息子が左手で食事をしたとき、育児について考えさせられた

食欲旺盛の息子。時には自分の手で、時にはフォークやスプーンで。食事を好きなだけ好きなように食べています。

彼の場合、手掴み食べをし始めるのが平均と比べるとゆっくり目だったので、自分の手で食べ始めてくれた時は、

「自分で食べてくれると何て楽だろう!」としみじみと感じたものです。今までは、食べさせるのに忙しくて、一緒にご飯を食べるなんてことできなかったのですが、一緒にご飯を食べることができるようになってきました。

まあ、毎回どうしようもなく汚してくれるので食事の後の片付けは大変なんですけどね・・。

食事中に、スペインのおばあちゃんから電話がかかってきたので、フォークを使って食事をする息子の愛らしい姿をビデオに映してみることに。すると、

「あら、左手でフォーク持っているわね。逆よ、逆!」

と息子がフォークを持つ手が左手だったことを指摘してきました。私は、指摘を受けるまで息子が左でフォークを持って食事していることを気にしていなかかったのですが。

スペインのおばあちゃんは、その後も息子が左手でフォークやスプーンを持つ度に

「逆!逆!」

と言い続け、

右手でフォーク・スプーンを持つと、

「そうそう〜」

と満足の声をあげていました。

スペインのおばあちゃん(私にとっては義母ですけど)、スペインの姑にしては珍しく普段は育児についてほとんど口を出してこないので、嫌な気持ちになったりすることは、今までなかったのですが。

今回のことは、嫌というよりは違和感を感じたのでした。

9割の人が右利きであると言われているので、スペインのおばあちゃんは右利きであることが普通だと思っているのでしょう。

息子が、言葉をもっと理解するようになり、「左じゃなく、右で食事するのよ」と言われ続ければ、本来なら左手を使う方が彼にとっては自然なのに、反して右手を使うようになってしまうかもしれません。

大人が良かれと思って授ける助言が、もしかしたら彼の可能性や趣向を知らず知らずと曲げてしまうかもしれないのです。

乳児・幼児たちって、純粋で、清らかで。いわば真っ白なキャンバス状態の彼らに、大人はついついこうした方がいいと自分の中の標準を押し付けてしまいがち。

今度息子が左手を使って食事をし、スペインのおばあちゃんに指摘が入ったならば、「息子が好きな手で食べれば良いと思う。」と伝えようと思っています。

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