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「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂3 怠惰こそ継続への道 前回は人間の認知特性を逆手に取る「ナッジ」について記載しましたが、その提唱者であるリチャード・セイラーは401K プランの推進を目的として、下記の「SMarTプログラム」を開発しました。 ➤「SMarTプログラム」(Save More Tomorrow) ナッジを活用した「SMarTプログラム」は、リチャード・セイラーとその同僚だったシュロモ・ベナルチによって開発されました。このネーミング
「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂3 逆手に取る 貯蓄にしても投資にしても、それは「現在の消費を後に回す」ということに繋がります。これは現在を優先する報酬系回路のしくみに従順な「楽しいことは今、嫌なことは後回し」という私たちのビヘイビアと真っ向から対立します。前節では、ファイナンシャル・プランの視点から貯蓄や投資には中長期的な視点が必要であることを記載しました。一方で実践的な貯蓄や投資を考える上でも、複利効果や株式市場の成長といった大きなメリットをし
「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂2 貯蓄が増加するとき 仕事に就き毎月の給与からの積立貯蓄などを始めることができれば、当面は経済的自立に向けて一歩づつ進んでいくことになります。しかし、20歳代の日々はやりたいことに出費が嵩むだけでなく、友人の結婚式といった予定外のイベントも重なり、思うように貯蓄が進まないことも予想されます。 バブル華やかなりし頃、友人の結婚式が2回3回と続くことから、メンクラを捲りながら「J.PRESS」の黒に蝶タイ・カマ―・ス
「A little dough」 第5章(Chapter5)貯蓄と投資について <🅂1(Section1)貯蓄と投資について> これまで、私たちが行う意思決定には「認知バイアス」などが原因となる非合理的判断が多発していることを確認してきました。またこうした判断が、結果的に「後悔してしまう」支出と深く関係していることも事実のようです。第5章では私たちのファイナンシャル・プランに組み込まれた「貯蓄と投資」という経済行為を扱いますが、これらもまた人間が行う意思決定とはあまり相性