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樺沢紫苑『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』

なぜ、夏休みの宿題は1日でできるのか?

私的要約

人生を変えられるかどうかは、時間術にかかっている。
時間を他の人よりも有効に利用するためには、『集中力』が鍵を握っている。では、どうやったら『集中力』を高められるのだろうか。
プロスポーツ選手は、メンタルトレーニングを行い、『集中力』を維持する練習を徹底的にしている。そんな、私たち『普通の人』と比べて、圧倒的に高い集中力を持っているプロスポーツ選手ですら、集中力を完全にコントロールすることはできず、最後の最後に緊張の糸が切れて逆転負けをしてしまうというのは、よくある話だ。ましてや、そういった訓練を受けていない私たちが集中力をコントロールするのは、至難の業である。したがって、私たちが努力をすべきところは、『集中力を高める』ことではなく、『集中力の高い時間に、集中力の必要な仕事をする』ことである。
このように、『集中力』を中心に時間を考えることは、人生を変えることにつながる。
1日は24時間だが、その時間は均等に流れていない。朝の1時間は夜の1時間の4倍の価値がある。脳科学的に最高のパフォーマンスを発揮できる時間帯に、それに合った仕事をすることで、仕事の効率を2倍以上に高めることができる。
人間の脳には、最高のパフォーマンスを発揮できる時間帯やタイミングというものがあるのだ。例えば、夏休みの宿題を最後の1日で片づけたことがある人も多いのではないか。かく言う私もその一人であるが、1日で終わるのであれば最初の1日で終わらせてしまった方が当然良いに決まっている。しかし、それはできない。なぜ、夏休みの宿題は最終日ならば1日でできるのだろうか。
それは、人間は追い込まれたときに、最高のパフォーマンスを発揮できる(脳内物質が出される)よう設計されているからだ。
脳科学的見地から、人間の脳について正しく理解し、『脳のゴールデンタイム』をフル活用し、『脳に良いリセット術』でリフレッシュしながら『集中力』を効果的に持続させること、そして『集中力』を中心に考えた時間術で24時間を科学的に2倍にしていくのが、『神・時間術』である。

教育×読書

教育転用については、『15・45・90の法則』をとりあげたい。
① 15分・・・かなり深い集中が持続できる濃い集中時間は『15分』程度である。例えば同時通訳は15分が限界、クラシック音楽は15分ごとに楽章が分かれているものが多い
② 45分・・・小学校の授業の時間=小学生でも集中して取り組める時間単位である。私たちが小学校から経験しているリズムでもあるので、身体に染み込んでいる。
③ 90分・・・大人がなんとか集中できる限界の時間と考えられる。例えばサッカーの試合は45分ハーフの90分。また、テレビの2時間ドラマもCMを除くとだいたい90分で作られているし、大学の講義も90分の学校が多い。
私は、これまで授業のコマの時間を設定する時に、15の倍数で考えてきた。それは、授業に緩急を入れるためには15分で1つの話題にし、それを何セット作りたいかという考え方なのだが、これまではあくまでも経験上、それくらいが生徒の集中力的なものや問題解説のボリュームなどから、ちょうどいいかもしれないという漠然としたものだったのだが、こうやってロジカルに解説してもらえると、やはり腑に落ちるものだ。
日々の学力定着は、勉強する時の『問題量』×『問題の質』×『集中力』で決まると私は思っている。この集中力を支えるのは、15の倍数なのだと改めて実感できた。ただし、個人差(個体による差)はあるらしいので、生徒のベストな集中タイムを見極めてやりたいものだ。

私的感想

15分が人間の集中できる単位と聞いて、根拠はないけど、もしかしたら人間が60進法で時間を考えているのは、何かしらこれが無意識に影響しているのかもしれないと感じました。(60は15の倍数)
何でもかんでも世の中のことを数字で解明できる(表すことができる)とは思ってはいませんが、このように考えていくと、何だか不思議な縁を感じますね。
私個人としては、脳疲労がかなりひどそうなので、この本から樺沢メソッドをしっかりと学び、『神・時間術』を手に入れたいと思います。



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