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ブンデスリーガ開幕直前! 2021/2022シーズン マインツ全選手紹介


1. はじめに

さあ、いよいよブンデスリーガ開幕!
この記事では、2021/2022シーズンを戦うマインツのトップチーム全選手を紹介します。ブンデスファンのあなたも、ブンデスを観たことがないあなたも、是非ご覧下さい。
*個人の感想です

2. 監督

ボー・スヴェンソン (Bo Svensson)🇩🇰
Aug 4, 1979
オーストリア2部で指揮を執っていたところを引き抜かれ、昨季後半からチームを率いた。20試合で勝点33を稼ぎ、シャルケと最下位争いをしていたチームを12位まで押し上げ、残留へと導いた。現役時代はセンターバックとしてマインツに2007年に加入、2014年に引退。その後マインツのユースチームの指揮を取り、ブルカルトやバレイロら、現在の中心選手を育て上げた。昨季後半に見せた抜群の手腕を、今季はフルシーズンで見せつけてほしいところ。契約は2025年まで。教え子たちと共に上位進出にも期待したい。ハイプレスとカウンターを主体とするスピードのあるサッカーを展開する。

3. 選手

市場価値や出場試合数などのデータはtransfermarkt.deより


3-1. ゴールキーパー

27 ロビン・ツェントナー (Robin Zentner)🇩🇪 
Oct 28, 1994
頼れる守護神。足元は若干不安(それでもデビューしたてよりは改善した)だが、それを補って余りあるほどの反射神経とリーチの長さによるシュートストップで何度も窮地を救った。195cmの長身はチームトップ。リーダーシップも抜群。最後方からチームを支える。昨季31試合46失点だが、毎試合スーパーセーブを連発。失点はほとんどノーチャンスなものがほとんどだった。マインツの守備を語る上では欠かせない存在。

1 フィン・ダーメン (Finn Dahmen)🇩🇪 
Mar 27, 1998
U21欧州選手権に正GKとして出場し、ドイツの優勝に貢献した。昨季ツェントナーの負傷時に出場機会を得た3試合ではクリーンシートはなかったが、ファインセーブを連発した。今季もチームに残り、ツェントナーと争うことが明言されている。昨季のようなプレイを見る限り、いつでもゴールを守る準備は万端。フロリアン・ミュラーが背負っていた背番号1を継承。

33 オメル・ハニン (Omer Hanin)🇮🇱 
May 14, 1998
昨季最終節にベンチ入り。今季こそ出場機会はあるか。キャンプには帯同できず。

32 ラッセ・リース (Lasse Rieß)🇩🇪 
Jul 27, 2001 
2001年生まれ。2012年に10歳で加入し(タウアーと同期加入)、そこからマインツ一筋。今季トップチームに昇格。7月26日に契約を2023年まで延長した。ツェントナー、ダーメンに次ぐ第3キーパーとしてキャンプに帯同。

41 マリウス・リーゼガング (Marius Reisegang)🇩🇪 
Jan 7, 2000
2000年生まれ。昨季トップチーム昇格も今季のキャンプには帯同できず。2部ザンクト・パウリの練習に参加していたとの報道があり、移籍候補かもしれない。


〇キーパー総評
今季もツェントナーが正GK、ダーメンが控えとなるだろう。キャンプにはリースが帯同したことで、ハニンとリーゼガングは厳しい立場に。

3-2. ディフェンダー

4 ジェレマイヤ・サン・ジュステ (Jeremiah St. Juste)🇳🇱 
Oct 19, 1996
昨季ブンデス最速の男(スプリント速度 36.10km/h)。とにかく速い。スピード系のウインガーにも走り負けない。市場価値1600万ユーロはチームトップ。ドルトムント、レバークーゼンなどからの興味が取り沙汰されていた。センターバックと右サイドバックでプレイ可能。持ち上がっての攻撃参加からも目が離せない。後ろ向きの状態からキックフェイントで右足でボールをまたぎ、左回転で反転してからのスピードアップに注目してほしい。昨季はチームトップクラスの活躍を見せており、私もチームMVPのうちの一人に推したのだが、今季のプレシーズンマッチやDFBポカール1回戦ではコンディションが万全でないのか守備で集中を欠いていた。昨季のようなパフォーマンスを期待している。

19 ムサ・ニアカテ (Moussa Niakaté)🇫🇷 
Mar 8, 1996
昨季は副キャプテンを務め、今季プレシーズンマッチではキャプテンを務めている。市場価値1500万ユーロはジュステに次いでチーム2位。センターバックと左サイドバックでプレイ可能。スローインの飛距離はチーム最高峰。ジュステと同じく攻撃参加も魅力的で、独力でシュートまで持っていくこともできる。昨季前半は失点に直結する場面もあったが、後半はチームの守備が安定したこともあり、ニアカテ自身も安定。昨季第21節レヴァークーゼン戦では、ゴールライン上のクリアと芸術的なフライパスでのアシストで勝点1をもたらした(下動画)。ポジション、左利き、フランス出身、ということで、2018年に入れ替わりで退団したアブドゥ・ディアロ(現PSG)と重なるところがある。今季も移籍の噂はあったが、具体的なチームは出てこなかった。


34 ダビド・ネメトゥ (David Nemeth)
🇦🇹 
Mar 8, 2001
昨季オーストリア1部マッタースブルクからマインツに加入し、同じくオーストリア1部シュトゥルム・グラーツへのレンタルでリーグ戦28試合に出場。1シーズンで市場価値が9倍(45万→400万ユーロ)になったことからも、客観的評価の高さが感じられる。センターバックの層は厚いが、まだ20歳。個人的に期待している選手の一人。対人の強さ、特に五分五分のボールへのタックルに強みを持っている。テストマッチのジェノア戦ではエリア外のタックルでPKを取られたが、自信を持ってプレイしてほしい。

16 シュテファン・ベル (Stefan Bell)🇩🇪 
Aug 24,1991
チームを引っ張るディフェンスリーダー。スヴェンソンの現役時代にセンターバックでコンビを組んでいたこともあり、監督からの信頼も厚い。スピードに欠けるが、空中戦には滅法強い。昨季最終節ではコーナーキックからヘディングを叩き込み決勝点を記録。近年は怪我に悩まされていたが、昨季後半から復活し、守備の安定に大貢献。ロシア移籍の噂もあったが、契約を2023年まで延長した。まだ29歳。今季はシーズン通しての活躍に期待。

42 アレクサンダー・ハック (Alexander Hack)🇩🇪 
Sep 8, 1993
昨季前半はディフェンスリーダーとしてセンターバックを務めたが、ベル復帰以降はクローザーの役割に甘んじた。ハックもスピードよりも対人に強みがある。19/20シーズンに現地観戦したグラードバッハ戦で彼の対人の強さに衝撃を受け、その印象が忘れられない。スピードの問題からおそらくベルと同時起用はできないが、インターセプト、前を向かせないディフェンスはチーム随一ではないか。センターバックの控えでは一番手だと思うので、常に出られる準備を。

15 ルカ・キリアン (Luca Kilian)🇩🇪
Sep 1, 1999
昨季パーダーボルンから加入も、負傷と体調不良でリーグ戦の出場は6にとどまった。まだまだアピールが必要だと報道されており、勝負のシーズンになるだろう。しかしまだ21歳、将来はネメトゥと中央を引き締めてほしい。プレシーズンマッチでは3CBの左で出場。

3 アーロン・マルティン (Aaron Martín)🇪🇸 
Apr 22, 1997
超攻撃的左サイドバック。積極的な攻撃参加と高精度の左足クロスが持ち味。2019年にクラブレコードとなる900万ユーロでエスパニョール(スペイン)から加入。スヴェンソン就任後はセルタ(スペイン)にレンタル。スペインへの売却が模索されていたが、移籍金がネックとなり、セルタが買取を拒否。トレーニングマッチでは攻撃参加やセットプレイでアピールはしたが、新シーズンの待遇はまだ見えない。守備の軽さというよりも、上がりすぎてバランスが崩れることの方が問題ではないか。ウイングバックではなくサイドハーフならもっと輝けそうだが…

23 アンデルソン・ルコキ (Anderson Lucoqui) 🇦🇴 
Jul 6, 1997
今季ビーレフェルトから加入した左サイドバック。ポカールでもスタメンを務めており、シーズン通してスタメンに入ってくるだろう。昨季リーグ戦21試合に出場しており、経験の面では問題なし。どちらかというと守備に強みがあるようで、昨季は1アシスト(レヴァークーゼン戦で奥川のゴールをアシスト)に留まった。今季は攻撃面でも数字を残したい。ジェノアとのテストマッチでは、回数は多くなかったがトップスピードからのクロスやエリア内でのシュートなどでチャンスに絡んだ。スヴェンソンからは対人守備やポジショニングの部分を改善するように注文がつけられた。マインツの守備のやり方に早めに慣れ、鉄壁の5バックを形成してほしい。DFBポカール1回戦では、サイドに張ると言うよりも中にポジションをとることも多く、プレイの幅は狭くない。中盤の選手との連携の向上に期待。
スプライトが好物らしく、誕生日にはチームスタッフからプレゼントされた。

また、ラッパーとしても活動しており、YouTubeでMVが公開されている。


17 ヨナタン・マイアー (Jonathan Meier)
🇩🇪 
Nov 11, 1999
昨季は3部ディナモ・ドレスデンにレンタル移籍。シーズン通して出場機会を得て、優勝に貢献した。まだまだ1部でのプレイ経験はないが、アーロンの去就や、ルコキのコンディション次第では出番が回ってくる可能性は十分にある。まだ21歳。バイエルン仕込みのプレイに期待。スヴェンソンからは消極的なパスを減らし、積極的に前へ出ていくようにアドバイスされた。守備よりは攻撃に持ち味のある選手だと思うので、ミスを恐れずプレイしてほしい。

30 ジルヴァン・ヴィドマー (Silvan Widmer)🇨🇭
Mar 5, 1993
ユーロにも出場した右サイドバック。バーゼル(スイス)から加入。かつてはグラナダ(スペイン)やウディネーゼ(イタリア)でもプレイ。初挑戦のブンデスでも活躍が楽しみ。ブロジンスキと争うことになるが、運動能力の面ではヴィドマーの方に分がある。プレシーズンマッチでは早速トップフォームに近づいており、スタメンへの名乗りを上げた。FWのスピードを活かすような短い縦パスの精度も高く、攻撃への貢献も期待したい。183cmとジャンプ力、首の強さで空中戦の勝率も悪くないように思えた。

18 ダニエル・ブロジンスキ (Daniel Brosinski)🇩🇪 
Jul 17, 1988
2014年の加入以降、絶対的なスタメンが約束されてきたわけではなかったが、常にライバルとサイドバックの座を争ってきた。毎年約30試合に出場していたが、昨季は21試合に出場。年齢もあり衰えも見えるが、まだまだやれるはず。両サイドとも彼を除いてほぼ全入れ替えとなったため、左右をこなせる(できれば右で見たいが)貴重な存在であることは間違いない。PKが大の得意で、2013年以降リーグ戦でPKの失敗がない(32本)マインツのなかで最多の成功数(8本)を誇る。

〇ディフェンダー総評
ジュステとニアカテのスピードが魅力的な一方で、二人の控えであるネメトゥとキリアンの強みはスピードではないため、オプションとなる守備メソッドの準備が必要か。ウイングバックとの連携含め、昨季同様、まずは守備からのチーム作りとなるはず。
ブロジンスキを除いて総入れ替えとなった両ウイングバックがどれほどチームにフィットするかがチーム全体のキーになりそう。テストマッチではヴィドマーが手放しの高評価を受けた。ルコキは特に対人の面で伸びしろがあるとされているがまずまずの評価。

3-3. ミッドフィールダー

6 アントン・シュタッハ (Anthon Stach)🇩🇪 
Nov 15, 1998
7月31日、グロイター・フュルトから獲得。ユーロU-21開催期間中に一度噂が出たものの続報がなかったため諦めていたが、ついに移籍が実現。フュルトの昇格に貢献後、ブルカルト、ダーメンとともにユーロU-21を優勝し、東京オリンピック(マインツからの選出は0)にも全3試合に出場、と勢いのある有望株。ブンデス1部初参戦となるが、バレイロ、コーアを脅かすポテンシャルを持っていることは間違いない。コーアが今季終了までのレンタル加入であるため、来季は絶対的存在になることが求められるはず。まずはチームに慣れ、アピールを続けたい。長くマインツの中盤を支えてきたラッツァの6番を継承。193cmの長身から繰り出させるパスに注目。DFBポカール1回戦では途中出場ながら鋭いクロスで2アシストを記録。昨季フュルトで受けたレッドカードによる出場停止で開幕2試合は出られないが、ゆっくり休息をとってほしい。

25 ニクラス・タウアー (Niklas Tauer)🇩🇪 
Feb 17, 2001
ユース出身の守備的ミッドフィールダー。CBでもプレイ可能。昨季はセカンドチームで15試合出場。ブンデスリーガにも5試合出場した。足元の技術と視野の広さでチームに落ち着きをもたらす。おそらくボランチの4番手だが、バレイロとタウアーのユース出身ダブルボランチはいつか見てみたい。まだ線が細いが、183cmはポテンシャルを感じさせる。ブンデスの激しさに徐々に慣れていきつつ、テクニックを見せつけてほしいところ。

8 レアンドロ・バレイロ (Leandro Barreiro)🇱🇺 
Jan 3, 2000
ユース上がりといえばバレイロ抜きには語れない。19/20シーズン後半から頭角を現し、昨季はチームの核として中盤を支えた。自慢の走力や積極性を見せつけ、ユース時代の恩師であるスヴェンソンのサッカーを体現するうえで欠かせない存在となっている。ゴール前へ果敢に飛び出し、上背はないものの競り合いを厭わない勇気とバネのあるジャンプでヘディングでもゴールを狙える。現代的なボックス・トゥ・ボックスタイプの選手で、さながらカンテのよう。市場価値も、昨季開始時の400万ユーロから今期開幕前には1100万ユーロへ急上昇。背番号を8に変更し、さらなる飛躍が期待される。

31 ドミニク・コーア (Domonik Kohr)🇩🇪 
Jan 31, 1994
昨季後半にフランクフルトからレンタルで加入。昨季いっぱいの契約だったが、レンタル期間を1年延長し、今季もマインツの一員として戦ってくれるようだ。バランサーとして、イケイケなバレイロとのコンビネーションで中盤を支配する。上背もあり(183cm)、足元があるタイプだが、スプリントも33~34km/hと、スピードもある万能タイプ。時間を作るタメとパス精度で、苦し紛れのロングボールでボールを失うマインツの悪癖を改善した。フランクフルトとの契約が2024年まであるため完全移籍は難しいかもしれないが、ずっと残ってほしい。

20 エジミウソン・フェルナンデス (Edmilson Fernandes)🇨🇭 Apr 15, 1996
パワーのある長身ボランチ。サイドバックやサイドハーフでもプレイ可能。ウエストハム(イングランド)やフィオレンティーナ(イタリア)でのプレイ経験のあるスイス代表。加入した19/20シーズンには出場機会が多かったが、昨季後半は感染症、負傷の影響もあり出場機会が激減。スヴェンソンからの信頼がイマイチ勝ち取れていない印象。マインツ加入後唯一の得点である19/20シーズンの第33節ブレーメン戦でのゴールは、残留を決定づける価値あるもので、ファン投票によるシーズンベストゴールにも選ばれた。力のある選手なのでスヴェンソンの信頼をなんとか勝ち取ってほしい。


24 メルヴェイユ・パペラ (Merveille Papela)🇩🇪 
Jan 18, 2001
ユース出身のボランチ。右サイドバックでもプレイ可能。現時点では序列はボランチで一番下だと思われるが、タイプとしてはバレイロの代わりになれるのは彼しかいない。また、複数ポジションをこなせることからも、出場機会が増える可能性は十分にある。今季もセカンドチームでのプレイが主となることが予想されるが、トップチームでの出場機会があればアピールを続けたい。

5 ジャン・パウル・ボエティウス (Jean-Paul Boëtius)🇳🇱 Mar 22, 1994
チーム一のテクニシャン。とにかく上手い。派手なドリブルというよりは、相手をいなすフェイント、精度の高いパス、ゴール前での落ち着き、などでチームに貢献する。昨季は若干コンディションを落としたが、終盤には復調。5アシストはチームトップ。今季はシーズン通しての活躍に期待したい。愛称はジャンガ(Djanga)。プレシーズンマッチのジェノア戦ではゴールを記録。昨季は2ゴールにとどまったが、今季はもっと多くのゴールを見せてくれるはず。

7 イ・ジェソン (Jea-sung Lee)🇰🇷 
Aug 10, 1992
ケルンとの昇格プレーオフで惜しくも昇格を逃した2部ホルシュタイン・キールからフリーで加入。トップ下だけでなく左ウイングでもプレイでき、チームの戦術の幅を広げてくれるはず。昨季2部リーグ最高峰の選手の一人とされており、マインツフロントの有能ぶりが窺える。攻撃面だけでなく守備面にも定評があり、昨季2部で1試合平均約3.25回のボール奪取を記録しており、まさにマインツのスタイルに合致している。6月の韓国代表での試合中に足を捻挫し、テストマッチには出場できなかったが、キャンプでの練習には参加しており、DFBポカール1回戦にも途中出場。昨季ポカールでバイエルンと対戦した際にはミュラーとユニフォーム交換を望んでいたが、キールが勝ってしまったためバイエルンが早々に引き上げてしまい、叶わなかったそう。ブンデス1部初挑戦となる今季、バイエルンはじめ強敵を相手に活躍を期待したい。

22 ケヴィン・シュテーガー (Kevin Stöger)🇦🇹 
Aug 27, 1993
昨季フリーで加入。ジョーカー起用がほとんどだったが、19試合527分で3ゴールを記録。21節22節では連発でチームに2試合で勝点4をもたらした。ゴール前でのポジショニングやこぼれ球への反応は中盤の選手の中でトップクラス。古巣ボーフムが昇格したことで復帰の噂もあったが、残留してくれるようだ。ボエティウス、ジェソン、とライバルは強力だが、得点力でアピールしたい。

〇ミッドフィールダー総評
シュタッハの加入によって、守備的ミッドフィールダーはコーア、バレイロを軸にシュタッハが絡んでいく形が予想されるが、タウアー、パペラにも期待したい。
攻撃的ミッドフィールダーで言えば、5-3-2のトップ下のポジションは一つしかないが、イ・ジェソンの加入によってフォーメーションが多彩になることも予想される。昨季は中盤の選手のゴールが少なかった。バレイロ、ボエティウス、シュテーガー、ジェソンで計15ゴールくらい取れれば、複数失点の試合でも勝ち点をもっと拾えるはず。

3-4. フォワード

26 パウル・ネーベル (Paul Nebel)🇩🇪 
Oct 10, 2002
チーム最年少、ユース出身のウインガー。トップ下でもプレイできる2列目のオールラウンダー。マインツになかなかいないタイプのテクニシャン。ドリブルや両足のキック精度が持ち味。昨季はブンデスリーガ序盤の4試合に出場。セカンドチームでは21試合4ゴール6アシスト。FWの枚数が少ないこともあり、出場機会が増えることが予想される。経験を積み、攻撃にアクセントをつけたい。

29 ヨナタン・ブルカルト (Jonathan Burkart)🇩🇪 
Jul 11, 2000
センターフォワードと右ウイングでプレイできる若手フォワード。18/19シーズンにトップチーム昇格、昨季はリーグ29試合2ゴール。U-21欧州選手権でのドイツ代表の優勝にも貢献した。東京五輪への出場についてDFBとチームは合意していたが、新シーズンへの準備のため本人が拒否。リーグで記録した2ゴールはいずれもバイエルンとの対戦で記録したもの。

スピードに魅力があり、長距離のスプリントはもちろんのこと、ゴール前でディフェンスの前に入る一瞬の動きでチャンスを作る。五分五分のボールにも勇気を持って突進できるが、それによる軽いケガが多いのが心配。ボールを持った時の判断や決定力に改善の余地があるが、思い切りの良いシュートが魅力だと思うので、迷ったらどんどんシュートを狙ってほしい。裏に抜けるだけでなくポストプレイや背負っての反転などプレイの幅が広がってきている。今季は得点力が爆発する予感。DFBポカール1回戦では決定機を外し続けるも2ゴールを記録。

9 カリム・オニジヴォ (Karim Onisiwo)🇦🇹 
Mar 17, 1992
15/16シーズン加入のフォワード。ウイング的なイメージが強かったが最近はセンターフォワードで起用されている。前線ならどこでもプレイ可能。負傷もありなかなか試合に絡めていなかったが、18/19シーズン後半から出番を増やし、今では欠かせない存在に。昨季はマテタ、クアイソンに次ぐ4ゴール。裏抜けでボールを呼び込む、サイドに流れてロングボールを受ける、囲まれても積極的に仕掛ける、抜けなくてもマイボールにする、など苦しいときになんとかしてくれる選手。泥臭くゴールを狙う姿勢は必見。個人的には昨季MVPに推したい選手の一人。難しい体勢からシュートを狙えるが、決定機逸がもったいない。ずっと着けていた21番から今季は9番に変更。今季こそ二桁得点を期待している。開幕直前に感染症陽性反応でチームを離脱。お大事に。

28 アダム・シャライ (Ádám Szalai)🇭🇺 
Dec 9, 1987
ハンガリー代表の長身センターフォワード。09/10シーズン後半にレアル・マドリード・カスティージャからマインツに加入、12/13シーズンには13ゴールを挙げた。その後シャルケ、ホッフェンハイム、ハノーファーを渡り歩き、19/20シーズンからマインツに復帰。ここまで2シーズンで1点ずつだが、ユーロでノイアーからゴールを奪ったり、テストマッチではジェノア相手にループシュートを決めたり、と新シーズンに向けてアピール十分。スピードやアジリティが弱点だが、上背やキープ力で勝負するタイプ。ヴィドマーやルコキらのクロスに頭で合わせるシーンを多く作れれば得点も増えるはず。昨季の枠内シュート率はFW陣トップの40%。

〇フォワード総評
具体的な選手名は出てこなかったがフォワードを探していたという報道もあり、2トップで回していくには手数不足か。しかし、2列目の枚数を増やしたり、ウイングを置くシステムにすれば解決しそう。チームを去ったクアイソンとグラッツェルの穴を埋める以上の活躍を、現有戦力に期待したい。一人くらい補強してほしい。オニジヴォの早期回復を祈る。

3-5. 予想フォーメーション

昨季後半の5-3-2でウイングバックは新加入の二人を務める形がおそらく基本になってくるだろう。テストマッチのジェノア戦ではやはりこの形でスタートしており、ポカール1回戦でも病欠のオニジヴォに代わってシャライが入っただけだった。

4. 注目選手

今季の注目選手として、この項目では三人の若武者を紹介したい。

まずは昨季チームの中心へと成長した二人を挙げたい。

・ヨナタン・ブルカルト

今季私が最も推したいのは、なんといってもブルカルト。昨季はシーズン通して出場し、その献身性でチームを助けた。危険なところに顔を出せる選手であるが、2ゴール(どちらもバイエルン相手であり価値はかなり高いが)に終わってしまった。Kickerの記事ではゴール前での精度に課題があると指摘されたが、今季はU21での活躍の勢いそのままに、ゴールを量産してくれるはずだ。昨季終了後、契約を2024年まで延長。延長発表時に公開された映像では、彼のトップチームでの活躍を垣間見ることができる。まだ届いていないが、今季は彼のユニフォームを購入した。とにかく期待している。



・レアンドロ・バレイロ

激しいプレスと積極的な飛び出しが見所。特に攻撃面での成長は著しく、昨季第18節ライプツィヒ戦では初ゴールを記録、28節ケルン戦では1ゴール1アシストを記録するなど数字にも表れてきている。プレシーズンマッチのジェノア戦でもカウンターからアシストを記録。今季はさらに得点に絡む機会が増えるはず!バレイロも今オフに契約延長しており、発表時の動画で昨季の2ゴールを見ることができる。髪をチームカラーの赤く染め、新シーズンに向けて気合十分。赤きダイナモから目が離せない。


最後の一人は今季新加入のボランチ

・アントン・シュタッハ

フュルトでリーグ戦30試合に出場したのちユーロU-21と東京五輪に参戦、移籍発表後はそのままチームに帯同とタフな男。スヴェンソンは「フィットするまで様子を見て、8月末以降にお披露目」というような発言をしていた気がするが、8月8日のポカール1回戦で早速途中出場。右サイドからの鋭いクロスで2ゴールをアシスト。チャンスを逃し続けていたブルカルトはじめマインツを救ったアシストだった。PK戦でも落ち着いて成功させ、これ以上ない形でのデビュー戦となった。U-21ドイツ代表の同僚であるブルカルトやダーメンとともに、チームを牽引してほしい。加入後に公開されたインタビュー動画では、11月11日のカーニバルでT・レックスの仮装をしたいと宣言。長身を活かしたいいチョイスだと思う。毎年個性的な仮装をするマインツの面々に負けないようなコスチュームが見られそうだ。


5. 今季のマインツに期待すること

例年の通り残留が第一目標であることには変わりない。なるべく早く残留を決めてほしい。また、残留したはいいものの、新シーズンやっぱりダメだったので解任…という流れが恒例となりつつあるので、スヴェンソンには是非とも毎年好成績を残して契約を全うしてほしい。

フォワードの枚数が足りないため、シーズン通して2トップで戦っていくのは難しいのではないか、と考えられる。そのため、別のフォーメーションを試すべきではないか。あるいは、スヴェンソンは重視していないものの、やはりフォワードの獲得が必要ではないか。夏の市場では難しくとも、冬にレンタルでも良いので獲得してほしい。

特に昨季前半などチームの調子が悪いときは、中盤が連動してこないことで効果的なハイプレスが見られなかった。しかし、スヴェンソン就任後、特に、第26節ホッフェンハイム戦や第31節バイエルン戦などでは、マインツらしいサッカーが見られた。今季も相手にボールを握られる(握らせる)展開が続くと思われるが、得意のハイプレスとショートカウンターで勝ち点を積み上げていってほしい。DFBポカール1回戦では圧倒しながらもとことん決定機を逃し続け、危うく敗退するところだった。守備の堅さは当然ベースにあってほしいが、崩しのアイデア不足やシュート精度を改善してほしい。そのためのイ・ジェソン獲得なのだと思う。シュタッハが2アシストと早速結果を残しており、中盤の構成にも注目したい。

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