【MIL】優勝請負人?いいえ受渡人です

ブルワーズ担当のあなんです。

昨日ナ・リーグチャンピオンシップシリーズ第7戦が行われ、ダイヤモンドバックスがフィリーズを4-2で下しました。

それに伴い、ブルワーズにとある不名誉な記録が更新されました。


「ポストシーズンでブルワーズを破ったチームはそのまま勝ち進んでワールドシリーズに進出する」


ブルワーズはフランチャイズの歴史で計9回ポストシーズンに進出していますが、一度もチャンピオンリングを手にしたことはありません。一方で、そのブルワーズをポストシーズンで打ち破った相手はいずれもチャンピオンシップシリーズを制し、ワールドシリーズに進出しているのです。


今回はこの不名誉なお話しを振り返ってみます。

以降、
ポストシーズン:PS
ワイルドカードゲーム:WCG
ワイルドカードシリーズ:WCS
地区シリーズ:DS
チャンピオンシップシリーズ:CS
ワールドシリーズ:WS
と略します。


☆1981年

遡ることおよそ40年前。当時MLBはシーズンが前期と後期の2部に分かれており、地区も東と西の2つのみでした。そしてブルワーズはア・リーグの東地区に所属していました。

ブルワーズはAL東地区の後期で地区首位となりPSに進出。しかしALDSで前期地区優勝のヤンキースに2勝3敗で敗れ敗退。

ヤンキースはその後ALCSでアスレチックスに3勝0敗で勝利。しかしWSではドジャースに2勝4敗で敗退し優勝を逃しました。


☆1982年

この年からシーズンが1部制(現在の形)となりました。

ブルワーズはAL東地区1位でPSに進出。ALCSではAL西地区首位のカリフォルニア=エンゼルス(現在のロサンゼルス=エンゼルス)を3勝2敗で下しWSに進出。しかし、NL東地区のカージナルスに4勝3敗で敗れWS優勝を逃しました。

☆ 2008年

地区2位ながら90勝を挙げたブルワーズは26年ぶりにPSに進出。しかしNLDSでNL東地区1位のフィリーズに3勝1敗で敗れ敗退。

フィリーズはNLCSでドジャースを下すと、WSでレイズを4勝1敗で下してチャンピオンに輝きました。



☆ 2011年

96勝で地区優勝し、NLDSではダイヤモンドバックスを3勝2敗で下すも、NLCSではカージナルスに2勝4敗で敗退。

WSに進んだカージナルスはレンジャーズを4勝3敗で下しチャンピオンに輝きました。


☆ 2018年

Game163でカブスを下し、7年ぶりの地区優勝&PS進出を果たすと、NLDSでロッキーズに3連勝。しかしNLCSでドジャースに3勝4敗で敗れWSを逃しました。

ドジャースはWSでレッドソックスと対戦。1勝4敗で敗れました。


☆ 2019年

NL中地区2位のブルワーズはWCGでナショナルズと対戦。8回裏に2点差をひっくり返され敗退。

https://x.com/MLB/status/1179230774408683522?s=20

ナショナルズはその後NLDSでドジャースを3勝2敗で破ると、NLCSでカージナルスに4連勝。WSではアストロズを4勝3敗で下し、フランチャイズ史上初の世界一を手にしました。


☆ 2020年

60試合の短縮シーズンとなった2020年は29勝31敗のNL中地区4位に終わるも、同じく29勝31敗で終えたジャイアンツよりも昨年の勝率が上回っていたためPSに進出。しかしWCSでドジャースに2連敗し敗退

ドジャースはそのままパドレス、ブレーブスを下してWSに進出。ALチャンプのレイズを4勝2敗で下し世界一に輝きました。


☆ 2021年

NL中地区首位でフィニッシュするもNLDSでブレーブスに1勝3敗で敗退。

ブレーブスはその後NLCSでドジャースを破りWSに進出。アストロズを4勝2敗で下し世界一に輝きました。


☆ 2023年(今年)

NL中地区首位で2年ぶりにPSに進出。しかしWCSでダイヤモンドバックスに2連敗しあっさり敗退。先述の通り、そのままNLDS、NLCSも制しました。


まとめ

1981年:ヤンキースにALDSで敗れる
→ヤンキースはWS敗退

1982年:カージナルスにWSで敗れる
→カージナルスはWS優勝

2008年:フィリーズにNLDSで敗れる
→フィリーズはWS優勝

2011年:カージナルスにNLCSで敗れる
→カージナルスはWS優勝

2018年:ドジャースにNLCSで敗れる
→ドジャースはWS敗退

2019年:ナショナルズにWCGで敗れる
→ナショナルズはWS優勝

2020年:ドジャースにWCSで敗れる
→ドジャースはWS優勝

2021年:ブレーブスにNLDSで敗れる
→ブレーブスはWS優勝

2023年:ダイヤモンドバックスにWCSで敗れる
→ダイヤモンドバックスはWS…????

過去ブルワーズがPSに進出した8回のうち、ブルワーズに勝ったチームは全てチャンピオンシップシリーズを制し、ナ・リーグ優勝トロフィーを手にしています。また、その8チームのうちチャンピオンリングを手にしたのは6チーム。実に75%の確率でブルワーズはワールドシリーズ制覇をアシストしているのです。


いかがでしょうか。傍から見ればMILは幸運の女神かもしれませんが、MILファンとしてはたまったもんじゃありません。この呪い(?)を早く解いてほしいと切に願うばかりです。


余談

個人的には「自分たちの分まで頑張れ」という青春漫画チックな感情は湧きません。今年はワイルドカードで敗れたのがあまりに悔しく、「ドジャース/フィリーズのチート打線にタコ殴りされろ」とまで思っていました。贔屓を負かしたチームがそのまま突き進んでいく姿を観るのは辛いです。

ただ、その願いも虚しくダイヤモンドバックスがワールドシリーズに進出したので、もうこのままリングもゲットしてほ……


やっぱ無理です……。
いつまで渡すほうに回ればいいんだ……。




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