ファンレターのススメ~送る側の視点から~
こんにちわ。「担当あ」です。
突然ですが、noteを始める以前からこんなことをTweetしていました。
漫画編集という立場から語られる「ファンレターを送るススメ」は、どうしても”もらう側はめっちゃ嬉しいよ!”という話に偏ってしまいます。
今回は、普段アイドルなどにファンレターを送っている側の人間として「ファンレターを書くのはいいぞ」という話を書ければと思います。
(+αとして最後に担当作の宣伝もさせてください。)
大前提
・本稿では、ファンレターを送る相手の職業問わず「推し」と記します。
レターセットを選ぶのが楽しい
どんな便箋や封筒でファンレターを送るのか、そんなことを考える時間はプレゼントを選ぶときのワクワク感にも似ています。
あなたの推しは、どんなものが好きでしょうか?
メンバーカラーがあればその色合いにあったものを選ぶのもいいですね。
食べ物や動物が好きなら、そういった柄を選ぶのもステキです。
もし図柄になりにくい、言ってしまえばマイナーなものが好きでも、ぴったりなものを見つけ出した時の喜びはひとしおでしょう。
最近は、minneやCreemaなどで、個人が作成したレターセットを販売されています。意外とニッチな図柄も見つけられるかも?
ちなみに、私は仕事でCOMITIAに行くついでに、推しへ送るレターセットや作家さん用の一筆箋を買ったりします。COMITIAもいいぞ!
時には自分で便箋を作るのも手かもしれません。推しの演じるキャラや好きなもの、自分が伝えたいメッセージを含んだモチーフなどなど。そんなものをデザインに組み込んだら、書くのがもったいないくらい、好きが詰まったレターセットが出来ちゃいますね!
レターセットを選ぶ時間は、推しの好きなものは、喜びそうなことはなんだろうかと考える時間です。
悩ましくも、こんなに楽しい時間はないですよ!!!!
Tips
ファンレターに気が引ける人の中には、「字が汚い」ことをコンプレックスにしている方もいるかもしれません。
かくいう私も、正直字は綺麗とは言い難いですし、バランス感覚が悪いのか、文を真っ直ぐに書くのが下手です。
なので、次のことを気をつけています。
・レターセットは罫線のあるもの、その中でも罫線の幅が広いものを選ぶ。
・書くことはあらかじめ別の紙に下書き、もしくはPCなど使いテキストデータで用意する。
・筆記具をいくつか試してみて、字が綺麗そうに見えるものを選ぶ(私は太めの万年筆でした)。
・字は大きくゆったりと書く。個人的には、描線は太い方が、文字が綺麗に見えやすかったです。
ご参考までに~。
言葉を選ぶ時間が楽しい
好きを言葉にするのは大変です。感動した気持ちを分析して文章に落とし込むなんて、そんなのもってのほかです。
Twitterですら、なんと言葉にしたらわからず、語彙の欠いた内容しか呟けないのに一体どうやって……と頭を悩ませる人も多いでしょう。
ちょーわかるーーーー。
それでもファンレターを書こうと思ったのは、どうしようもなく好きな気持ちや応援したい気持ちが吹き出るからだと思います。
私がたびたび使ってしまうのは、「言葉に出来ないほど」という魔法のフレーズです。超便利。ありがとう。一生使う。
「いや、だったら手紙書くなよ…」と思われても仕方ないんですが、でも筆を手に取らずにはいられない衝動は確かにあって、言葉にしたくても言葉に出来ない感情がこの世に存在する、そして紛れもなく推しの存在があるから発生したものであり、それを伝えることは大事だと思うのです。
推しに送る言葉を選ぶのは難しい。
でも言葉を選ぶ作業は、自分の中にある“好き”を見つめ直す作業です。
ファンレターを書くひとときは、悩ましくも、なんだか満足感がある、良い時間だなーと思ってます。
自分の好きに向き合う時間は楽しい
日々仕事を頑張っていると、どうしたって疲れますし、凹むことだってあるでしょう。娯楽作品を見てガス抜きしたくても、日々多数の作品が配信され追いかけるのがやっとになってしまうこともあるかもしれません。
だからこそ、自分の好きを思い出せることは、自分の心の健康に繋がるんじゃないでしょうかー。
というわけで、最初に戻ります。
みんなファンレターを送ろう!
担当作とファンレターにまつわる小話(宣伝)
ここからは宣伝です。
複数作品担当していますが、今回は3作品を特筆して紹介します。
ぜひ応援のほどよろしくお願いいたします!
・さよならローズガーデン
先日、最終第3巻が発売され、同時期に朗読劇が上演された本作。
サイン会も行われ、読者の皆さんから毒田ペパ子さんへの作品愛が語られるたび、傍で見ているだけの私ですら涙腺がゆるむゆるむ……。
中にはうまく喋れないからお手紙にまとめてきた方も。
めっちゃわかる~~~。
連載終了作品宛のファンレターでも、基本的には担当編集から作家さんへ転送いたします!(ただし、連載終了から時間が経っていると、連絡が取れない状況もありますのでご了承ください)
・魔導の系譜
東京創元社さんから刊行されている同名小説をコミカライズした本作。
東京創元社の担当編集さんと原作者の佐藤さくら先生から伺ったのですが、刊行当時、熱量のあるファンレターをいただくことが多かったとか。
その話を伺って作画のイヌヅカヒロさんと、原作ファンの期待を裏切らないように、そして原作小説の良い部分をギュッと漫画に詰め込みましょう、と話し合った覚えがあります。
コミカライズ作品について、原作者宛のお手紙は原作を出している出版社にお送りください!(そういった事例があったというわけではありませんが、念のため)
・マーヴェラス・キス
本作を執筆してるあず真矢さんは、前作では乙女ゲーム「三国恋戦記~オトメの兵法~」のコミカライズを担当されていました。
原作ゲームの人気もさることながら、丁寧なコミカライズが評判でファンレターの量が他の作品に比べて多めでして…!
シリーズ最終巻発売の際に、感想を送った方の中から抽選でプレゼントするキャンペーンを行ったんですが、「この量を抽選作業するのか……」とちょっとビビるくらい応募がありました(笑)
しかも皆さん、感想を一言とかで済ませないで長文が多いこと多いこと!
そろそろ「マーヴェラス・キス」も1巻についてお知らせできると思うので、引き続き応援のほどお願いします!
ではでは。
追記:
肝心なことを書き忘れていました……。
弊社マッグガーデン連載作品へのファンレターの送り先は下記のとおりです。
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〒102-8019
東京都千代田区五番町6-2
ホーマットホライゾンビル5F
株式会社マッグガーデン
「作品名」担当者行
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