見出し画像

私がマインツを応援している理由

はじめまして!

このnoteでは、ドイツ・ブンデスリーガに所属するマインツを中心に、サッカーについてお話しするつもりです。私の記事を読んで、マインツやブンデスリーガに興味を持っていただければ幸いです。

今回は初回ということで、「なぜ私がマインツを応援しているのか」について書いてみようと思います。

1. マインツとは

マインツ(1. FSV Mainz 05)はドイツ・ブンデスリーガに所属するサッカーチームです。マインツにはフランクフルトから鉄道で約30分ほどで行くことができます。「 FSV」とは、Fußball‐ und Sportverein の頭文字をとったもので、「サッカーとスポーツのクラブチーム」を意味します。

1905年に設立されたクラブですが、ブンデスリーガ(1部)に初昇格したのはそれから100年後の2004/2005シーズンです。2009/2010シーズンからは降格することなく1部に定着しています。下の表は2019/2020シーズンにブンデスリーガに所属した各チームが、いつから降格せずに連続でブンデスリーガに所属し続けているかを示したものです。




2. かつての所属選手・監督

この項目ではかつてマインツに所属していた選手、監督についてお話しします。というのも、私がマインツを応援し始めた理由がそこにあるからです。

マインツというチームを語るうえで欠かせないのは、誰もが知る名将ユルゲン・クロップでしょう。香川真司選手が所属していたドルトムントで監督を務め、現在は南野拓実選手が所属しているリヴァプールで指揮を取っている彼は、選手時代の最後をマインツで過ごし、2001年からは監督としてのキャリアをマインツで始めることになります。



そして、気になるのは日本人選手でしょう。マインツにはこれまで2人の日本人選手が所属していました。

1人目は現在スペインのウエスカに所属している岡崎慎司選手です。彼は2013年にドイツのシュツットガルトから加入し、2015年にイングランドのレスターに移籍するまでの2シーズンをマインツで過ごしました。私がマインツというチームの存在を知ったのは、彼が所属していた頃にニュースで取り上げられていたからです。


ちなみに、岡崎選手が所属していた当時に監督を務めていたのは現在パリ・サンジェルマンを率いるトーマス・トゥヘルです。彼もクロップと同様に、マインツ→ドルトムントという監督としてのキャリアを辿りました。


そして2人目は武藤嘉紀選手(2020/2021シーズンはイングランドのニューカッスルからスペインのエイバルにレンタル移籍)です。彼こそが私をマインツサポーターにしてくれた選手です。私はFC東京を応援しており、武藤選手のユニフォームを買うほど彼を応援していました。そしてマインツへの移籍が発表された際に、「マインツの試合を観て武藤選手の活躍を観たい!」と考えたのがきっかけでした。彼が所属していた2シーズンで、私はすっかりマインツの虜になっていたのです。


掲示板やネットの意見を引き合いに出すことには若干の躊躇いがありますが、2019/2020シーズンに久保建英選手がマジョルカにレンタル移籍した際に、多くの日本人サッカーファンが彼目当てでマジョルカの試合を観て、ネットに意見を書き込んでいました。「○○はなんで久保にパスを出さないんだ」や「こんなチームにレンタルされてかわいそう」という趣旨の意見がシーズン序盤には多く見受けられましたが、終盤に差し掛かるにつれて、「なんだかんだ言ってマジョルカに愛着が湧いてきた」や「降格するのが残念」、「マジョルカの試合をもっと観たい」という意見も増えていました。

私も武藤選手目当てで観ていたはずが、いつのまにかマインツというチームそのものを応援するようになったのは、どこか彼らの感情と近いものがあるのではないかと感じます。決して強いチームではないですが、懸命にプレイする選手たちに心を動かされました。また、毎週試合を観ることによってチームの戦術スタイルや選手たちの特徴が分かってきて楽しかったです。武藤選手がニューカッスルに移籍した後もマインツを応援し続けているのにはこうした理由があります。


最後に「実はマインツに所属経験がある有名選手」を3人挙げて、この項目を終わりにしようと思います。


・アンドレ・シュールレ(André Schürrle)

2014年のブラジルワールドカップ決勝ではゲッツェのゴールをアシストしてドイツ代表の優勝に貢献した選手です。彼はマインツのユース出身で、2009/2010シーズンにプロデビューしてからの2シーズンをマインツで過ごしました。レヴァークーゼン、チェルシー、ヴォルフスブルク、ドルトムントなどでプレイし、2020年7月17日に現役引退を発表しました。



・チュポ・モティング(Choupo-Moting)

シャルケ時代のイメージが強い彼ですが、2011/2012シーズンからの3シーズンをマインツでプレイしました。2018年からはマインツ時代の恩師トゥヘルが率いるパリ・サンジェルマンでプレイしています。

(マインツ時代のチュポ・モティングとトゥヘル)



・ネヴェン・スボティッチ(Neven Subotić)

ドルトムント時代の香川真司選手の同僚ということで日本でも知名度の高い選手です。彼はマインツのユース出身で、2006/2007シーズンをマインツのセカンドチームで、2007/2008シーズンは当時2部に所属していたマインツのトップチームでプレイし、2008年にクロップとともにドルトムントへ移籍しました。2019/2020シーズンはウニオン・ベルリンでプレイしました。




3. マインツのココが好き!

この項目では、私がマインツを好きな理由、皆さんに注目してもらいたいポイントなどをお話しします。

先に断っておきたいのは、私がサッカーをプレイしていたのは中学時代までであり、また、現在ふだん観ている試合は週に3試合くらいで、戦術を分析する能力は不十分であるということです。なので、私の意見は的外れであったり、戦術の分析が的確ではないことが多々あると思いますが、私の「好き」が伝われば幸いです。


3-1. エネルギッシュな若手選手

マインツには若手選手が多く在籍しています。Transfermarktによると、2020年9月18日現在、マインツの所属選手の平均年齢は24.4歳で、ライプツィヒの23.8歳、シュツットガルトの24.0歳に次いでリーグで3番目に若いチームです。

https://www.transfermarkt.com/bundesliga/startseite/wettbewerb/L1


マインツはこうした若い選手を中心に、運動量やスピードを活かした攻撃を展開しています。また、調子の良い試合では前線から激しいプレスをかけ、奪ってからの素早いカウンターでチャンスを作ります。

ただし、若い選手が多いチームにありがちな、「好不調の波が激しい」、「活躍した選手が引き抜かれやすい」という側面があることも追記しておかねばなりません。

余談ですが、「運動量とスピードを活かした若い選手たちのチーム」という点から、私は勝手に「ドイツの湘南ベルマーレ」だと感じています。私の知人には湘南ベルマーレのサポーターがいるのですが、このことは内心に留めておいています。


3-2. シーズン終盤の粘り強さ

マインツは順位表を見ても下から数えた方が早く、残留争いに巻き込まれることもしばしばで、毎年肝を冷やしているのですが、なんだかんだ15位以内でシーズンを終え、残留して1部に定着しています。(2016/2017シーズン15位、2017/2018シーズン14位、2018/2019シーズン12位、2019/2020シーズン13位)

Jリーグのサポーターの方には分かっていただけるのではないかと思いますが、マインツの残留力はかつての大宮アルディージャに近いものを感じます。ブンデスリーガは各チームの戦力差が大きいリーグですが、シーズン終盤にはマインツが強豪チームに勝利することもあり、残留を勝ち取っています。

例えば、2017/2018シーズンには、32節のライプツィヒ戦、33節のドルトムント戦に連勝し、14位でフィニッシュしました。

また、2019/2020シーズンにもドルトムントに勝利するなど、シーズン序盤の不調が嘘のようなサプライズを終盤に用意してくれます。マインツは「憎めないチーム」なのです。





4. 私のおすすめ現所属選手

「そうはいっても、いま在籍している選手なんて誰も知らないし、誰に注目すればいいの?」というあなたに、私がおすすめする選手を4人挙げます。


・ダニー・ラッツァ(Danny Latza)

現所属選手の中で私が最も好きな選手です。いつも彼のユニフォームを着てマインツの試合を観ています。

ラッツァは2015年からマインツに在籍しているドイツ人のミッドフィールダーで、2019/2020シーズンからはキャプテンを務めています。2019/2020シーズンの終盤では、試合前の円陣でチームを鼓舞する姿が特に印象的でした。

主なポジションはボランチで、潰し屋として激しいタックルで相手の攻撃の芽を摘み、チームトップの走力で広い範囲をカバーします。下の表は2019/2020シーズンにおけるマインツの選手たちの90分あたりの平均走行距離ランキングを示したものです。


また、中盤でのビルドアップや鋭い縦パス、タイミングの良い前線への飛び出しでチャンスを演出します。下のリンクでは残留争いを演じるブレーメンとの直接対決後の投稿です。彼の芸術的なアシストに感銘を受けた一部のファンは、メッシをもじって「リオネル・ラッツァ」という愛称を付けました。



・ロビン・クアイソン(Robin Quaison)

スウェーデン代表フォワードのクアイソンは、2017年にマインツに加入し、確かな足元の技術と決定力でマインツの攻撃を牽引しています。最前線だけでなく、左サイドでのプレイも可能で、サイドに攻撃の起点を作ることができます。「マインツがブンデスリーガ14シーズンで記録したなかでのベストゴール」を決定する企画では、ファン投票によって2019/2020シーズンのケルン戦での彼のゴールがベストゴールに選出されました。



・クンデ・マロング(Pierre Kunde Malong)

クンデは2018年にマインツに加入したカメルーン代表のミッドフィールダーで、アトレティコ・マドリードのユース出身の選手です。フィジカルの強さを武器に中盤を支配し、積極的にゴールを狙う姿勢からは「何でもできる万能な選手」という印象を受けます。2019/2020シーズンのケルン戦では、こんなゴールを決めています。


また、プレイとは関係ないですが、彼の笑顔はとてもチャーミングです。



・ジャン・フィリップ・マテタ(Jean-Philippe Mateta)

マテタはフランス人フォワードで、U21フランス代表にも選出された選手です。マインツ加入初年度の2018/2019シーズンにはリーグ34試合で14ゴールを挙げ、チーム得点王として大ブレイクしました。2019/2020シーズンは故障で出遅れたものの、18試合3ゴールと結果を残し、2020/2021シーズンも活躍を期待される選手です。


相手を背負ってのポストプレイや、スピードを活かした裏抜け、長い脚から繰り出されるフェイントでゴールを脅かします。

ゴールパフォーマンスからも分かるように陽気な選手で、2019/2020シーズンの残留が決定した直後の彼の様子からも一目瞭然でしょう。




5. おわりに

ここまでお付き合いありがとうございます。

「マインツの試合観てみようかな」、「日本人もいっぱい所属しているし、ブンデスの試合観たい!」と思ってくれた方に、『スカパー!オンデマンド』の『ブンデスリーガLIVE』をおすすめします!!


アンテナ工事や面倒な契約一切なしで、スマートフォンやパソコンなどで、ブンデスリーガの全試合のLIVE配信を月額888円(税込)で楽しむことができます。つまり、月に888円払えばバイエルンの試合もドルトムントの試合も観ることができるのです!さらに見逃し配信もシーズン中という太っ腹!是非皆さん『ブンデスリーガLIVE』でブンデスリーガLIFEを満喫しましょう!

「結果とハイライトだけでいいや」という方はスカパー!のYouTubeチャンネルで試合のハイライトがチェックできます。


2019年の夏には実際にマインツに行き、Opel Arenaで試合を観戦することができました!!
ボルシア・メンヒェングラートバッハ相手に1-3の敗戦でしたが、クアイソンの先制ゴールに感動しました!(下は試合のハイライトのリンク)また現地で観戦できるようになる日が来ることを願っています。


今後はマインツの試合レビューや、マインツに関するニュースなどを翻訳してお届けできればと思います。マインツのブンデスリーガ開幕戦は日本時間9月20日午後10:30キックオフのライプツィヒ戦です。開幕戦から厳しい相手ですが、健闘を祈っています!

それでは次の記事でお会いしましょう。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?