『ほしあいのカニ』After-talk2

*このAfter-talkは「はてなブログ」のわたくしの個人サイトへ移動します。埋め込みが多くなるので……
一応本文のみ掲載

女1「あ、続いてた」
作者「……えっ、毎度その入りで行くんすか?」

縦糸は『Lain』横糸は『セントレイ』

女1「ベースはやっぱりアニメ作品なんですね、私も声優志望の設定ですし」
作者「ほぼ隠さず、分かる人には一発で分かるようになってる…はず! なんで言ってしまうと『Serial Experiments Lain』をパクーー下敷きにしてます」
女1「一瞬良くないワードが聞こえましたけど……作者好きですもんね『Lain』」

作者「アニメ『Lain』についての解説はしませんが……廃ビルの屋上で飛び降りから始まって、主人公が歩道橋に佇んでいるシーンで終わりますんで――」
女1「まんまじゃないですか?!」
作者「ネオンサインのカットも出てきますしね。最初は屋上→屋上のつもりだったんですけど、男1が飛び込んだ後、姿を見せないんですよ。書いてるうちにこれは『全滅エンド』解釈が強すぎるなと」
女1「ってかラストシーンで舞台上に私しかいないってやりづらいわ」
作者「というわけで、いろいろな意味でタッパ的にちょうどいい(?)歩道橋ラストとなりまして」
女1「それって、あっちの世界とこっちの世界が繋がるって意味もあります?」
作者「それは上演する側の解釈次第ということで。私のなかの答えはありますけど要りませんよね」
女1「繋がる、といえばサカナクションさんの『セントレイ』?」

作者「やっぱり物語の最初はドラマティックであってほしいじゃないですか。いい曲ないかなぁと探してたところにあったんですよ、入りからインパクトがあって歌詞もマッチする楽曲が!」
女1「なんで上演前提で曲探ししてるのよ……」
作者「サガ、かな(笑)『Lain』最初のシーンで飛び降りる女の子が『四方田千砂(チサ)』で主人公が『岩倉玲音(レイン)』っていう名前なのを思い出した時、バシッとつながったんですよ!」
作者「千(砂)と玲(音)=セントレイ=センとレイ=線と〇、じゃないですかって!」
女1「はぁ……それで私の名前、『岩倉千尋(チヒロ)』なんですね」
作者「まぁ……そこは分かりやすくてもいいかと」
女1「……名無しよりはいいかな」

メインモチーフは欄干(縦格子)、『浮かび上がる文字』

作者「格子のモチーフは前々から温めてたものなんですが……いま屋上にある欄干って転落防止のため結構なタッパがあるんですよね」
女1「欄干を越えられない(苦笑) だから年代物のビルの屋上って設定……あとネオンサインか」
作者「欄干から伸び上がるシーンはこれまた『Lain』のシーンのままで、この時千砂ちゃんは欄干を持っている反対の手にメガネを持っているんですよね」
女1「……20年以上前の作品とはいえ、似すぎて怒られないですか?」
作者「オマージュってやつですよ! それにほら、あっちは設定年齢たしか14歳だから! JCだから!」
女1「でも、『浮かび上がる文字』ってのも『Lain』で出てくるコミュニケーション・レイヤーのひとつですよね」
作者「う、うちのはwired出てこないし、モチーフにレイヤーという概念は使ってないし(汗)」
作者「ともあれ、照明や美術は範疇外なので、誰かが上手にイメージを膨らませてくれるのを祈ってます」
女1「『格子』はなにかに気付かぬうちに囚われているイメージ表現ですよね」
作者「自由を制限するものだけど、それを越えてしまうと死んでしまう――鴻上尚史さんの『天使は瞳を閉じて』に出てくる『壁』と一緒ですよね」
女1「欄干は基本カンタンに越えられますけどね」
作者「タイトルが似てる、ふみふみこさんの『そらいろのカニ』にも格子のモチーフが出てきますけど……あれは本当に偶然の一致ですハイ」

キーワードはカニ、えすいばつ

女1「しかしどうして『カニ』?」
作者「いや、今となっては私にも分かりません……」
女1「ちょ――いいのそれで?」
作者「いや、なにもかもかここからスタートしてるので良いも何もないというか……」
女1「えすいばつ……セックスのことですよね? これ『荒ぶる季節の乙女どもよ』の言葉ですね」
作者「ここでまた先輩の話をこっち分かりやすい(手を)『繋ぐ』(心・身体を)『許す』『罰する』とか、象徴として『ダンス』が出てきたりして」
女1「ダンス?」
作者「求愛のダンスとか、あるでしょ? あと2章の『祈り』にもつながるんですけど――」
女1「『セックス』ならカニより軟体系の……イカとかじゃない?」
作者「うわ……ないわ」
女1「あ゛ぁ?」
作者「センスないわ」
女1「なんばゆうとっとやコラぁ!」


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