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第10章 ユカタン半島の海岸

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第10章「ユカタン半島の海岸」をまとめました。
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記事一覧

カリブの女王  第10章 ユカタン半島の海岸①

 稲妻号は、モーガンの巧みな操船でニカラグアの海岸沿いを帆走していた。しかし、快速帆船や…

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カリブの女王  第10章 ユカタン半島の海岸②

 船がカメロン岬を通りすぎてボナカ島を目指すころ、黒い海賊がヤーラとカルモーに支えられて…

カリブの女王  第10章 ユカタン半島の海岸③

 ヤーラは愛らしい顔を上げ、癒えることのない悲しみをたたえた大きな目で黒い海賊を見つめた…

カリブの女王  第10章 ユカタン半島の海岸④

「言ってみろ、ヤーラ」 「お友だちの一団が来る前にベラクルスに行きましょう。海賊が広場で…

カリブの女王  第10章 ユカタン半島の海岸⑤

 黒い海賊は銀色の大きな帯の方、はるか遠くを見つめていた。身動き一つせず、口を閉ざしたま…

カリブの女王  第10章 ユカタン半島の海岸⑥

 ヤーラはと言うと、座ったまま、頭を抱えていた。不意にモーガンが黒い海賊に近づいてきて言…

カリブの女王  第10章 ユカタン半島の海岸⑦

 黒い海賊の期待通りだった。2日ほどあとに海賊は、湾から50から60マイルほどのところを行く小さな船を見つけた。海賊の頭(かしら)たちが外洋に送った偵察船だった。稲妻号に気がつくとすぐに旗で合図し、空砲を2発撃って素早く向かってきた。 「わたしたちを待っていたんだ」黒い海賊がモーガンに行った。「一団がメキシコ総督の快速帆船にも立ち向かえるくらい大勢だといいのだが」 「仲間が全員いるでしょう」副長が答えた。  しばらくして黒い海賊はタックで近づいてくる小さな船を注意深く見ながら