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小山昇『儲ける社長の24時間365日 “常勝”のタイムマネジメント術』

私は、『お客様の役に立つこと、社員の役に立つこと、社員の家族の役に立つこと』以外に、一切自分の時間を使いたくない。

私的要約

社長の時間の使い方が会社の経営を左右する。
著者、小山昇社長は、『お客様の役に立つこと、社員の役に立つこと、社員の家族の役に立つこと』以外に一切自分の時間を使いたくない。と断言する。
『時は金なり』ということわざがある。
会社を経営すると、事務所の賃料、人件費、水道光熱費など、お金が毎日毎時間毎分毎秒、何もしなくても出ていく。まさしく『時間=お金』であり、時間に対するコスト意識を持てば、とても時間を無駄にはできない。
また、小山氏は、『時は命なり』とも考える。時間と命は一度失うと取り返すことができない。寿命は、『生きている時間の長さ』である。『時間を浪費する』ことは、『命を粗末にする』ことと同じと考えている。
時間はお金と違って、貯金ができない。貯めておくことも、増やすことも、相続することもできない。人が持つ様々な財産や資産の中で、唯一、誰にでも平等に、対等に与えられているものが時間である。誰しもが、1日『24時間』の中で生きており、時間そのものに差はない。差があるのは、時間の『使い方』であり、同じ時間でも、『どう使うか』によって結果は大きく変わる。社長にとって大事なのは、長く働くことではなく、『社長にしかできない仕事=意思決定をすること』である。意思決定をするためには、『社長が自ら現場に足を運んで、目と耳で現場の真実を知ること』『社員の本音を聞き出すために、コミュニケーションをとること』『5年先、10年先の計画から逆算して、今何をすべきかを考えること』が重要である。会社の業績を伸ばすためには、社長の時間は、すべて『意思決定をするために費やす』必要がある。

教育×読書

小山社長の座右の銘は、『いつか、いつかと思うなら今』である。
これは、熟考も長考も、判断の正しさを保証するものではないとの考えかららしい。経営にスピードが大事というのは誰でも知っているが、この『スピード』とは、『急いで作業すること』ではなく、『早くはじめること』である。この概念をはき違え、決断と実行の『先延ばし』をすることが社長にとっての最大の時間の無駄だと、この書では述べられている。
小山社長が『すぐやる』『今やる』理由は、
① すぐにやらないと『旬』を逃すから
② すぐにはじめれば、すぐに『方向転換』できるから
③ そもそも経験がないことは、『考えられない』から
④ 正しさは『トライ&エラー』からしか得られないから
という4つを挙げている。
勉強もそうではないだろうか。私の教育における解釈では、
① すぐにやらないと『旬』を逃す → 解かるようになるタイミングは、解からない理由が解かるそのタイミング。
② すぐにはじめれば、すぐに『方向転換』できるから → 自分に合う勉強法は、一朝一夕では作れない。早く始めれば、違うと思えばすぐ修正ができる。
③ そもそも経験がないことは、『考えられない』から → 初見の問題をいかにこれまで解いてきた問題の組み合わせで考えるかが思考力だが、そもそも知識(=勉強した体験)がないと考えられない。
④ 正しさは『トライ&エラー』からしか得られないから → 問題が解けるようになるには、地道な問題演習、つまりトライ&エラーの繰り返ししかない。
となる。
つまり、試験間際に本気を出すつもりなら、さっさと今すぐ本気を出していただきたいということである。スピードは経営にも大事だが、受験勉強でも大事である。
かつて、『いつやるか?今でしょ』という言葉が流行ったが、本当にそうである。いつやるか、いつ始めるか、そんなものを熟考、長考したって仕方がない。志望校の決定や受験科目調査、過去問の傾向など、一定のものは調べ、考えないといけないだろうが、その時間が伸びたからと言って、より良いものになる保証はない。あくまでもトライ&エラーこそが志望校合格への一つの道筋なのである。そして、私たち塾講師がしないといけないことは、このトライ&エラーの回数を減らしてやるための教務指導力をつけること、的確な道筋を立てる手伝いをしてやること、何より、生徒を今すぐ始めさせることである。

私的感想

私は、『お客様の役に立つこと、社員の役に立つこと、社員の家族の役に立つこと』以外に、一切自分の時間を使いたくない。小山昇氏のこの言葉に、私は感銘を受けました。
生徒のためには時間を使ってきたと思っていますが、役員の立場で言うと、会社のための時間はまだまだなのだと改めて感じています。今日、今すぐ気持ちを改めて仕事に邁進していきたいと思います。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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