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K-POP日本現地化グループの話をしたい

今回はK-POPの日本現地化グループの話をします。

オーディション番組を5年間も追っていると必然的に詳しくなるので、一度まとめておきたいなと。

どんなグループがあるのかという紹介と、彼らが今後さらに飛躍するためにはどうすべきなのかという私なりの考えを話します。

いやあ、本当に日本のダンス&ボーカルシーンは彼らの登場によって盛り上がりを見せていますよね。
STARTO(旧J事務所)やLDH、ハロプロや秋元康さんプロデュースのグループだけでなく、今は色々なグループがあって、本当にダンス&ボーカル戦国時代!
BMSGやTO BEなど新しい事務所も出てきていますし。

そんな中、生まれた彼らについて語っていきます!

K-POP日本現地化グループとは

それは、韓国の芸能事務所がグローバル戦略の一つとして推し進めているK-POPのローカライズの中で誕生した日本グループのことです。

K-POPのローカライズとは、韓国でアイドルグループを作って、そのグループを世界に売っていくのではなく、各国でK-POPシステム下のアイドルグループを作って、国ごとに合った形で売っていく戦略です。

(普通に一般企業、特にメーカーとかではこれまでも行われてきた戦略だけど、K-POPアイドルにもそれをやっちゃおうというわけ)

日本を主戦場にした、日本人メンバーメインのK-POPグループで、彼らは基本的に日本語で歌い、日本の歌番組に出演します。
ただ、曲はK-POP風ですし、アイドルの育成システムやファンとのコミュニケーションシステムはK-POPスタイルを踏襲しています。
また、韓国の歌番組への出演といった韓国活動もする点が特徴です。

どんなグループがあるのか

オーディション番組から生まれたグループが大多数です。
(今後は番組で結成するのではなく、事務所内で育成した練習生から作られたグループも増えていくかも)

代表的なグループを事務所ごとにあげると、LAPONEエンターテインメントのJO1、INI、ME:I、JYPエンターテインメントのNiziU、NEXZ、HYBEの&TEAM、SMエンターテインメントのNCT WISHの7グループ。

それぞれ紹介していきます!

JO1(2020年3月~)

韓国の人気オーディション番組PRODUCE 101の日本版PRODUCE 101 JAPAN(通称日プ)を経て結成された、日本人11人組のボーイズグループ

このグループが最初の現地化グループだと思います。
事務所であるLAPONEは正確には吉本興業と韓国のエンターテインメント企業(CJ)の合弁会社なのですが、K-POPを基盤としたグループであることは間違いないでしょう。

公式ファンネームはJAM(ジャム)
最新のペンライトもジャム瓶の形をしていて可愛いよ。
紅白に2回出場しています!

デビュー曲は無限大(INFINITY)

INI(2021年11月~)

JO1が誕生したオーディション番組のシーズン2(日プ2)で誕生した11人組ボーイズグループ。中国人メンバーが1人います。

公式ファンネームはMINI(ミニ)
BMSG所属のBE:FIRSTと同日デビューだったので、当時は双方のファンダムが盛り上がってました。
番組で共演して、デビュー曲交換とかもやりました。
お互いがお互いのデビュー曲をパフォーマンスしたのですが、ムネアツ!

デビュー曲はRocketeer

ME:I(2024年4月~)

PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS(通称日プ女子)から誕生した日本人11人組ガールズグループ
LAPONEが初めて世に送り出すガールズグループです。

公式ファンネームはYOU:ME(ユーミー)
K-POP系ガールズグループはNiziUに続いて2組目で、ME:Iの人気も物凄いので、今後の2組の動向が気になるところ。

オーディションのテーマ曲LEAP HIGH!のダンスプラクティス動画をどうぞ。

NiziU(2020年12月~)

オーディション番組Nizi Project(通称虹プロ)から誕生した日本人9人組ガールズグループ

事務所は韓国のJYPエンターテインメントで、先輩グループには日本でも大人気のTWICEやStray Kidsがいます。

公式ファンネームはWithU(ウィジュー)
女性グループでは史上最速のデビューから29日で紅白にも出場しています。

こちらはプレデビュー曲を。
みんな大好き縄跳びダンスのMake you happy

NEXZ(2024年デビュー予定)

ネクスジと読みます。
NiziUの弟分として、Nizi Project Season2で結成された7人組ボーイズグループ。日本人中心ですが、メンバーの中に在日韓国人がいます。

NiziUほどオーディション番組は盛り上がりませんでしたが、今後が期待できるグループです。
なんといってもダンス動画がかっこよすぎた。見てみてください!!!

プレリリース曲も貼っておきます。Miracle

&TEAM(2022年12月~)

エンティームと読みます。
&AUDITIONというオーディション番組を通じて結成された9人組ボーイズグループ
メンバー構成は日本人7人、韓国人1人、台湾人1人で、日本人のうち1人はドイツとのハーフです。
メンバーが話せる言語は日本語、韓国語、中国語、英語、ドイツ語と5か国語なグローバルグループ!

事務所はあの有名なHYBE傘下のHYBE LABELS JAPAN。
HYBEにはBTSやTXT、New Jeansなどの有名グループが所属しています。

ちなみにメンバーのうち4人はENHYPENが誕生したオーディション番組I-LAND出身で、5人の追加メンバーが&AUDITIONで選ばれました。
HYBEは(オーディション番組の企画がうまいMnetと組んだ)I-LANDを除いてオーディション番組が下手くそで…このグループももう少し良い船出ができたのではと思ったり…。

公式ファンネームはLUNÉ(ルネ)
デビュー曲はUnder the skin

NCT WISH(2024年2月~)

NCT Universe : LASTARTというオーディション番組から誕生した6人組ボーイズグループで日本人4人、韓国人2人からなります。

事務所はBoAや東方神起、少女時代などを輩出した、日本市場開拓のパイオニア、SMエンターテインメント。
SMエンターテインメントもオーディションが下手くそで(以下略)

既存グループNCTの派生グループとしてデビューします。
NCTのファン(通称シズニ)がどれくらい応援するのかが鍵だと思います。

プレデビューシングルはHands Up

その他

JO1やINIの事務所から生まれた弟グループとして、DXTEENというグループがあります。

&TEAMの事務所も弟グループのデビューを準備しているようですし、今後各事務所から弟・妹グループが出てくる可能性も…。

また、日本現地化グループではありませんが、K-POPシステムの下で生まれた日本人7人組ガールズグループXGも存在します。

XGは全曲歌詞が英語で、韓国の事務所(正確にはavex傘下だけど)に所属して活動しているという特殊なグループです。
5年間の準備期間を経てデビューしているので、とんでもない実力派で、最初からグローバル市場をターゲットにしています。
LAやNYやシンガポールやら海外フェスにもバンバン出ている!

デビュー曲Tippy Toes

現地化グループの今後(私見)

ここからは、7グループが日本でどのようなポジションにいて、今後どうすべきなのか、私の意見を書いていきます。
(注:好き勝手に言います。すみません!ちなみにデータ等もまったく参照していない完全なる主観です)

ガールズグループの場合

現在、現地化グループはNiziUME:1の2組のみです。

K-POPではガールズグループはボーイズグループよりも大衆受けする(特定のファンダムだけでなく幅広い人に音楽を聴かれる)傾向があるのですが、J-POPも同様かなと思っています。
(ボーイズグループでもSTARTOの超人気グループSnow Manは別格だよ…)

NiziUはオーディション番組が話題になったことに加え、プレデビュー曲もキャッチーでダンスもマネしやすく、デビュー前から大人気でしたね!
坂道系グループと共に国民的ガールズグループといえるポジションを築いているのではないでしょうか。

ドームやスタジアム規模でも公演できる大人気グループであることは間違いないのですが、今後は同じくK-POP現地化グループであるME:Iとの競争が生じる可能性が高いです。
コンセプトが違えば競合はしないかもしれませんが、今のところME:IもNiziUも可愛い系でターゲット層が似ていそう…。

また、NiziUは2023年に韓国デビューも果たしたので、既存の数多あるK-POPグループとの競争にも晒されていくことが予想されます。
個人的には引き続き、日本での厚いファン層の維持が最優先課題かなと思っています。

ガールズグループももっと色々なグループができて切磋琢磨してほしいなーと思いつつ、今後の動向にも注目していきます。

ボーイズグループの場合

私個人が注目しているのはボーイズグループの動向です。
既に、JO1、INI、&TEAM、NCT WISH、NEXZと5グループがデビュー(あるいはデビュー予定)であり、競争の激化は免れません。

グループごとにコンセプトやメンバーの個性、楽曲などが異なるとは言え、K-POP系といったカテゴリに入るので、取り込めるファン層は似てきます。

また現在、日本のボーイズグループ界は戦国時代に突入しており、現地化グループ以外にも、韓国(本国)のK-POPグループ、Sow ManをはじめとしたSTARTO所属グループ、BE:FIRSTなどのBMSG勢、LDH勢、Number_iをはじめとしたTO BE勢などなど…たくさんのグループが存在します。

そんな中で、現地化グループとして最もファンダム形成に成功しているのはJO1です。
JO1自体の魅力によるところもあるとは思いますが、私個人としてはオーディション番組の成功と先駆者利益によるところも大きいのではと思います。
(注:JO1さんはかなり苦労して日本市場を切り拓いてきていますが…)

JO1の今後ですが、日本での露出はかなり増えてきたので、日本のファンの維持とともにアジアをはじめとした海外市場にどれだけ食い込めるかが課題かなと思います。
日本発グループとして頑張ってほしい。

同じ事務所のINIについては、JO1のように日本でのファン層をかためることが優先課題かなとみています。

問題となるのが、日本デビュー後発組となる&TEAM、NCT WISH、NEXZの3組です。
こちらの3組は新興事務所のJO1やINIと違って、韓国にある大手事務所に所属しており、K-POP界に太いパイプがある点が強みです。

太いパイプというのは、例えば事務所に所属する先輩グループが既にグローバル展開をしているために海外市場へアプローチする手法が確立されていることや、ネット上への強い拡散力を有する韓国の歌番組に出演しやすい環境にあることを指しています。

その強みを生かす戦略をとるのかな?と思い2022年デビューの&TEAMを追っていたのですが、&TEAMは当初、日本でのファンダム形成を最重視しているようで、グローバル戦略は後手に回っていました。
その後2nd EPの発売からは徐々に韓国活動を開始しています。

&TEAMのファンを見ていると、STARTO、K-POP、BE:FIRST、JO1やINIのファンから少しずつ人が流れてきてファンダムを形成しているような印象を受けます。

オーディション番組がヒットすると、NiziUやME:I、JO1やINIのように一定規模のファンダムを最初から作ることができるのですが、オーディション番組が鳴かず飛ばずだったので、ファンダムを大きくすることに苦労している印象です。

現地化グループの結成目的は日本市場で一定のパイを取ることですので、日本のファンダムを大きくすることが求められているとは思うのですが、オーディション番組が不発で、メディア露出もSTARTOのアイドルなどが強い中、苦戦しているのかなと感じています。

そこで、日本市場を一度捨てて、海外市場を攻めにいくべきではと私は考えています。
(&TEAMデビュー時から一貫して私はこの考えを持っています。)
韓国の事務所は海外展開のルートを確立しており、&TEAM自身にも一定数のグローバルファンがついているため、そこをまずは狙い、人気が出てきた段階で日本に逆輸入したら良いのではないでしょうか。

これはSTARTOやBMSGといった日本の事務所や新興事務所であるLAPONEにはない強みだと思います。

そうすると日本現地化グループの意味がないと思うかもしれませんが、メンバーのほとんどが日本語ネイティブという強みは、日本に逆輸入した際に発揮されるので良いのではないかと考えます。

これからデビューするNCT WISHやNEXZも同様に、日本活動ではなくグローバル活動を積極化することが人気拡大の近道ではないかなと思っています。

現にNCT WISHはデビューシングルから日本語ver.に加えて韓国語ver.を準備しており、NEXZもプレリリース曲を日本語と韓国語でリリースし、グローバル展開につながる韓国活動の準備を最初から整えているようです。

恐らくこれまでの&TEAMの軌跡を見て、このような方針をとったのではないでしょうか。

&TEAM、NCT WISH、NEXZの今後も見逃せません。


今回はK-POP日本現地化グループに焦点を当ててみました。

読んでくださってありがとうございました。


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