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技が「できる」ようになるのと「使える」ようになるのは別の話

技が「できる」ようになるのと「使える」ようになるのは別の話です。

試合で使えるようになるには完成度を上げて技の理を理解出来て初めて効果を示すのであって、技が出来ただけでは試合で効果を示す技にはなり得ません。例外的に相手が知らない技の場合は完成度が低くても有効となる場合がありますが、その場合はすぐに警戒対策されてしまうのでその場の効果でしかありません。

自分自身の練習でもクラスで教えるときにも完成度をあげるのを大事にしています。クラスの際には「出来た?」と声掛けして、「出来た」と返ってきますが、完成を上げるために繰り返し技を練って自分のものにしてもらうように伝えます。クラス内での数分の反復時間で新しい技術ができるようになるほど格闘技は簡単ではないし、もしも数分である程度の理解と精度にあげられるのだとしたら、基本技術のレベルが高いレベルにある場合だけだと思います。僕でも全ての技術では難しいです。

「できる」状態から完成度を上げていくには打ち込み練習や乱取り稽古(スパーリング)の中で練っていくしかありません。打ち込み練習か乱取り稽古かは人によって意見の分かれるところではあるのですが、僕の場合は組み技に関しては乱取り稽古で練っていくのを主としています。打撃の場合はスパーリングでおこるダメージリスクとMMAの試合と同じ状況を再現するスパーリングが難しいこともあってミット打ちやイメージを大事にしてやっています。

基本技術がしっかりとして、技ができるようになってくるとわざの理合いと性質がわかってきます。この技はこうして決まっていて、ある一定の条件下で効果を示すけれど、条件が変われば効果を成さないと技の理合いと性質がわかってきます。これを技術の理解が深まると言うことが多いです。

技術の理解が深まればそこから応用できたり、自分の体型や試合スタイルに合わせて技術を作って組み込むことができるのだと思います。僕はオリジナルな技や人にない発想とタイミングで技を出すと皆様に言ってもらえることがあるのですが、基本技術の組み合わせであり、誰かの技術の一部をもらって組み合わせたもので全て一から創っているわけではありません。

組み合わせや発想(考え方)は格闘技の中だけで学べることではないので、日々の生活や仕事の中、本を読んだりする中で学びを得て、格闘技の技術戦略戦術に組み込んでいくのが「強く」なるということだと思います。格闘技だけでは強くなるのに限界があると僕は思っています。

というわけで今日も練習に仕事に元気に取り組んできます。
日々のコツコツやる以上に大事なことはありませんからね。


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