カリブの女王 第12章 船上攻撃⑦
「武器を降ろせ」モーガンは胸のところで腕を組むと大きな声で言った。「敵として来たんじゃない。休戦交渉しに来た」
「何が目的だ?」兵士の一人が尋ねた。
「リーダーと話したい」
バリケードの向こう側に隠れていた戦闘用帆船の中尉がさっと立ち上がると、イライラした声で尋ねた。
「誰の差し金だ?」
「黒い海賊だ」とモーガン。
「黒い海賊の副長だな?」
「名誉なことに」
「何が目的だ?」
「ヴェンティミリアの領主の名のもとに降伏を通告しに来た」
「黒い海賊に伝えてくれ。スペイン人は死ぬ