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第5章 貯蓄と投資

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「A Little Dough」はこれから社会人になる人、あるいはこれからのライフデザインを考えている人達の参考になるような「パーソナル・ファイナンスの考え方」について記載してい…
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2024年8月の記事一覧

🅂22 リバランスする、しない(ほったらかしにしない、する)

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂22  マイルール(4)  前節ではリスク許容度に基くリスク資産割合の考え方について記載しました。ポートフォリオ理論では分散によって個別リスクを消去し、最も効率的な市場インデックスファンドの存在を示していますが、これを安全資産と組み合わせてポートフォリオにする場合、私たちのリスク許容度に基くリスク資産割合を用いることになります。そして、この状態を安定的に継続するための方法として「リバランス」があります。 ➤ 定期的な

🅂21 リスク許容度を知る

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂21  マイルール(3)  最近の新NISAに関する各種報道を見ていると、多くの方がS&Pやオルカンを選択しています。日経新聞によれば、新NISAにおけるeMAXIS Slimの上記2銘柄の年初来の資金流入額が2兆7千8百億円ということですから驚きです。昭和生まれの私が「市場インデックスファンド」についてあれこれ書かなくても、みんなすまし顔で「それって、常識でしょう」と切り返されているような気がしています。たくさんの方

🅂20 ルールがスタイルをつくる

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂20  マイルール(2)  山崎元氏は「ほったらかし」といいますが、これはこれで簡単ではありません。というのも「ほったらかし」にできるものは大抵「どうでもいいような代物」か、あるいは「あれこれやってもどうにもならない」ことを経験的に理解しているような場合です。この「ほったらかし」ができるかどうか疑心暗鬼な方は、最近簡単にできる「ポイント投資」で試してみるのもいいかもしれません。そもそもおまけで貰った小さな金額ですから、

🅂19 経験がルールをつくる

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂19 マイルール(1)  前節まで「貯蓄」と比較的身近なリスク資産である「株式投資」について記載してきましたが、これらの記述は結局のところ、私個人の経験を踏まえて構成されているところがあります。もちろん全体としては「メインの仕事を持ち、家計管理の一環として投資を行う方」を想定し、理論的な背景を辿り乍ら組み立てています。ただ私自身もまたその中の一人であったことから、「大きなリスクを避け、シンプルな方法で、安定的なリターン

🅂18 その先の3ファクターモデル

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂16 ポートフォリオ理論(6)   マーコウィッツに始まるポートフォリオ理論の全体像について、大まかに眺めてきましたが、例え僅かであってもこうした理論的裏付けを自分なりに理解していくことで、漠然とした不安は和らいでいくものです。ただ「腹落ちする」というところまで理解を深めるには、経験が必要になります。理論的理解はあくまで抽象の世界で、真っ白なノート上の回答のようなものですが、現実の世界には私たちが予想できないさまざまな