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ONE FIGHT NIGHT 15 グラップリング マイキームスメシ戦 人前で表現したい欲求を堪えきれなかった 

悔しいけれど、恥ずかしいけれど、不本意だけれど、MMAファイターとしてMMAの試合がしたいけれど、それでも人前で表現をしたい欲求を堪えきれなく、10月7日 ONE FIGHT NIGHT 15(タイバンコク)マイキームスメシ(米国)とグラップリングマッチを胸を張って闘ってきます。

現在のグラップリングのパウンドフォーパウンドとも称されるマイキームスメシと試合のオファーを頂けることは名誉なことなのは十分承知な上で、それも青木真也だからこそできることであるのは分かった上で、MMAファイター青木真也にとってMMAのオファーが届かず、グラップリングマッチとなるのは屈辱にほかなりません。

オファーの打診が来た際にはONEの様々な意図も感じ取ることができて、ONEの意図に対して納得はできずとも理解はできるので、落ち着いて受け取ることはできました。その上でいつものように即答とはならず、悔しさや恥ずかしさをしばらく噛み締めていました。悔しくて恥ずかしくとも惨めとはまったく思わず、自分をかっこいいと思えています。

最近は試合の相談をするのは北野雄司さんの一択になっています。彼が放送局のプロデューサーとして、責任と矜持を持って向き合ってくれる信頼があるからこそで、彼は今の「青木真也の創りたいモノ」を創る上で不可欠な存在だからです。北野雄司さんは僕以上に不条理の局地と日々向き合い、闘っていて、今がまさに正念場だったようで、互いに気合いを入れ合う意味合いが強かったように感じています。

北野雄司さんの返答は「青木さん!断りましょう!」でした。その理由は彼の青木真也を大事にしたい気持ちと青木真也が感じる恥や悔しさを同じように感じているからだと思いました。理解と納得した上で「ちょいっと考えます」と返して、もしも自分が試合をするのであれば、何をどう表現したいのかを頭の中でぐるぐると回していました。

最近の僕の仕事で、頭をカチ割られたような衝撃を受けた仕事として、「鈴木みのる」があります。鈴木みのるさんが「フリーのレスラーとして、条件に文句を言わずにすべて受けている」と話してくれたのが、僕に強く刻まれていて、僕の今の状況はフリーのレスラーとして来た仕事に対して真摯に向き合うことが問われているような気がして、今回の試合は岐路となる大事な選択を迫られているような気がしたのです。

鈴木みのるさんとのやりとりを考えていたら、この僕が感じていることを試合に向けての道程で表現することができれば、必ず世間様に意味のあるモノになる確信が持てました。意味のあるモノというよりも、必要なモノだと思います。何をどう表現していくかは種明かしになってしまって野暮ですから、青木真也の創るモノを楽しみに感じてください。

僕はリング上で表現したい欲求に耐えきれずに試合をします。勝てるから試合をするとか、負けるから試合をしないと言う話ではなく、社会に有益な表現ができるから試合をするのです。
損得や筋や理屈などは度外視、リング上で青木真也を表現したいから試合をしてきます。真っ直ぐに闘いとプロ格闘技に向き合ってきたからこそ、40歳の今、唯一無二のプロのレスラーになっているような気がしています。

10月7日ONE FIGHT NIGHT 15 マイキームスメシ戦 青木真也の試合にしてこようと思います。全局面青木真也でいることが勝負だと思っています。コツコツやっていこう。試合まで練習も仕事も全力で向き合います。

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