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序章 "a little dough"

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「A Little Dough」はこれから社会人になる人、あるいはこれからのライフデザインを考えている人達の参考になるような「パーソナル・ファイナンスの考え方」について記載してい…
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#幸福度

a little dough… 始める理由

▽”Yes, life can be wonderful, if you're not afraid of it.  All it needs is courage,imagination, and a little dough” そう、人生はすばらしい。恐れてはいけない。必要なものは、勇気と想像力、そして少しばかりのお金。 ▽これはチャップリンの映画、ライムライトの中の言葉です。 最後にa little dough(少しばかりのお金)とありますが、これはいったいどれくらい

お金の減らしかた

▽「お金の増やし方」について書いた本はたくさんありますが、「お金の減らし方」について書いた本はあまり見たことがありません。その逆張り的な発想のタイトルに、思わず興味を持ってしまいました。この本は森博嗣さんという方の本ですが、現在配送中で、私もまだ読んでいません。なので、書評ではなく、このお題で1000字ほど書いたみたいと思います。 ▽お金を減らすとは、お金を使うという風に考えると、使いようによっては増えてしまうこともありますので、これは正しくない。あくまで減らす、に拘る。し

地位財を地位財にしないために…

▽引き続き地位財の話です。所得・社会的地位・車・家・高級ブランド品などを地位財の例としてあげていますが、これらはどれも地位財になる可能性があるということにすぎません。所得にも絶対的な価値があり、これなしに私たちの生活は成り立ちません。これを地位財にしてしまうのは、アドラーのいう「不健全な優越性」にあります。 ▽前回、地位財になりうるものの共通性に、比較のし易さを上げました。比較のし易さは、それらが金額・呼称・面積など何らかの同じ符号で格付けされている場合におこります。「不健

地位財の正体とは…

▽先日、ロバート・H・フランクの「地位財」と「非地位財」という言葉を紹介しました。「地位財」とは、他人との比較優位によって価値を感じるもの、例えば 所得・社会的地位・車・家・高級ブランド品などをいいます。比較優位によって感じる価値とは、持っていることで優越感を感じ易いということだと思います。一方、非地位財とは、他人が持っているかどうかとは関係なく、それ自体の価値にのみ喜びを得ることができるもの、休暇・愛情・健康・自由・自主性・社会への 帰属意識・良質な環境などをいいます。

幸せとお金の間にあるもの... (2)

▽前回の続きです...おさらいから。下のグラフを見て、私たちの所得が増えても、幸福度はあまり増加していない。増えた所得を幸福感が増加するよう使っていないか、お金で買える幸福の限界値を超えてしまったか、あるいはそもそも相関関係だけで因果関係はないのか… ▽マズローの5段階欲求を考えてみます。 まず第1段階の「生理的欲求」と第2段階の「安全の欲求」ですが、これらは衣食住を満たすことで、かなりの部分をカバーできます。つまり衣食住に貢献することが明らかな「所得」は、これらの欲求を満