ネイルと強迫性障害

不潔恐怖″に縛られながらも
それを「見ないフリして過ごす」私なりの行いがあります。

それはネイルです。

手を洗い過ぎてすぐに落ちてしまうのでマニキュアを塗るわけではなく、
いわゆるジェルネイルです。
特殊なジェルを固める強固なネイルアートなので、手洗いに影響されることはほぼありません。

基本は鬱々として人間と接することを苦に感じる私ですが
根っこはお洒落や派手なことが好きな人間らしく
学生の頃は思い切りネイルをしていました。
当時はジェルネイルよりスカルプネイルというのが主流だったかな。

どうやったって汚れの温床になる、皮膚にくっついている物体があるなんて
不潔恐怖の定義(?!)に反するし、何かを洗う作業を妨害されます。
見えない何かが付いてないかとか、「やり直し」の強迫観念と戦ってたり、それをネイリストさんに変な思われないか確認しながら冷や汗ダラダラなこともあります。
そしてジェルを装着する前に、手に汚れが残っていないかの確認で手洗いに10000パーセントの完璧さが求められます。

トリガー要因を考え始めると、
本当はネイルなんて楽しめるはずがないんです。

でも、私はネイルに関しては
「お洒落したい」という純粋な気持ちが強迫に勝ったと思っています。

(あ、勝ち負けで話すと
負けの方が多く自己嫌悪になるからダメか…)

学生の頃に思い切って楽しんできたからなのか、
最近久しぶりにトライしたら、抵抗なくネイルをすることが出来ました。

学生じゃなくなってからは、ずっと重い鬱で
身なりに気を遣うことが出来なかったので
強迫以外の観点からみても、とてもポジティブな行いでした。

とは言え
自分にとってはまだまだハードルは高く、
特に、ネイル装着前の手洗いが大イベントすぎて体力的にも精神的にも参ってしまい
せっかくのネイルが億劫なものになりかけるのが辛いです。

だからといってお洒落したい気持ちを殺してしまうなんてNG。
ネイルのみならず「上手く付き合っていくこと」が肝。
と、改めてこの文章を書きながら感じます。

指先を血まみれにしないという、非常にHappyな副産物もあります。
私は爪や皮を剥いてしまう症状もあるのですが、ネイルの際に爪の先端だけでなく、ささくれや甘皮の処理などしてもらえて全体的にツルっとするので、自分でガリガリいじりづらくなるのです。

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強迫性障害と家族について、もし私に相談など希望してくださる方いらっしゃいましたらこちらご覧ください

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