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Teenager Foreverと旅と

Teenager Foreverは旅に合う。Teenager ForeverのPVがめちゃくちゃよかったので書きなぐる。

去年12月の3週目ぐらいから一週間ほど旅に出た。前週ぐらいからバイトに行って実家に帰るだけの生活が苦で仕方なかった。クリスマスが迫り浮かれた街と自分の何もしていなさの対比がキツい。閉塞感に覆われ、シフトの催促を無視して家で朝までYouTubeを見始めた時にこれはやばいと思った。

とりあえずどこかに行こう。家を出よう。

とりあえず家を出て遠くに行けば閉塞感から抜けられるような気がした。幸い時間だけはたっぷりある。前々から行きたかった鹿児島に飛行機で行こうと思ったけど何か違う気がした。別に今自分は旅行がしたいのではない。遠くに行きたいだけだった。

調べていると、どうやら今は青春18切符のシーズンらしい。ちょうどいい。とてもちょうどいいと思って、その日にみどりの窓口で切符を買った。

夕飯を食べてそのまま寝てしまう。起きると0時。このまま朝まで寝れない負のループ。何日後かに出発しようと思っていたが、このまま始発で出てしまおうと決めた。そう決めると不思議と気力が湧いてくる。真夜中にひっそりと旅行の支度をはじめ、立つ鳥跡を濁さずだと散らかり放題の部屋を静かに掃除する。ちょうどトイレに起きた親に、ちょっと旅行に行ってきますと言い残して家を出た。

2019年はラジオにハマり、そこで井口理とKing Gnuに出会った。お調子者で好不調の波が激しく、憎めないという言葉がぴったり合う井口という男にいつの間にかぞっこんだった。ゲストでラジオに来た時やSNSの様子から段々と他のメンバーにも惹かれていた。

最近の井口理のオールナイトニッポン0で一番好きな回がある。12月5日、サプライズで常田大希が生出演した回だ。

絶対に来ないだろうと言われていた常田が、millennium paradeのライブの打ち上げの時「ラジオだから抜ける、と言った井口の顔が悲しかった」という理由で登場したのだ。この時点で常田にはもう惚れている。

井口の変化もよかった。井口のラジオは良くも悪くも好不調の波が激しい。個人的に前回ぐらいまでは不の波が来ているように感じていた。それが一転、常田が来てから井口の調子がとてつもなく良いのだ。常田が来た嬉しさがダダ漏れでこっちまで嬉しくなってしまった。

この回はTeenager Foreverが解禁された回でもある。
Teenager Foreverに関するふたりの語りが印象的だった。

常田:なんか最近、忘れてきているなと思ってさ……。Teenagerが、Foreverしてないんじゃない? 俺らも。 さっきブースの外で聞いているときに感じて、これはいかんな、って思いましたね。
井口:それは、どこに感じたの?……俺?
常田:いやいや。昔の方がTeenagerしていたな、と思って。
井口:確かにね、最近ちょっと、童心というか、少年の心で何かをやっていることが少なくなってきたかもね。
常田:それはやっぱ、お前から一番感じるよ。お前は心から、『Teenager Forever』を本当に歌えるのか? って。
井口:だから、その~……失ったがゆえに、歌っているというか。

大人気となり、ライブやタイアップで多忙を極めたであろう今年の彼ら。M1で優勝したコンビが忙しすぎて抜け殻になっていくような話を聞いたことがあるが同じような状況だったのだろうか。井口のラジオでの少し疲れた様子からも、あの時期King Gnuはものすごく消耗していたように感じる。もしかしたら限界かもしれなかった井口の様子を察して、ラジオに一緒に来た常田には男として改めて惚れざるを得ない。

温めていた曲がなぜこのタイミングでリリースされたのか。
大きな変化を迎えた彼らに、過去に書いたTeenager Foreverという曲が改めて気力を、彼ら特有の空気感を、吹き込んでいるように思えた。

そしてこのラジオの一週間ほど後に常田がインスタのストーリーに「弾丸 ロシア」という文字と一面の雪景色が踊った。(この辺の記憶が曖昧なので少し違うかもしれない)

最高だと思った。

弾丸でロシア。これ以上のTeenagerを取り戻す方法が思いつくだろうか。
閉塞感に苛まれていた自分は、これがきっかけで旅に出ようと思い始めたのである。

話は自分の旅路に戻る。
始発電車に乗った時点で、この旅は”Teenager Foreverの旅”という名前にしようと決めた。鈍行に乗って神奈川を出て、時々Teenager Foreverを聴きながら静岡、名古屋と移動しているうちに少しずつ気力が回復していく気がした。たどり着いた京都で夜の稲荷山神社に感動してからは、いつの間にか閉塞感なんて忘れていた。

そのまま広島、博多と移動して、今年から博多に転勤した同期の友達と会って博多のうまいメシと酒を飲む。その友達と別れ、何日か遅れて青春18切符でやってきた他の友達と出雲で落ち合った。温泉に入って砂丘でラクダに乗って鈍行で2日かけて帰宅した。この旅でここ3年ほどのTeenagerを取り戻したような気がする。あの時家を出てよかった。Teenager Foreverという曲に出会えて本当によかったと思えた。

Teenager Foreverと旅は合う。旅は眠っているTeenagerを呼び起こす。青春18切符も英訳してみたらTeenager Ticketだ。青春18切符をちょうどいいと感じたのは当然だ。

そして今日、1月9日、Teenager ForeverのPVが公開された。

メンバーがそれぞれ行きたい場所に行き、やりたいことをやっていた。最初に見たとき、彼らの生き生きとした姿に感動で少し泣きそうになってしまった。

このPVには、それぞれの人間性、彼らの生き方が詰め込まれている。

OSRINは「今日までKing Gnuも俺らPERIMETRONも、取り巻く環境も出合う人たちも180度変わりながら突っ走ってきたのですが、そんなこと関係なく遊ぶか!!と(常田)大希に言われて今回のMVになりました。思い返せば、今まで俺らはずっと物を作って遊んできたもんなと。このタイミングでこのMVを作れる変わらない関係性がとても愛おしいと思いますね」とコメント。

僕はKing Gnuたちの仲間同士の関係性、息の抜き方、がんばり方がとても好きだ。

またTeenagerが不足したら旅に出よう。

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