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第9章 ヤーラの憎しみ

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第9章「ヤーラの憎しみ」をまとめました。
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記事一覧

カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ①

 夜が明けて、ニカラグアの外洋を行きかうスペイン船がいないことを確認すると、モーガンは船…

カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ②

「失礼ですが、トルチュー島の仲間をどこで待つんです?」カルモーが尋ねた。 「アッスンツィ…

カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ③

 副長が姿を消すと、黒い海賊は物思いにふけっているかのようにしばらくじっと黙っていた。し…

カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ④

「それではお前は知っているのだな?」 「公爵がフランドルでお兄様を殺したこと、赤い海賊と…

カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ⑤

「お前も復讐を夢見ているのだな。アメリカを征服した男たちの頭上には一体どれほどの憎しみが…

カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ⑥

 漁でとれる魚、狩りで得られる肉、森になっている果物で十分暮らしていけました。戦いは滅多…

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カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ⑦

「お前の国は金が豊富にあったのか?」黒い海賊が尋ねた。 「はい。豊かな金鉱があり、何世紀も前からわたしたちの奴隷が働いて、ダリエンの王に年貢を納めていました。莫大な宝が山の中洞窟に積み上げられていて、族長だけがその場所を知っていました。  ある日、わたしの父は白い男を信用して洞窟に連れて行き、巨万の富を見せたのです。悪党は、してもらった親切を忘れ、その日からわたしたちの民を裏切ることばかり考えました。金の山を自分のものにするために。  病気になったふりをして、しばらくのあいだ

カリブの女王  第9章 ヤーラの憎しみ⑧

「わたしの父はわたしの三人の兄弟たちや戦士たちとともに自分が所有する小屋の間で防衛しまし…