セーラージュピターが好きなのは絶対になれないってわかっているから、そんな感性を3歳にして持っていたのかもしれない。

唐田えりかに嫉妬した。

そもそも相手は可愛い芸能人。
歳も顔も胸ももちろん、女であること以外は
まるで違う。
嫉妬の対象とするなんてのは
そもそも間違っているのはわかっているが、
この感情を言葉にするなら
「嫉妬」が正しいと思った。

昨日、映画「寝ても冷めても」を観た。
あの騒動があってから観たいと思ってたし
劇中歌をtofubeatsが手掛けていて、
音だけは先に聴いていたから尚更
観なきゃとは思っていたので、ようやく。
奇しくも昨日は杏ちゃんと東出くんの
離婚が成立したと報道され、
この映画の印象がより悪くなったように思った。
(ちなみに東出くんとは
同じ生年月日で勝手に縁を感じており、
2/1生まれにロクな人はいないという持論を
決定的にさせてくれたと思っている。)

そんな濁った視点で観たこの映画の感想が、
唐田えりかに嫉妬した、だった。
決して東出くんが羨ましいではなくて、
彼女の役が羨ましいとかでもなくて、
唐田えりかに嫉妬した。

役にイライラしたのは、彼女がそれだけ
役に合っていたということで、
演技の上手い下手は関係なくいい人選だった。
あざとくて、THE女の子で、口数少なくて、
でも気は強くて、自分を持っている、
私の大嫌いなタイプの女だ。
だから終始イライラしたが、それでも
彼女にはとても合っていた。
物語はそんなイライラと
「そうなるんかーーーい」
「結局そっちかーーい」という
ツッコミを入れたくなるモヤモヤで、
それはそれで面白かった。
あの騒動がなければどんな風にみえたのかなと
思うが、もはや、視点は変えられない。

私の大好きな映画監督、山戸結希監督も
唐田えりかを絶賛していた。
映画「21世紀の女の子」で山戸さんは
彼女を主演にして映画を撮っている。
「21世紀の女の子」はオムニバス映画で
監督がオーディションで起用したい女の子を各々選んだらしいが、
山戸さんは唐田えりか以外に考えられなかった、彼女に一目惚れした、他の監督には取られたくない!的なことを言っていた。
山戸結希の才能に惚れられた、唐田えりか。
もうその時点で私にとっては嫉妬の対象になりえたのかもしれない。

今回「寝ても冷めても」を観て
彼女は女としての全てを
天性的に持っているのだと感じた。
もちろん唐田えりか本人を知らないのに
こんなことを言うのはおかしいが、
山戸結希のエピソード、不倫騒動、
そして演じる彼女。
彼女の全ては女の子が羨むものだと思った。
だが、決して羨ましいとは言いたくないもの。
生まれ変わってもなりたくない、
友だちにすらなりたくない。
それでも女の子としてはきっと完璧なのだ。
そんな風に思えた。
当たり前だけど、彼女に勝てるものなど何もない。
それも差異は大したことないのに
技術点が高くてトータルしたら圧勝、
みたいな感覚。
あぁ手が届かない…という存在でもないのに
絶対勝てないって、もう打つ手はなさそう、
もういいや、って諦めて結局後味悪い、
そんな感覚。
だから、嫉妬なんだ。
妬み嫉みなんだ。
結局、中途半端って一番嫌。
嫌って書くと悪口みたいだけど
これはきっと私にとっては最上級の褒め言葉。
だって私は絶対なれないから。
自分は女という点以外共通項が見つからなさそうだから。

生まれ変わるならもう女の子は嫌なんだけど
それでも、もし女の子に生まれたら
山戸結希監督に惚れられる女の子になりたい。
それが来世の、いや、来来世くらいの希望。
でも唐田えりかには生まれ変わりたくない。
これはやっぱり悪口でも批判でもなんでもなく、
ただの嫉妬のお話。

映画に関してあと言うならば
映画のキャストのチョイスと
tofubeatsの音楽が最高だった。
渡辺大知とか伊藤沙莉とか岡部尚とか。
最後流れる曲のタイトルが「river」って、
最高かい、tofuさん。


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