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アニメと一般企業のコラボの難しさと可能性(※追記あり)

(※登壇者の顔ぶれとマッチングを生む「名札」について追記しています)

散々取材したり、理事をやってるNPOで活用させて頂いたりはしていたのですが、個人としては(たぶん)はじめてnoteに記事を投稿します。滅多に更新しないはてなブログと、商業誌のコラムなどとどう使い分けるか、しばらく模索しつつ……。(時々入っているコメントは独り言です)

さて、企画運営と審査にかかわっている「アニものづくり」と日経COMEMOさんとの初の共催イベントが来週開催予定です。

今のところ私は登壇しないで会場をうろうろしている予定です。(前日阿佐ヶ谷ロフトで別のイベントもあったりするのです)準備と運営のお手伝いをしているのですが、このイベント、アニメと一般企業のコラボについてディスカッションした上で、実際にマッチングも行おうという欲張りな内容になっています。

(あれ?noteってYouTube動画エンベッドできないのかな?)

例えばこういうのがアニメ×一般企業のコラボで多くの人が思い浮かべる例だと思います。人気作を生みだしたクリエイターやスタジオに自社CMを作ってもらおうというのは非常に分かりやすい例です。

ところが、いろいろ取材したり現場でお話しを伺っていると、こういう「幸せな事例」というのは非常にレアだということが分かってきます。どういう壁があるかというと……。

・【マッチングの問題】そもそも制作スタジオのスケジュールが空いていない→一般的に著名な(元請けで制作を行うような)スタジオは数年先まで制作ラインが埋まっていて、CM映像でよくある「数ヶ月後の枠で流すものを作って欲しい」というオーダーに応えられない。

・【コミュニケーションの問題】幸運にもスケジュールが空いておりいざCMを作ろう、となった後も、実写CMと制作フローやコミュニケーションが異なっており、トラブルになることが多い→筆者も現場にいたことがあるのですが、実写CMだと撮影現場で「もう少しこうしよう」というクライアントリクエストにも対応可能だったりします。ウォーターフロー方式で、リテイクに対するコスト意識が大きいアニメの現場と方法論というか哲学が異なる、ということが実際に制作してから明らかになったりします。

・【効果を巡る問題】アニメにおける成功は多くの場合、「いかに人の心を動かすか」に重きが置かれる一方、CMは一般的には「商品や企業に関心を持ってもらい、購買など何らかのアクションを起こすこと」にあります。15秒、30秒という短い尺の中で、どういうメッセージを込めるのか? そのメッセージをソーシャルメディアなどを通じて(炎上は避けつつ)どう拡散していけばよいのか? ノウハウや共通認識は確立されていないのが現状です。

(……noteは箇条書きタグがない?)

本来はこのあたりのギャップを吸収するのが代理店のお仕事だと思うのですが、なにぶんまだまだ事例やノウハウが蓄積されていないのが実情です。イベントではこのあたりの問題点が共有されたり、事例をもとに解決策がいくつか示されるはず。その上で、つまり参加者の皆さんに一定の文脈を共有した上で実際にマッチングまで持っていこうというわけです。

実はこういったマッチングイベントは過去にも行政や、業界団体などで取り組みがありました。もちろんそれらも一定の成果を挙げているわけですが、今回はあの日経COMEMOさんとご一緒するわけですから、ちょっとまたこれまでとは違った「何か」が生まれそうな予感があります。(日経電子版の有料会員だと割引というのもまた新鮮!)

このコラムではCMを例に挙げましたが、これまで2回開催した「アニものづくりアワード」では、地域の病院とオリジナルキャラクターのコラボWeb展開や、伝統工芸とアニメのコラボ商品などユニークな取り組みを取り上げてきました。たしかに壁はあるけれど、意外と身近なところにできることがある、というのもまた事実なのです。皆さまと会場でお会いできることを楽しみにしています。

(2019/03/04 追記)

登壇者の顔ぶれが出揃いました。アーチ平澤さん、東映アニメーション野口さんは私も繰り返しインタビューをさせて頂いているアニメ変革のトップランナーです。おそらく同じイベントに登壇されるのは初めてのはずなので、どんな展開になるのか楽しみです。

また、交流会で用いられる「名札」の画像を日経COMEMO井木さんから頂きました。緑がアニメ系企業、赤が一般企業となっています。

「名札 赤・緑」(ポケモン風?)。シンプルなこの名札のレイアウトも井木さん、そしてアニものづくり林さんのこだわりが詰まっています。当日はこの名札にセールスポイントをしっかりとご記入を頂く事で、よりよいマッチングが生まれるはずです。参加者の皆さまはぜひ「何を書くか?」ご一考の上、会場にお越しください。

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