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山﨑賢人さんはファンのほうを向かないと思っていた


2024年6月29日
山﨑賢人さんの1st FAN meetingに出向いた

お知らせがきたのは2月中頃だったか
目を疑ったのを覚えている
SNSの更新は決して頻繁とはいえない
載せる写真やストーリーはほぼほぼ仕事関係のもので
自撮りや生配信などは今のところ見たことがない
正直なところ、彼は何が好きで誰と交流があってどんな生活を送っているのか
SNSを見ただけでは全然分からない
稽古をしたと載せてくれるアクション監督や
ライブに来てくれたと載せてくれる事務所の後輩の投稿で初めて知ることが多い
好きなものや趣味は雑誌で教えてくれたりもするけれど
それは聞かれているからであって
聞かれなければ答えない 多分

私は彼のそんなところを魅力的だと思っていた
だから都合よく、彼は他者評価にはさほど興味がなく
自分が納得出来るか否かが大事で
応援してくれる人達がどうとかより
より良い作品を創り上げることに意義を見出しているのだと思っていた
全くの嘘ではないのかもしれないけれど

昔行ったイベントでも、360度ギャラリーに囲まれて
見られていると緊張すると困ったように言っていたし
握手会では、両手でしっかりと握って
身体を屈めて聞き返してくれる姿とは裏腹に
隠しきれないほどに感情がなくて、嬉しさや涙と同じくらい
凄い棒読みだったな、という印象が残った
棒読みにしたくなるようなことを言わせたこちらにも非はあるけれども

何度行われたかわからない舞台挨拶でも
力が入ってない手でゆるゆると手を振って
曖昧な表情を浮かべているイメージが強い
捌ける際も、他の役者さんが何となく足を止めながら
笑顔で手を振ってくれる中
スタスタと歩いていって、ぺこり、みたいなお辞儀をする
そんなイメージ そんな人

だからずっと昔から
無関心なんだと思っていた
今回彼とMCをしてくれた桜田通さんの口から
「こういうのずっとしたいって言ってた」というようなことを聞いても
にわかには信じ難がった
だって、個人サイトはあるのに個人FCは作らないんだよ
FCないのにファンミって!?!?って思ったよ

基本私は、特に彼に対して一貫性がないので
形容し難い感情に塗れながら応募したし
舞台挨拶の時みたいな顔をするのではないかとか
キングダムの3作目で急に売り出された
アクスタの爆売れで味を占めた事務所が
どうにかこうにか稼ごうとしているのではないかとか
失礼なことも考えた

アリーナ1列目 柵もない最前列
怖いくらいの距離だった
昔とあまり変わらないなと思う部分は多い中
感謝を述べつつも、やっぱりファンに向けてはのんびりした感じで
嬉しさ全開というよりは、ふわふわ掴みどころのない感じだった
マルチタスクが苦手なのか
何かに意識が向いているとリアクションが薄いなあとか
発する言葉ほぼ語尾に「〜」がついているなあとか
しっかりこちらを向いているというより
自分が言いたいことや話したいことになると
饒舌になって楽しそうになるから
やっぱり他人を軸にするよりは自分を軸にするほうが得意なのかなあとか
ファンに向ける姿より友人の桜田通さんに向ける笑顔や声色のほうが遥かに眩しくて好きがダダ漏れているなあとか

全部私の色眼鏡かもしれないけど
そういうところ ひとつひとつに変に安心感を抱いてしまった
だって、こっちのほうを見てくれてないわけないのに
目が合ったかも?なんて瞬間微塵もなかった
最後アリーナをぐるっと一周してくれて
通路から2列目の位置にいたのに
見えてるのか見えてないのか、そんな感じの目線の動かし方だった
頭の中でどれだけ何を思っていてもそういう視線って分かるものだと思ってる
アイドルの現場はそれが顕著だから 余計に

何度もありがとうと言ってくれたこと
ありがとうというワードは
彼の口から一番聞く言葉だという桜田通さんの台詞
自身の30歳の誕生日、デビュー15周年の今年
久々に写真集発売とお渡し会をすると発表したこと
きっと得意ではないのに
ファンに向けて、そんなに色々してくれるんだなあと
握手会の記憶が鮮明に思い出された
気持ち悪い人間だから、あの時の体温も目の真っ黒さも目線の高さも全部覚えてるよ
気持ち悪いこと言わせてごめんねっていつか謝りたいなんて思ってたけど
10年近く前のこと 引っ張りだすほうが怖いかもしれないね

デビュー作の管制塔の主題歌
難しいんだよ、皆今日帰れないかも、って言いながら
何度も弾き直しして弾き語りしてくれたの、
凄く凄く嬉しかった 愛しくて堪らなかった
何かを願う気持ちで手を強く握りしめて見聴きした
歌詞に乗せられた感情が心臓に真っ直ぐ響いた
ファンの人の為に、そんな言葉を彼から聞くのはなかなか貴重だった気がする

皆、舞台挨拶で泣いたりとかすると
心配してくれたりするけど、大丈夫です
有難いことに 楽しく仕事させてもらってて

時々言葉に迷いながら そんなようなことを言った
一番嬉しかった 何よりだと安心した
初めて見た時からずっとずっと
山﨑さんの芝居が一番好きだから
私が見たいなと思う姿は
彼自身も楽しみながら創り上げているものだと知れて
本当に、何よりも嬉しかった

人生初のアリーナ
後にも先にもこんな席運ないと思うけど
改めて、どんな距離でも全く以て構わないと思った
彼が役者でいてくれるのなら私はそれが一番幸せ
ファンのほうは、向いても向かなくてもどっちでもいい
苦手ならしなくていい やりたいと思ったらまたやってみて欲しい
そんな簡単なものじゃないだろうけど
私が見たい彼は、きっといつも彼自身が見せてくれるので


#Nowplaying

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