グローバル(2年間)というプログラムがある。日英語で開講されていて、9月入学生は外国籍の生徒が多い。私が所属する夜間主総合(2年間)は平日夜と土曜日の授業なので、なかなかグローバルの生徒との交流はない。日本に帰ってもグローバルの生徒と交流できる機会につながったのは嬉しい。

最後に

このnoteは自分の感じたことを忘れないように取り留めもなく書きなぐっているが、もしWBSの生徒が読んでいたら海外開講講座を取ることをおすすめするし、もしこれからWBSに入学する方が読んでいたら、こうゆう面白い授業もあるんだよと参考になれば嬉しい。

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