俳優のノート vol.1
俳優のノートを見たことがあるだろうか。
罫線に沿ってきれいに書かれていることはまれである。なぜなら、それはその瞬間に頭の中に去来した「何か」を、とりあえず言葉に置き換えたものであることが多いからである。あるいは、演出家なり、ドラマツルグなりがその芝居について長々と説明したことの、自分の心に響いた一語だけが書かれているから。
ここに綴るのは、そんな断片的な言葉の数々になるかもしれない。
理路整然と書くことを人生の一部では仕事にしている私だけれども、日中そういう仕事をした日ほど、夜の言葉は浮遊する。
本日のメインワード。「I am」「ここにいる」「我在」
そこにいるために発する言葉。そこにいることを掴むために動く身体。2人のエチュード。それぞれがそこにいることを主張する。
セカンドワード。「待ち時間も凛凛しく」
これは本当に目からうろこ。でも腑に落ちる。腕も足も組まない、美しい在り方を研究しないと。目指せ、緊張感を湛えた深い湖。
今日はここまで。大事なことは書きすぎないこと。
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