水槽の水が臭くなる原因。
水槽からドブみたいな、くさいニオイがして「おぇ」となり、うんざりした経験はありませんか。
水を換えてみても、また臭くなるとガッカリします。
お部屋に置くものだから、気もちよく眺められなくなってしまいますよね。
水が臭くて困ったときは、参考にしてください。
水が臭い原因
酸素がいらない微生物、嫌気性細菌が増えると水は臭くなります。嫌気性細菌とは、酸素(空気)を嫌う微生物のこと。
嫌気性細菌は有機物(エサの食べ残し、お魚のフン)を分解しますが、アンモニアなど臭いを伴う物質を排出してしまうからです。
ここで、濾過の仕組みを具体的にお話しますね。
お魚のエサやお魚のフンが水槽に残ったときは、酸素(空気)が好きな微生物、好気性細菌(いわゆるバクテリア)たちの活動で、二酸化炭素や窒素(硝酸塩)に分解されます。
このとき水中の酸素は、好気性細菌に消費されるのでした。
最後に残った二酸化炭素や窒素は植物の仲間が、吸収をします。
これが、濾過の一般的なルーティン(食物連鎖)だと思ってください。
ところがエサの食べ残しなど汚れが多い状態だと、好気性細菌の懸命な活躍で酸素もガクッと減ります。
水中の酸素がなくなると、好気性細菌は死滅してしまうのでした。
このとき、水が白っぽく濁る現象が起こります。好気性細菌の死骸が原因といわれているからですよ。
餌の食べ残しは、まだいっぱいある。でも酸素はなくなった、好気性細菌も死んだ、こうなってしまったときに嫌気性細菌が発生してしまうのです。
アンモニアなど有害物質を生成していまうから、水が臭くなってしまうのですよ。
ニオイの対処法
ドブみたいな、くさいニオイの対処法は、ざっくりと2つあります。
1つめの汚れを減らすとは、エサの食べ残しやお魚のフンを少なくすることです。
好気性細菌が酸素を使い果たさないようにするためですね。
具体的には、水槽の大きさに合った匹数で飼育する、エサは数秒で食べきる量をあたえる、など。
2つめのエアレーションを行うとは、エアポンプを使ってブクブクをすることです。
水中の酸素量を増やせば、好気性細菌が活発になるからですよ。
とはいえ、たくさんエアポンプを使ってブクブクをするのは、あまり意味がありません。
なぜかというと、水中に溶けこむ酸素量には上限があるからです。
たとえば、酸素量を5から10にはできますが、10以上にはできないのですよ。※数値は例です。
まとめ
エサの食べ残しなどが多いと、汚れを分解するために好気性細菌が酸素を使い切ります。
すると、酸素がいらない嫌気性細菌が発生します。好気性細菌が分解できなかった食べ残しを処理するのでした。
しかし、嫌気性細菌はアンモニアなど嫌なニオイを発生させてしまうのです。酸素も少ない状況なので、暮らしている魚たちも病気になってしまうかもしれません。
対処法とは、お魚の飼育数、水槽サイズを見直すこと、エアレーション(ブクブク)をして溶存酸素量を増やすことです。
水槽の水が臭くなる原因と対処法について、お話しました。
この記事が参考になれば幸いです。