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"AESTHETICS -美学-"的視点で見る植物園たち(231008更新)

はじめに

こんにちは。アシャータと申します。

突然ですが、皆さんは植物園は好きですか?
「そもそも行ったことがない」という人が多いように思うのですが、是非行った方がいい!特に音楽好きの人は!

かくいう私もここ1年くらいで急に植物園にハマったクチなのですが、通うようになったきっかけは「植物園の温室ってVaporwaveだ...」(?)と思ったところからでした。

そもそもVaporwaveってなあに?」という方もいると思うので、Wikipediaの冒頭を貼り付けておきます。↓

ヴェイパーウェイヴ(またはベイパーウェーブ、蒸気波、英: Vaporwave)は、2010年代初頭にWeb上の音楽コミュニティから生まれた音楽のジャンルである。過去に大量生産されて忘れ去られた人工物や技術への郷愁、消費資本主義や大衆文化、1980年代のヤッピー文化、ニューエイジへの批評や風刺として特徴づけられる[2][7]。基本的にパソコンとDAWを用いて、素材の加工と切り貼りだけで制作される。

Wikipedia記事「ヴェイパーウェイブ」より抜粋

ザックリと言ってしまうと「既存の音源をサンプリングしてノスタルジーを楽しむ音楽」という感じです。

この音楽ジャンルはビジュアルイメージ(石膏像、タイル、ポリゴンの荒いCGなど)を含んでいるのが特徴的です。音楽面より見た目の方が有名だったりするかも(マツケンEDMとか、スプラトゥーン2とかで使われてますよね、この感じ)。

一番有名なVaporwaveのジャケット

今のところ皆さんは植物園とVaporwaveのつながりが全く見えてこなくて困惑しているところだと思いますが、もうちょっと待ってて!こっから上手いこと繋げるから!任せてほしい!

それで、このVaporwaveにはサブジャンルが色々あるんですけど、その中の一つに「Utopian Virtual」というものがあって、その名の通り仮想のユートピアを表現しています。(具体的な音楽の説明をするより聴いてもらう方が早いかも)

ユートピアと名前が付くだけあって、ビジュアルイメージには青空・植物・清潔な建物が主に使われています。


一方、植物園について(だいぶ恣意的に)定義してみると、「温度・湿度を適正に管理した温室の中に、その地域・季節に生息できない植物を展示する」施設だといえます。つまり植物にとっての理想郷であるわけだ...。

それと、温室の構成要素って植物と(ガラス張りの)清潔な建物なので、Utopian Virtualのビジュアルイメージと被る部分が多いわけです。晴れてれば完全一致だし。

ほら、言わんとしていることがわかるでしょう?

「外界から隔絶されたガラス張りの温室+温室の中で生き生きとしている植物たち=Vaporwave(Utopian Virtual)」という式がぼんやりと見えてきませんか?見えてきたよね?大丈夫?ついて来れてる?


よし


というわけで本記事では、
全国一万人のvaporwaveファンへオススメ!AESTHETIC的視点で楽しむ植物園
について紹介していきます!


1.夢の島熱帯植物館


生まれて初めて行った植物園です。
人は生まれて初めて行った植物園のことを親だと思って付いて行く習性がある。

ここの特徴はなんといっても都内最大の温室
体育館2〜3個くらいの規模感で、植物がそこらじゅうに生えてます。天井も30mくらいある。
そして写真からもわかる通り雰囲気ムンムン!

温室内には川が流れていて、最終的には滝が出来ています。めちゃくちゃユートピアだ。
それはもう屋外なのでは?

植物達もめちゃくちゃデカい!
天井にまで届きそうなほど背の高いヤシの木は非日常感満載です。

そして、こんなにすごい施設なのにビックリするほど人がいない(あくまでも推測だけど、近くに葛西臨海公園、そしてデ⚫︎ズニーランドがあることが原因?)。
お陰でいい感じの写真が撮り放題だけど、すこし心配になります...。

喫茶スペースでは植物を眺めながらトロピカルジュースを飲むことができます!うまい!


2.新宿御苑

実は新宿御苑にも植物園(温室)があります。
ここは某有名vaporwaveアーティストである「猫シCorp.」のジャケットの聖地巡礼をしに行った時に偶然出くわしたところ。

↑その時の様子

ここは横に長いタイプの植物園で、温室内を川が流れています(ここも!?)。

水面と植物、そしてガラスの調和が素晴らしい。

天井のタイルパターンも近未来感があって写真映えする!

規模感は夢の島に比べるとやはりスケールダウンしてしまいますが、新宿のど真ん中にあるのでアクセスは最高!週末にサッと行けるのが良いですね。

3.千葉市花の美術館

千葉にも植物園。
探せば意外にチョコチョコと見つかりますね。

この植物園は花壇(屋外)と温室で構成されており、
比率としては半々なので温室の規模感は小さめ。
ちなみにここも滝が流れている(正気か?)。

温室以外の建物(本館)はコンクリ打ちっぱなしで、そこかしこに置かれている観葉植物との相性もバツグン。

ちなみに植物園から徒歩数分で砂浜に出られます。

4.板橋区熱帯環境植物館

ここはすごいですよ、なんてったって植物園の中に水族館が内包されているのだから!
一粒で二度美味しい施設なんです。

なんでも世界最大級の淡水エイ(3メートルくらいある)を展示している唯一の施設らしい。そういうのを植物園がやっちゃっていいんだ。

特徴的なウェーブ型の天井。

やっぱりヤシの木とガラス張りの天井のマリアージュは最高!

そしてここも川が流れています。
もはや 植物園=屋内に川 なのか?そうしなきゃいけない決まりでもあるの?

吹き抜けの通路に植物がおもいっきりはみ出してて画になります。

こんな良い施設が近くにあるなんて、板橋区民が羨ましいです...。


5.のんほいパーク

愛知県豊橋市には「のんほいパーク」という動植物園があります。
↑植物園と動物園が一緒になってるのすごい!

多分愛知県で一番大きい植物園だと思います。
そしてここも温室内に川が流れていた。さすがにもう慣れてきたね。

ここでは通路ばっかり撮ってました....(なんか良い感じだったので)
ベンチを撮ってもいい感じ。

別館ではスイレンを展示していて、ヨーロッパの庭園的な雰囲気もあります。

あ!石像みっけ!(Vaporwave要素)

6.東谷山フルーツパーク

名古屋市の端の方にある植物園。ここはフルーツに特化しています。ガラスドームが特徴的ですね。

このカッコよさよ!ドームの真ん中をデカい柱が貫いてるの!

温室間の通路にも植物がミッチリと置かれています。

果実の展示の充実度がすごい。地味にバナナの種類の多さがすごくないですか?

日の光を浴びてキラキラ輝く植物たち...。
ここは(天候に恵まれたのもありますが)日の差し方が良かった印象。

中でトロピカルジュースが買えます!うまい!

7.東山動植物園

名古屋市にある歴史ある植物園。現存する温室では日本最古らしいですよ!

ここの植物園は温室の種類が多岐にわたるのが特徴!まさに植物のテーマパークです。

水生植物を展示する部屋、橋(?)の通路を通って観覧するスタイル。

ハワイの植物を展示する部屋。なかなか珍しい!いつもの温室と雰囲気が違います。

タイル張りに植木鉢が置いてあるの、めちゃくちゃVaporwaveっすよね...。
(ただの植物園紹介記事になりかけているので頑張ってタイトル回収をしています)

石像みっけ!


8.咲くやこの花館

関西最大級の植物園。施設前のハスの池が綺麗!

ここも温室が複数種類あるタイプ。一つ一つの温室はそこまで広いものではないですが、展示のバリエーションが色々あって面白かったです。

見てください、タビビトノキの赤ちゃんです。
まだ3枚しか葉っぱがないの可愛すぎる。

「まずタビビトノキって何よ」となるかもしれないので、写真と動画で説明すると、コイツです。

このクソデカ植物のちいちゃい版が展示されていたのでめちゃくちゃ嬉しくなってしまいました。

ちなみにパイナップルの赤ちゃんも展示されてました。(これはそういう品種らしい)

特に印象に残ったのが温室の中央にある広場

トイレの入り口もこんなに雰囲気あるんですよ!


9.国立科学博物館筑波実験植物園

上野にあるクソでかい博物館こと国立科学博物館がやってるクソでかい植物園

ここは温室が4つもあってあまりのスケール感に意味がわからなくなってくるのですが、安心してください、植物園自体が森を内包していて敷地面積は140,022㎡もあります。それでいて入園料が320円、ますます意味がわからないです。

筑波実験植物園HP(https://tbg.kahaku.go.jp/index.php)より

今回は温室(マップでいうA〜D部分)にフォーカスを当てて、潔く森は諦めました...。

サバンナ植物ゾーンの時点で温室がデカい!
そして他の植物園では見慣れない植物がチラホラあって新鮮...。

サバンナって乾燥しているから植物が全体的に茶色いイメージがあるけれど、実際は緑豊かなんですねぇ...。

隣にあったのが建材や食料や鑑賞、はたまた香水なんかに利用される植物たちを集めた温室。
バナナだったりバニラだったりイランイランだったりが生えてるわけです。

こういう「緑のトンネル」な構図好きなんですよね...。ワクワクする。

水生植物の温室もあります。庭園の池みたいでおしゃれ。

そして本命の熱帯雨林温室!ここはすごかったです...。
というのもこの温室2階建てなんです!ガラス張り×植物のコントラストに橋が加わってなかなかカッコいいんですよね。

この温室だけ植物マシマシといった感じでモサモサとたくさん生えてました。マジもんのジャングルみたいじゃんね...。

おわりに

いかがでしたか?
途中からVaporwave関係なく普通の植物園紹介になっているような...。

ひとまず植物園の「空間としての良さ」が伝われば良いなと思います!

こんなにいい施設がそれぞれ数百円の入場料で入れるんですから、皆さんもぜひ植物園デビューしてみてはいかがでしょうか?

以上、アシャータでした。

番外編(ボーナストラック)
1.渋谷区ふれあい植物センター(改装前)

建物改装のため2021年12月をもって休園となってしまった植物園。
渋谷(から少し歩いたところ)にあるのでアクセスはグンバツでした!

温室としては大分こじんまりとしてますが、無骨なガラス窓が渋くて他の植物園とは違う雰囲気で好きでした。

吹き抜けの2階にはテーブルと椅子が設置されており、そこで植物を眺めながら寛ぐことが出来たりとホスピタリティに溢れています(ただし温室は蒸し暑いのでゆっくりできるかといったらそうでもない)。

2023年にリニューアル予定とのことで今後が楽しみですね!


2.草津熱帯圏

草津の温泉街にある昭和な感じの植物園と動物園が融合したような建物。
vaporwaveというより、建物に年季があって「ジュラシックパーク」といった感じなので番外編としました。

植物達も心なしかワイルドなんだよな....。

温室以外の建物に入ったら喫茶スペースがいい感じだったのでウケました。

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