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中山夫妻結婚おめでとう。おれたちはファミリーだ。

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9月25日にラインが入ります。

柔道で活躍している大住有加さんからでした。大住さんには「格闘代理戦争」番組内で青木推薦選手の古瀬美月と練習をしてもらったり、試合に応援に来てくれたりの関係でした。何よりも僕は彼女の自分でキャリアを切り拓いていく姿勢に学ばせてもらっていたし、今までに代表される上から下の受け身の選手キャリアではなく、能動的に動いていくこれからの選手像の見本であり、意味があり価値のある選手だなと参考にしておりました。スポーツ界の改革が叫ばれていく中で彼女のような人材が求められていると思っていたし、学ばせてもらっていました。

そんな大住さんからのラインは「結婚式をするのできてほしい。青木が忙しく、結婚式が苦手なのも知ってるから、ゲストで対価も払うからコメントがほしい」とのことでした。

他者への想像力が重要なのは、そこら中で聞く話です。他者への想像力とは何かを考えると相手への理解尊重なのだと思っていて、それが尊敬にも繋がっていくのだと僕は思っています。優秀で賢い人の文章で、そこに思考と僕への気持ちが詰まっていて素晴らしい文章でした。もらった僕が気持ちの良くなる文章でした。今は彼女はコーチとして活動していますが、何をやってもそれなりに活躍する人だと思っています。他者への想像力が高さと広さを兼ね備えているから。

僕は照れ隠しも含めて「アホか!お祝い持っていきますよ。」と返信します。そこで伝統的な美しい押し問答はあったのだけれども、披露宴に出席することにしました。

結婚式に出るのは初めてです。それは結婚式が苦手(正装とかルールが面倒だから)だと公言していたこともあってお誘いがなかったり、遠慮していたりで逃げ続けてきました。当日は前の仕事から直行で時間もギリギリだったので祝儀袋を忘れてお祝いをポチ袋に入れたり(多分語り草になるだろう)とそれなりの爪痕は残しつつも出席まで辿り着きます。36年と6ヶ月かかって結婚式に辿り着いたなんて、ロマンチックな話です。

仰せつかったのは乾杯の挨拶です。新郎、新婦共に堅実な職場なこともあって前の挨拶の方々が立派で堅いやつをいれてきます。そりゃあルールを守る仕事に守らせる仕事の方々と、ルールからはみ出してどう表現するかの僕では話が違います。僕でいいのかと直前まで思っておりましたが、やってほしいと言うのだから、応えるのがレスラーです。挨拶の良し悪しはさておいて、喜んでもらたのであれば良しだ。

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テーブルで一緒だったのが柔道の現役選手たちであったのですが、現役選手ならではの言葉があったり、思考する力を持っていたりと勉強になることがたくさんありました。大学卒業と同時にプロで柔道をやっている選手の言葉を引き出していくと学びがあるし、思考する力がなければここまでやってこれないだろうし、特別な経験をしているからコンテンツとして魅力があります。彼女たちは女性としても魅力的と言うか、惹きつけられる人たちだと思います。他にいないからこそ価値があると言うか。結婚式に行っても学びがあるから、どこに行っても練習はできるのだなとお祝いしつつ思いにふけってしまうのは職業病です。

新婦の両親への言葉に感動しました。夫婦は他人になり得るけれども、親子はどこまでも親子で、その事実は消えることがないです。感謝の想いを伝える側とそれを受け入れる側の姿は美しい以外の言葉が出てこなかったです。人が人を想う姿は、誰でもどこでも、誰にでも美しいものだけれども、結婚式は人を想う姿が数えきれないくらい存在して、その想いが強いからこその暖かい空気感がありました。僕の背景も考えると感じることは多々あるし、改めて目の前のことを必死にやろうと思うしかないから考えても意味はないが、決意を新たにすることは悪いことじゃない。

旦那さんとは初めてお会いしたのですが、旦那さんも柔道の選手なので、握手して抱き合った感じでわかります。すぐに真っ直ぐないい男だとわかりました。大事にしてあげてなんて、僕が言わなくても大事にするだろうし、僕が言うほど無責任で説得力のない言葉はないだろう。おめでとう。そしてありがとう。あなたの愛を感じるには握手だけで十分でした。おめでとう!

乾杯 今君は人生の
大きな 大きな舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた
君に 幸せあれ
君に 幸せあれ

最後に乾杯の歌詞の一部を。

乾杯。君に幸せあれ!

新郎新婦。ご両家の皆様。おめでとうございます。
おれたちはファミリーだ!


青木真也

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