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肘を曲げる/伸ばす筋肉

普段何気なく動かしている肘。
肘を上げ下げする筋肉はどこにあるかご存じですか?
今日はそんなお話です。

1.肘を曲げる筋肉(三角筋と二頭腕筋)

まずは肘を曲げる筋肉を紹介しましょう。

肘を曲げたり上げ下げする筋肉は、二頭腕筋と三角筋の二つです。
その動作と役割を挙げてみましょう。

二頭腕筋の作用
①前腕を屈してわずかに腕の回転を補助する
②手を固定した状態で肘を曲げ体を手の方に動かす。

実際は次のように使われます。

二頭腕筋の用途
①手で物を引き下げる。肘で物を抱える。
②手で前にあるものを自分の方へ引き寄せる。
③傘、お盆を持つとき、文字を書くとき腕を一所に固定する。

次に三角筋について説明します。

三角筋の作用
①筋の側部は肘を側方に上げる
②筋の前部は肘を前方に上げる
③筋の後部は肘を後方に上げる

2. 腕を伸ばす筋肉(三頭筋)

次に腕を伸ばす筋肉を紹介します。
複雑なので、三頭筋のみ紹介させていただきます。

三頭筋は実際には次のように使われます。

三頭筋の用途
①肘を伸ばして前のものを押す
②肘を伸ばして横にあるものを突く1
③伏臥姿勢から肘を伸ばして体を起こす
④逆立ち懸垂で肘を伸ばす
⑤包丁又はナイフで物を切るとき肘を伸ばす
⑥じゃんけんや箒を使うときに二頭筋と交互に使う

本当は腕をこれらの動作に加えて腕をねじる等の動作が加わるので、もっと複雑な運動が可能になります。

『文武不岐』という言葉があります。
これは、学問も武術も異なる道にあるものではないという意味です。
複雑な筋肉の構造と働きをみてみると、改めてその言葉の意味が重く感じられますね。

参考文献『解剖生理及び体育(1916年版)』川瀬元九郎 著

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