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晴瀬ワカル『マネジメントの悩みがすっきり解消 「理系リーダー」の教科書』

理系には、理系ならではのリーダー像がある。

私的要約

理系人間には特有の傾向がある。
・基本的に1人で仕事を完結させることが好き
・完璧主義でこだわりが強い
・理論的である
・分析力がある
・効率を重視する
・心配性・神経質である
・人に頼んだり指示したり断ったりすることが苦手
これらは全ての理系人間に当てはまるわけではないが、著者、晴瀬ワカル氏の周囲にいる理系人間の多くはかなりの部分が当てはまっているらしい。
そして、これらの傾向から、『自信満々で人を率いるリーダー』『強いリーダー』『強烈な魅力のあるリーダー』などというリーダー像を完璧に演じることは、理系人間にとってはとてもハードルが高い。これらのような世間で言われているリーダー像はいったん忘れることが、理系リーダーのスタートである。
理系には、理系ならではのリーダー像がある。それは、メンバーに『安心感』を与えるリーダーである。つまり、『ペースメーカー』や『トレーナー』という、メンバーを主役にして、能力を最大限に発揮できるように陰で支える役割を持ったリーダーである。
理系人間特有の『分析力の高さ』を活かし、メンバーの良いところを掘り下げ、適材適所の配置を行い、『個人の成果』ではなく、『チームの成果』を出すことを第一とするのが、理系の目指すべきリーダー像である。
ただし、メンバーに気持ちよく働いてもらうためには、言葉のかけ方を学び、コミュニケーション能力をアップさせることは必須となる。

教育×読書

理系リーダーがメンバーのモチベーションをアップさせるのにできるのは、以下の9つである。
① 連帯感
② 貢献感
③ 感謝
④ 評価
⑤ 興味
⑥ 達成感
⑦ 能力発揮
⑧ 環境
⑨ 自己決定

これらのうちで、私が塾講師として生徒に対して心がけているのは、以下の6つである。
① 連帯感・・・受験は団体戦、とクラスを1つの方向に向かわせ、生徒がその一員であることを認識させる。
② 評価・・・・生徒の学習に対して、テストや模試などの結果を通して評価できることを具体的に伝える。
③ 興味・・・・教科のことや、進路のこと、そして日々の学習についてのメリットを魅力的に語って興味を引く。
④ 達成感・・・ゴールまでにいくつかの目標を作らせ、それを達成させることで達成感や自己肯定感を高める。
⑤ 環境・・・・学習しやすいように、塾内環境を整える。
⑥ 自己決定・・勉強のやり方の選択権を生徒に与え、実際に生徒自身にやるかどうかを決定させる。(勉強のやり方がわからない学習開始当初はこちらがリードしながら計画を立てたり学習させたりするが、最終ゴールは自律学習である。)

塾講師は、生徒にとってのリーダーである。
私たち理系リーダーが、生徒一人ひとりのゴールである将来の夢実現をしっかりと見据えてやり、ペースメーカーの役割を果たしてやれば、必然的に生徒はゴールへとたどり着けるのだ。

私的感想

理系傾向を見て、私は改めて理系なのだなと確信しました。
そして、理系には理系のリーダー像があり、私はそれの道半ばにいることも改めて感じました。教育業界に携わって20年、今では立場もそれなりのものを与えてもらっていますが、まだまだ足りないことはたくさんあります。
『理系には理系ならではのリーダー像がある』私の中では、かなり響いた言葉でした。
理系リーダー像の本質をとらえ、それになるべく日夜励みたいと思いました。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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